テンポラリー通信

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2010年 11月 02日

佐佐木方斎展始るーNovember step(5)

日曜日に佐佐木方斎展展示。
百号1点、F80号2点、小品5点の展示である。
前々回の「メタ絵画」のような塗り篭められた白い画面の中央に、
ダイア形の小さな方形が一点配されている。
色は赤、青、紫等とそれぞれ違ってある。
蟻の一穴ではないが、閉じ込められた白の画布に一点色が出てきた。
色彩は初期の「格子群」のそれを思いださせる。
会場にその「格子群」の大部の一冊を置くことにした。
このふたつの作品の間に佐佐木方斎の30年が詰まっている。
「格子群」の保つ強靭な線、単色の保つシンプルで強烈な色彩。
その切り捨てた余剰を集め再構成した「余剰群」。さらにそれらを摺曲線
の内に封印した「自由群」。
これらを構成した色彩が、幾重にも塗り篭められた白い画布の中央に
一点ダイヤ形に顕われている。
小さな復活である。
見る人によっては、未完のただの白い画布にも見えるかも知れない。
しかし見方を変えれば、この一点の色の為にどれほどの沈黙があったか
と、見る事も出来るのだ。
作品の大きさも様々だが、この中央に一点ダイヤ形の構図はすべてに
共通していて、作品の大小に関わりなく画面には緊張感がある。
これは佐佐木方斎の人生そのものである。
パソコンの起動時に画面中央に一点ポツンと点が穿たれる。
そこから画面が広がる。
そんな気のする今回の作品群である。
色彩の一点に滲みのないのが、いかにも佐佐木方斎であるのだ。
このシンプルにして濃い画群は、会期中多分真冬直前の今の時間を
凝視するように季節の変わり目の一点に屹立しつつ時を刻むに違いない。

*佐佐木方斎展「逆絵画」-11月2日(火)-14日(日)。
 am11時ーpm7時:月曜定休・休廊。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2010-11-02 13:26 | Comments(0)


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