テンポラリー通信

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2010年 10月 27日

銀世界ーNovember step(1)

昆虫を素材とするコンテンポラリー展が終って、
世界は真っ白な銀世界。
初雪である。
秋が短い。
まだ紅葉の残っている壁の蔦に
溶け出した雪の雫が音を立てている。
道は雪の泥濘で、靴が濡れて乾かない。
軒下の雪融け水の音が鳴り止まず、冬の足音は行きつ戻りつ
逡巡して、山の紅葉も戸惑っているようだ。
夏の末・短い秋の終わりとともに、昆虫・昆テンポラリー展が終った。
次週の佐佐木方斎展まで、少しの休息である。
’80年代を熱く駆けた抜けた佐佐木方斎の久方ぶりの今度の新作展は、
世代の新旧を超えた何かを問い掛け、時代の深部を照射する事だろう。
良くも悪しくもそういう生き方をしてきた男である。
November steps、11月この時期に相応しい展覧会と思う。
10代、20代、30代の優れた詩人・歌人・美術家が、昆虫を通して
表現したコンテンポラリー展に続き、彼らが生まれて間もない頃に
海外・道外作家も含めた大規模な現代作家展を企画し、美術批評の雑誌を
自ら編集し、さらに優れて純粋抽象の数々の作品を発表した佐佐木方斎の
新たな展開は、正に同時代としての真価を今に問うものである。
’90年代後半以降いわば冬の時代にいた人間が、今日の天気のように
再び冬を溶かして燦々と太陽の陽光を放ち、November stepsを
見せてくれる事を心から期待するのである。

*佐佐木方斎展「逆絵画」-11月2日(火)-14日(日)。
 am11時ーpm7時。月曜定休。
*一原有徳追悼展ー11月16日(火)-27日(土)
*及川恒平ライブ「まだあたたかい悲しみ」-11月23日(祝)午後4時~。
 :予約2500円・当日3000円。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2010-10-27 12:46 | Comments(3)
Commented by 中村 惠一 at 2010-10-27 23:39 x
一原さんの追悼展をされるのですね。一原さんにはとてもお世話になりました。忘れられない方です。
Commented by テンポラリー at 2010-10-28 13:30 x
中村恵一さま>そうですか。テンポラリースペースでも過去に2回
個展をさせて頂いております。ステンレスの鏡面に焼き付けた3枚
セットの作品をメインに展示しようと思っています。
晩秋といより初冬の外景を映し込んで、作品とともに訪れてくる人
の姿も映し出す事でしょう。
歪んだ鏡面の翳が、きっと在りし日の一原さんを偲ぶような
気がすると思います。
お時間とれれば、会場でお会いしたいですね。
Commented by 中村 惠一 at 2010-10-28 20:05 x
ステンレスの焼き作品ですね。私ども夫婦の結婚記念にステンレス焼き付け作品をいただきました。展覧会期間にはうかがえませんが、多くの方にみていただきたいですね。


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