人気ブログランキング | 話題のタグを見る

テンポラリー通信

kakiten.exblog.jp
ブログトップ
2010年 08月 25日

遠くて近く、近くて遠いーハルニレの羽(11)

閉廊時間近く、ひょっこりと絵描きのチQさんが来る。
随分久し振りだ。
沖縄にいた時は遠かったけれど、ミクシイやメールで割と頻繁に
連絡がきた気がする。
札幌に帰省してからは、意外と疎遠である。
両親の体調の事もあり、また沖縄へ出かけるのは無理のようだ。
その所為か佐佐木恒雄さんが網走、チQさんが沖縄へとふたりがほぼ
同じ時期に札幌を立った時の勢いがない。
網走にしっかりと根を下ろし漁師と絵画を追求している佐佐木さんに比し、
チQさんはいまいち腰が定まっていない気がした。
いつものマシンガントークも湿り勝ちで、ぼそぼそと会話した。
それでもこうして訪ねて来てくれた事は単純に嬉しく、「札幌・緑の運河
エルムゾーンを守る会」にも、署名をお願いする。
最近のテンポラリー通信を読んでいなかったのか、初耳という感じで
話を熱心に聞いてくれた。
一度出た故郷、目指した南の国。そのギヤップのまま今の彼がある。
もっともっと絵を描いて欲しい。そんな気がする。
西田卓司展初日。
本人は仕事の関係か、顔を見せず静かに暮れる。

西田展2日目。
藤谷康晴さんが来る。
大阪個展以来ぽつりぽつりと最近は顔を出す。
次なるステップの話をする。
来月は京都下見に行くという。
京都には何か彼の心を揺するものがあるらしい。
ふと思い立って群馬・渋川の福田篤夫氏のコンセプトスペースの資料を
見せる。最近はイギリスで企画展をしている。
藤谷さんは興味を惹かれたようだ。
そこへ中嶋幸治さんが来る。
ふたりとも今日は仕事が休みという。
四方山話の内にもこの才能あるふたりの生活と芸術の在り様が、
そこはかとなく漂って、何となくだがいい時間が過ぎる。
ふたりとも次回展示の谷口顕一郎さんの帰国個展を楽しみにしている。
一、二度以前会っただけだが、ベルリンーさっぽろの心の距離はない。
人の間というのは不思議な間である。
近くにいる人の方が遠い距離の場合もあるから。
藤谷ー京都ーロンドンの線もこれからあり得るなと思う。
才能ある人は、どんどん道外に出た方が良い。
離れて近く見えるものもある。
ふたりに「札幌・緑の運河エルムゾーンを守る会」を説明し、
署名簿にサインをお願いする。

*西田卓司展「ワーキングフロー」-8月24日(火)-9月12日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休・休廊。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2010-08-25 12:18 | Comments(0)


<< バーチヤル現実ーハルニレの羽(12)      情報の乾燥化日常ーハルニレの羽... >>