雨降る朝。
雨音に雑音が消されて、眠りが深く少し寝坊する。
「札幌緑の運河ーエルムゾーンを守る会」の草案を一昨日書き上げ、
関係者に送る。
早速加筆・訂正・疑問の各部分の反応が来る。
これらを総合的に練り直し、完成文までみんなで作っていく。
ふと前から気になっていた父親の遺した絵を探す。
葉書大より大きいくらいの、なにかの余り紙に描いた森の奥に建物のある絵。
大正生れの父の、20代前後だろうか、画家志望の青年の執念が森の緑の
描き込みに感じられる。
しっかり者の祖父の前では、絵描き志望など挫折するしかなく、家業を継ぐ。
他の兄弟姉妹はみな大阪・京都・満州へ事業・就職・結婚と羽ばたく。
そんな失意の時期の風景と思える、森と大きな建物の絵。
今の時期この絵の存在が気になっていたのだ。
今朝家から初めてテンポラリーに持って来る。
作業中の唐牛さんに見せると、これも鏡面のマットにして
額縁に入れましょう、と言った。
遠い時代の一枚の遺された絵が、こうしてここに参加して存在する。
絵は父さんの心の純粋抽象となって、ここで一緒に呼吸する。
先日見えた内村俊介・津野子夫妻から、葉書が届く。
奥さんの撮ったテンポラリーの写真4枚で構成されていた。
私と内村さん、テンポラリー外観、梯子、大野一雄さん展示の4葉である。
帽子を被ったTシャッの変なおじさんが写っている。
相変わらずいい男ね、と言ってくれたのは、あれはやはりお世辞である。
雨が小雨となって、静かな日。
暑さも一段楽。
力を溜め、静かに深く週末。
月曜日唐牛展前日までぎりぎりの会場設営、作品展示作業は続く。
*唐牛幸史展「REPUBLIC」-7月27日(火)-8月15日(日)
am11時ーpm7時:月曜定休・休廊。
*西田卓司展ー8月24日(火)-9月5日(日)
*谷口顕一郎展ー9月21日(火)-10月3日(日)
*昆テンポラリー展ー10月12日(火)-24日(日)
*岡部亮彫刻展、佐佐木方斎新作展、野上裕之彫刻展を予定。
テンポラリースペースー札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503