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テンポラリー通信

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2010年 07月 24日

雨降るー森の記憶(14)

雨降る朝。
雨音に雑音が消されて、眠りが深く少し寝坊する。
「札幌緑の運河ーエルムゾーンを守る会」の草案を一昨日書き上げ、
関係者に送る。
早速加筆・訂正・疑問の各部分の反応が来る。
これらを総合的に練り直し、完成文までみんなで作っていく。
ふと前から気になっていた父親の遺した絵を探す。
葉書大より大きいくらいの、なにかの余り紙に描いた森の奥に建物のある絵。
大正生れの父の、20代前後だろうか、画家志望の青年の執念が森の緑の
描き込みに感じられる。
しっかり者の祖父の前では、絵描き志望など挫折するしかなく、家業を継ぐ。
他の兄弟姉妹はみな大阪・京都・満州へ事業・就職・結婚と羽ばたく。
そんな失意の時期の風景と思える、森と大きな建物の絵。
今の時期この絵の存在が気になっていたのだ。
今朝家から初めてテンポラリーに持って来る。
作業中の唐牛さんに見せると、これも鏡面のマットにして
額縁に入れましょう、と言った。
遠い時代の一枚の遺された絵が、こうしてここに参加して存在する。
絵は父さんの心の純粋抽象となって、ここで一緒に呼吸する。

先日見えた内村俊介・津野子夫妻から、葉書が届く。
奥さんの撮ったテンポラリーの写真4枚で構成されていた。
私と内村さん、テンポラリー外観、梯子、大野一雄さん展示の4葉である。
帽子を被ったTシャッの変なおじさんが写っている。
相変わらずいい男ね、と言ってくれたのは、あれはやはりお世辞である。

雨が小雨となって、静かな日。
暑さも一段楽。
力を溜め、静かに深く週末。
月曜日唐牛展前日までぎりぎりの会場設営、作品展示作業は続く。

*唐牛幸史展「REPUBLIC」-7月27日(火)-8月15日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休・休廊。
*西田卓司展ー8月24日(火)-9月5日(日)
*谷口顕一郎展ー9月21日(火)-10月3日(日)
*昆テンポラリー展ー10月12日(火)-24日(日)
*岡部亮彫刻展、佐佐木方斎新作展、野上裕之彫刻展を予定。

 テンポラリースペースー札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2010-07-24 12:32 | Comments(0)


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