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テンポラリー通信

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2010年 04月 21日

冷たい雨ー早春賦(14)

冷たい小雨が降る。
三寒四温というが、このところ四寒三温だ。
寒さのほうが先行している。
小さな粒の雨の中、帽子を被り歩く。
傘より帽子が良い。手が自由である。
足は快調に、濡れた舗道をキック、キック。
ドンクでパンを買い、リユックに入れる。
お昼の分と明朝の為のフランスパン。
紅茶とミニトマトに胡椒・オリーブオイル、ブロッコリー、ソーセージ。
これが朝の定番。
毎日で時に飽きるが、前夜の仕込みが日課である。
画家の八木保次さんの影響で、もう大分以前からフランスパン党になる。
山岳画家の熊谷カヤさんもそうだった。
いつだったかパリに行った友人が、お土産といってフランスパンを
買って来てくれた。
もう幾日も経っていて、カンカラカンに固くなっていた。
気持ちは嬉しかったが、実用的ではない。
机の角に打ち付けると、ぽっきりと折れて砕けた。
やはり焼きたてでないと、ご飯と同じでいただけない。

朝食には紅茶だが、仕事始めは断然珈琲がいい。
S君やK氏の好意で運んでもらう、藻岩山麓の湧き水を使い
熱い珈琲を淹れる。
後味がすっきりとして、苦味とともにさあやるぞ、という気持ちになる。
朝はこのふたつを頭に浮かべると、がばっと起き上がる。
眠気で鈍っている頭も食欲が目を覚ましてくれる。
単純な性分。
足下をパン屑だらけにして、時にじゃりじゃりと踏んで気付く。
死んだ女房殿が、いつもそこに布を敷いていた理由が分る。
あいつはいつも食パンだった。
居なくなって分かる事も多々ある。
だからいつも仏壇には頭を下げる。
父、母、祖父、祖母、その他懐かしい人たち。
Mよ、Iよ。

自転車は置いて、冷たい小雨の中歩く。
快調に今日は歩行通勤。
宮の森琴似川右岸の古い通り、赤坂通を先祖にもつ赤坂真一郎さん。
建築家の彼の新しい家が出来たと通知がきていた。
沢沿いの奥まった谷合の一軒家らしい。
幌見峠の下の円山川源流域である。
界川枝沢傍のAギヤラリーも彼の設計だが、この細長い沢に沿った
造りは正に現代の赤坂通と指摘したら、驚いて喜んでいた。
そしてとうとう自分の家もそうしたロケーシヨンに造ってしまったのだ。
5月末に一度緑豊かになる頃来て下さいとメールがある。
その時はふたりで麓から赤坂通を抜けて、歩いて行きたいと思う。
ご先祖様の道を通って、札幌原風景をトランスペアレントしたい。
歩くとは祈りにも似ている。
触れて、触って、感謝して、感動して、キラキラ歩く。
五感解放。いい気持ち。
そして食すのがいい。

5月シラネアオイに会いに行く。
藤谷康晴展二週目突入である。

*藤谷康晴展「ANALOG FLIGHT SAPPORO→」
 4月25日(日)まで。am11時ーpm7時。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2010-04-21 12:39 | Comments(0)


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