先日送信した3人展「触れるー空・地・指」展の案内の反響が
ひとつ、ふたつと来る。
北からなにか熱い風が吹いてくるようです。
<触れる>というのは素適なテーマですね。
沖縄の親友に「拳(て)の中の風」ということばを習ったことがあります。
今、深夜の東京は春一番の突風が吹いています。
映像作家の石田尚志さんからの便りである。
こちらも春一番のような、生暖かい強風が昨夜から吹く。
時折雪も混じって斜めに吹く。
秋元さんが吹き抜けに板を渡し、鳥の展示に余念がない。
糸で吊らした紙の鳥が、宙に幾羽も舞う。
下の壁には30余枚の森本さんのピーナッを掴む指が並ぶ。
ミミズのような太田さんの造型が、床を這う。
3人3様の外界への視座が、有機的に混じり合って来た。
<触れる>それぞれの視座である。
この3っの視座が交錯する処に、何が見えてくるのか。
それが今回のテーマである。
空知と石狩の内陸の境。その天地が3人の視線の先に顕われる。
内の眼線が外在化して、3つの交点を結ぶ。
その凝縮した緊張感が空間に宿れば、この3人展はある意味で
成功と思う。
それぞれの内側に篭っていた外界への渇きが、それぞれの共通
のものとして対自化されるからである。
篭っているだけでは表現に至らない。
卒業まで後一年余。
彼女たちの岩見沢世界が外在化し、空間にさらされる。
その後はまた、個々の生活が個々に始るのだ。
<触れる>とは、外化すると同時に内化する感覚の往還の謂でもある。
昨年暮目黒で意気投合した多摩美大の鈴木余位さんは、3人とほぼ
同世代の人である。
その鈴木さんが燃えて、札幌に来るらしい。
鈴木余位君は、札幌での行動(坑道)を真剣に考えています。
しばしお待ち下さい。
熱い男です。テンポラリーで必ずいい風を作ります。
本当に楽しみです。
石田さんの便りはこう結ばれていた。
鈴木さんと今回の3人の出会いもまた楽しみである。
初めて札幌に来る他国の風を、3人もしっかと受け止めて返して欲しい。
私は目黒でこちらの風を届けてきたから。
その応えの風を今度は、3人で受け止め、返して欲しいのだ。
*「触れるー空・地・指」ー秋元さなえ・太田理美・森本めぐみー展
3月23日(火)-4月4日(日)
am11時ーpm7時:月曜定休・休廊。
*藤谷康晴展「ANALOG FLIGHTーSapporo→」
4月13日(火)-25日(日)
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503