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テンポラリー通信

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2010年 03月 20日

ロッテルダムの川跡ー夢界(ゆめさかい)(17)

ふっと弱った時は弱いなりに、吐息を洩らすように書く事もある。
弱いことのない人間なんていないから。
体力ではない。気力の問題である。
そんな時今オランダのロッテルダムにいる谷口顕一郎さんが、
ブログに書いていた一文に励まされる。
空襲で市街地を幾度も破壊されたこの街で、埋もれた歴史の記録を
再生するプロジェクトに関っている話だ。
地下に眠る古い川跡を凹みの彫刻に再生する企画が進んでいるという。
見えない川の大地への縁取り。
そこから本来の自然の痕跡が、文化として再生される。
そのオリジナルの試みの原点を、私がかって企画した”界川遊行”に
見ていてくれたのだ。
本質的なところで、さっぽろーロッテルダムが同じ眼差しを保って繋がり、
個々の場の相違を包含しながらも、同じ眼差しを告げてくれた事は嬉しい。
遠く離れた環境の相違。
言葉も風習も歴史も違う環境だからこそ、この同じ眼差しの共有は新鮮だ。
昨年暮の目黒美術館での未知、既知の友人たちとの出会いもそうだった。
違う環境だからこそ、旧知の仲でも新鮮で新たな出会いがある。
本質が、相違する環境という光の現象の中で、新たにキラリと光る。
友人だから、どこで会っても同じという事ではない。
目黒には目黒の、ロッテルダムにはロッテルダムの、網走には網走の
一期一会の新鮮な出会いがある。
日常という現象が本質に至る道行き、過程、媒介、実体概念を抜きに、
人生はない。
本質を既定概念的に先行させ、日常現象を既定する怠惰な思い上がり
程始末に負えないものはないのだ。
それぞれの生きる別過程で、時に人は泉の湧き出る水のように
新鮮に出会うのである。
そうした分岐と合流を川のように繰り返して、
同時代という大海原へ流れてゆく。
札幌での出会いが、ロッテルダムの流れにタッチする。
このタッチを、新鮮な出会いと言わずして、何というのか。

少し弱っていた心が強くなる。
谷口顕一郎さんが、そこまで考えた訳ではないのだろうが、
私の都市に対峙するささやかで、非力な隈取り行為の蓄積した疲労が、
心の泉を保ち直し、またこんこんと力づけられた心持ちがしている。

ケンちゃん、心のハイタッチ、サンキュー!

昨日より秋元さん、太田さん、森本さんの展示作業が始る。
秋元さんが跳び出した。森本さん、さすがの実力。
太田さんも頑張って下さい。
この3人本気で、前回の空間を超えるなあ。

*「触れるー空・地・指」3人展ー3月23日(火)-4月4日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休・休廊。
*藤谷康晴展「ANALOG FLIGHT SAPPORO→」
 4月13日(火)-25日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2010-03-20 13:41 | Comments(0)


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