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2010年 03月 19日

幽冥の夢ー夢界(ゆめさかい)(16)

界(さかい)の夢を見た。
体調の多分余り良くない時、いつも見る夢の風景があった。
縁(へり)の世界を漂流している。
山裾の古い道。
道の岐かれは多分あの世。
緩やかな曲折をみせて続く道。
そして河原のような広い雪隠。
先端というエッジではなく、道の末の端(はし)。
何かが弱っている時、先端の緊張感は薄れて、末の端に落ち込む。
幽冥の界(さかい)をきっと夢の中で放浪していたのだろう。
明け方の記憶に残る夢の痕。
妹がいて、遠くに父がいたような気がする。
札幌で生まれ、札幌で死んだ父を思う。
祖父が築いた明治の家で、大正・昭和を生き抜いた。
今は拡幅された舗道のその下を、地下街と地下鉄が走る。
空には高層のショッピングビルの塔屋。
そこから私の漂流は始っている。
心魂篭めた円山北町の燃える街角もまた、住のビル間に沈み
さっぽろの縁(エッジ)を、今また彷徨っている。
界(さかい)を翳のように、縁(ふち)取りして生きている。
この先端を隈(くま)どるように生きる事。
喪った故郷を再生する為に。
その気力が弱まると多分、先端のエッジは幽冥界(さかい)を彷徨う。
河原のような大きな雪隠は、その表象である。
エッジは強く保たなければならない。
新鮮な世界に触れ続けていかなければならない。
閉じるエッジに負けてはいけない。
朝の夢の後、そんな事を思っていた。
夢の中へと、疲れた布団に潜り込む怠惰な日常を振り切るように。
明るい光の山裾の、心惹きつける緩い曲がった道。
あれは、きっと死の世界へと続く。

*「触れるー空・地・指」3人展ー3月23日(火)-4月4日(日)
 am11時ーpm7時・月曜定休・休廊。
*藤谷康晴展「ANALOG FLIGHT-sapporo→」
 4月13日(火)-25日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2010-03-19 11:48 | Comments(2)
Commented at 2010-03-19 22:56 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2010-03-20 14:41
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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