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テンポラリー通信

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2010年 01月 08日

青空広がるー俯瞰と凝視(5)

光の三原色を思った。
赤・緑・青。
石狩の来札舞踏公演。大野一雄さんの河岸の舞台設置の為、
夕暮れ河岸を掃除していた時だったか。
牛馬観音碑を、岡部昌生氏がフロッタージュしていた時だったか。
夕陽が水平線からまっすぐ純粋赤となって岸辺を照らしていた。
次第に陰の部分は濃く、緑となり、黒ではなく緑陰、そして空気は青。
これが光三原色と誰かが呟いた。
河面の波が黄金色に散って、夕陽が濃い黄金色に燃える。
逆立ちをして見ると、お釈迦さまが仏を従えて地上に降りて来る
来迎図のようだった。
暮れる一瞬の燃える燦光の時間だった。

今回森本めぐみさんの赤を見ながら、ふっとそんな石狩河口の夕陽を、
その赤光を思い出していた。
同じ太陽の光でありながら、時の推移によって、その表情は違う。
今回の作品の色もまた、そうした作家自身の推移、転換期の表情を保って
顕われた色彩と思える。
この赤がこの後如何なる緑・青へと変化していくか。
光の三原色から想像する楽しみもある。

今朝は前日の天気予報が外れ、燦々と光溢れ青い空が広がっている。
光のもつ豊かな色彩。
そして刻々と変化する時間と光の連動。
光も時も風景も呼吸している気がする。

10日今村しずかさんのギターと歌のソロ演奏で、今回森本めぐみ展も
大詰めを迎える。
年末・お正月を挟む制作と展示の完成日だ。
展覧会は作家22歳の誕生日から始まり、その年を超え正月新聞にも載り
いい年を迎えた。
さらに会期中、森本さんが装画した文月悠光さんの第一詩集出版も重なった。
この才能ある若い詩人は3度会場を訪れ、今までにない事だが
作品を見ながらペンを走らせていた。
展示作品に触発されていたようである。

今村しずかさんの音合わせには、午後新年会で立ち会えなかったが、
新曲というその演奏録音を、有山さんが先日来て聞かせてくれた。
声、詩、曲一体となって魅力的なものだった。
今までの彼女にはないものです、と有山さんが嬉しそうに語った。
最終日近く会場はこの今村さんの音との美しいコラボレーシヨンで満たされる。
そして作品は様々に波及しながら、余韻を深く残しつつ終ることだろう。

作品もまた、今日の光のように豊かに呼吸している。

*森本めぐみ展「くものお」-1月13日(水)まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2010-01-08 13:51 | Comments(0)


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