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テンポラリー通信

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2009年 12月 22日

白い世界に燃えるーthe republic of dreams(18)

一気に根雪。路面から黒が消えた。
有山睦さんからメールが届く。
先週の土曜日モエレ沼公園ガラスのピラミッド内で、
ムラギシ曲「撓む指は羽根」を演奏したという。
3年前モエレ沼スノースケープで「シャコンヌ注釈のための練習曲」を
演奏し、その事を覚えている人たちが暖かく歓迎してくれたという。
音楽を通して未知の人と人が繋がった日。
そういえば沖縄からチQさんが不意に帰札し、かりん舎が来て
山田航さんが来ていた日でもある。
その同じ時間帯、モエレ沼公園ガラスのピラミッド内に、
ムラギシの曲が響いていたのだ。
偶然といえば偶然である。
現象(なりゆき)・実体(みちゆき)・本質(さだめ)かな。
有山さんたちが演奏したムラギシ曲「撓む指は羽根」という題名にも
触発されるものがある。
今展示中の森本めぐみ展の展開が第二期に入り、二晩会場で制作を
続行中だが、このキーワードは5っ目の部屋、五本の指という事だ。
指は五本揃って、掴む、握る、放つ。
<撓む指は羽根>とは、その事ではないのか。
撓(たわむ)指が、主題のように立ち現れてくる。

有山さんの推薦で今村しずかさんのギターソロ演奏の提案がある。
クロバーという3人グループのひとりで、ギター演奏と作曲の人だ。
ソロ演奏は初めてというが、張り切っているとの事。
有山さんの高い評価と強い推薦は、この会場という場と作家へのオマージュが
篭められていると思える。

お蚕さんの繭(まゆ)のように、会場中央にすっぽりと不透明なビニールの
部屋が今朝出現していた。
中の目張りは赤いビニールテープで閉じられ、吹き抜け上部からしかその内部
を見渡す事が出来ない。
中に大きな画布があり、ここで絵を描き上げるという。
白い雪の中で篭り、燃える森本めぐみがいる。
今朝は快晴、玄白の世界。
森本めぐみ展、思わぬライブ展開の2週目突入である。
作家は空間をトランスにして、過去という来し方、まだ来ぬ未来を、今という
一点に凝縮するように熱く創り増殖しつつ、燃える年越しとなる事だろう。

*森本めぐみ展「くものお」-12月15日(火)-1月13日(水)
 am11時ーpm7時:12月31日ー1月4日正月休・月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2009-12-22 12:33 | Comments(0)


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