テンポラリー通信

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2009年 09月 03日

垂直な青空ーSeptember Voice(4)

秋晴れが続く。
こんなに空が青く透明に澄んでいると、その分心に深く沈んでくるものがある。
それが生きる事の業(ごう)なのか、悔恨なのか、哀のようなものなのか。
風を受け疾走している時に、身体の表皮にはないものだ。
マイルス・デイヴィスを聞く。「somethin’else」。
こんな日にはマイルスのトランペットが似合う。

昨日PプロジェクトのOさんが、フランス人のジェルミを連れてくる。
何年か前一度会っている。
彼の友人がセドリックとかいって、ふたりともいすずとニッサンの車
みたいな名前なのでからかった記憶がある。
ここに来たのは初めてなので2階に上がったり、梯子を登ったりして
盛んに撮影して面白がっていた。
古民家の構造に洋の東西を問わない人間的な空気がある所為だろう。

さらにその何日か前、Sという美術家が自身のフライヤーを持参する。
東京育ちとかで、札幌と東京を結ぶ仕事をしたいと言う。
もう充分に結ばれてるからこれ以上いらないと思うと応えた。
それと、東京以前の江戸に当るもののない札幌は、東京だけを規準に
するなら、近代構造的に東京以上に純粋東京であるとも応える。
日本の近代そのもので造られた都市であるからだ、
近代の前は、アイヌの生きる自然、そして縄文。
東京には江戸時代がある。江戸を否定して今の東京の原型がある。
それが近代である。
札幌という都市はその近代しかない。
だから何をもって札幌と東京を結ぼうとするのか、
余計なお世話である。これ以上の東京化などもう要らないのだ。
一段低く中央→札幌という視線が明らかで、こんなものにまたブローカー
みたいな役割を任せ、変な運動をかまされるのはご免である。
それならさっさと東京へ行けばいいのだ、
こちらでは東京を売りに、東京では札幌を売りにする。
これは外国に行っても同じである。
外国では日本を売りに、日本では外国を売りに。
日本もさらに細分化され、札幌・北・雪国などを売りにして、馬鹿なアートツアー
を組むものもいる。
土産物の方が余程正当で真っ当なものである。
何がコンテンポラリーアートだ。土産物以下の行為をして、アンダーフォーテイー
とか今度は年齢までブンベツ行為に走っている。
年齢や時代を定めて運動化することにいかなる意味があるのか。
同時代ではなく、同世代論をしたいなら、どうぞ同窓会を開けばいい。
東京がそんなに大切なら、勝手に同郷会をやればいい。
個ではなく、私的なことでしょ。
こうした政治・産業・経済的な括り方で、人数の量数を稼ぐような文化以前
の軸足を紛れ混ませたアート人が多過ぎる。

この秋の空の深い垂直な青に、少しは恥じよ。

*収蔵品展「境界(さかい)の現場」ー9月1日(月)-13日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休・休廊
*エレガントピープルライブー9月19日(土)午後6時~:仲西浩之(as)を
 リーダーとするモダンジャズ4人奏。
*藤倉翼写真展ー9月22日(火)-10月4日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2009-09-03 12:01 | Comments(3)
Commented by taku 25:00 at 2009-09-03 12:29 x
先日は、お邪魔しました。 マイルスもフランスジャズでしょうか、
あの、コルネットかトランペットのペイントもいいんです。
明日、19時からは、ジェレミの作戦ディスカッションです。
もしかしたら、うちのWが、中森さんを拉致しに行くかもしれません。
Commented by kakiten at 2009-09-03 14:03
takuさん>ジェレミが正解ですか。ジェルミでなく。
マイルス・デーヴィスはフランス映画「死刑台のエレヴェーター」
の映画音楽で有名ですが、アメリカです。
昨日はわざわざ来てくれてありがとう。
Commented by taku 25:00 at 2009-09-04 11:59 x
そうなんです。黒人の娘もたまたま、今年、死んでしまって、黄色の
僕としましては、国境と境界線がわからない次第です。
ロンカーターも、エルビンジョーンズも、ジョーイバロンも、
アメリカに帰依しているかもしれません。国境を超えてますね。


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