十勝のUさんとKさんが来る。
中嶋幸治さんの作品を購入し、額装されたものを取りに来た。
2階吹き抜け窓辺に展示された一点。
中嶋さん渾身の力作であった。
アクリルの透明なケースに、オレンジ色のふんわりと浮かんだ風の形が美しい。
Uさん達が来る前、会場の中央に縦型の台を置き、その上に乗せて見る。
村上善男さんの作品と呼応し、一原有徳さんのステンレス版画に映りこむ。
いい感じで調和した。そう並べて間もなく、Uさん到着。
いいね、と感激。
その後、中嶋さん個展DVDを見る。
ドイツの谷口顕一郎さんのDVDも続いて見て、図らずも上映会となった。
Uさん手土産の缶ビールはあっという間になくなり、空腹にもなったので
いつもの焼き鳥屋へ。
十勝から峠を越えたとき、白樺林がみんな葉がなく、丸坊主だったという。
白骨の林のようだった。
こんな風景は今まで見た事がないと言う。
酸性雨だろうか、長雨が続いて日照不足が白樺の葉を枯らしたのだろうか。
気になる風景である。
このところ、十勝との交流が続いている。
会場の壁にペンキを塗ってくれた岡和田直人さん、帯広へ移住した
小林由佳さん。人が地域を繋ぐ。人と人の交流の内に場処がある。
人を通してそこが見える。さらに人と人の間に作品が介在している。
作品が人を繋ぐ。
十勝もドイツも沖縄もそうだ。網走には佐々木恒雄さんもいる。
逆にさっぽろもそうして繋がっているのだ。
峠の白樺は枯れても、人と人の間の峠は枯れていない。
そう信じてそれぞれの場処を生き抜くのだ。
十勝と石狩の境、峠の林立する白い林が心に沈んだのか、
酔いは深まらずひとり帰る。
*テンポラリースペースアーカイブス展ー8月7日(金)まで。
am11時ーpm7時:月曜定休・休廊
*8月8日(土)-16日(日)お盆休暇。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503