鴨かも川の豊平川取水口から川沿いに歩く。ゆったりと中島公園のなかを
護国神社を経て川が流れていく。朝雪が降り、晴れ、真っ白な世界を
歩いていく。水天宮に至り、川は薄野市街地に入りやがて創成川
に取り込まれて終わる。かって札幌川という川があり、1800年ころ氾濫
して現在の豊平川が主流になったといわれている。その旧札幌川は、現在
フシコ(古い)札幌川として、フシコ川の名で丘珠ー篠路に姿を現してくる。
フシコはアイヌ語に由来しているが、その札幌川が豊平川と切り替わった
まさにその名残が、鴨かも川と豊平川の接点であり、今の札幌市街地を
創った母なる川の痕跡である。ここがさっぽろの真の入口であるのだ。
自然がチヤンネルを豊平川へと変え、その痕跡の鴨かも川は。人工の
創成川へとチヤンネルを変えている。また近代において、汽車という
機械文明が駅ステーシヨンという形で、物流の入口を反対の北側に
設定する。私たちは<本府>とよばれた碁盤の目の道庁を中心に
札幌を見る都市の目線のうちにいるが、今日決定的にもう一つ
の入口からさっぽろをみる小さく深い旅をしたと思う。中の島、中島その名
の通り中洲だった大河サッポロ川の扇状地、その接点、触れる所にさっぽろ
のはじまりをみた。林立するビル群、歓楽街、ペットシヨップ、ビジネスビル
商業ビル、官庁街はその入口を効率と欲望の直線に変え、天地を埋めている。
創成川ー創成=新(成)川という直線の川はその象徴であるだろう。
さっぽろという場のチヤンネルを今一度、政治経済の手から自然文化の側に
切り換える時をと思う。さっぽろ川鴨かも川の旅は今を生きる私に原罪のように
そのことを伝えてくれる。