’90年代のテンポラリースペースを飾った作家たちの作品を飾る。
小樽在住の一原有徳さんのステンレス鏡面の大作を正面に。
2年前亡くなった津軽の作家村上善男さんの「常盤村紙円の繰り」を左壁に。
その左右は韓国の黄宇哲さんの「figure study」を2点。
西側の縦の空間には、安斎重男さんの写真掌のジャコメッテイーを。
南窓下にはニューヨーク在住の坂口登さんの「精神と野草」、
その左側壁には、岡部昌生氏のタッチインビッキのフロッタージュ作品を飾る。
各作品脇には当時のカタログテキストを添え、すっきりといい感じに展示できる。
まだまだ収蔵作品は色々あるけれど、バランス的にこれでいいと思う。
’90年代それぞれの作家が光り輝いていた時代を象徴する作品群である。
新しい白い壁と夏の光に映える空間となったと、自画自賛する。
こうして見ると、まことに空間とは置かれるものによって表情が変わるものだ。
先々週までのかりんさんの女性らしい豊穣な空間とはまるで違う。
帯広の岡和田直人さんが土産にくれた茄子ときゅうり。
その中のU字型に曲がったきゅうりを、首飾りのようにかりんさんが首につけたら
、本当に首飾りになってしまった。
かりんさんは土のような、豊穣な感覚が似合うのだ。
勢いもあるから、流れるものもあって、土石流のような力もある。
このパワーはやはり女性パワーである
きゅうりを首飾りにして似合う人は、そうざらにはいないだろう。
傍で見ていたいしまるあきこさんが、そう呟いていた。
個展は作家の個性が充満し、輝く。
今展示の数人の作家展の場合は、キューレートする方のコンセプトが大事である。
個性を束ねる場<×1>の位置が、重要である。
岡和田直人さんのひたすらなひと刷けが、会場をきりっとして、気持ち良く展示
出来た気がする。
*テンポラリースペースアーカイブス展ー7月21日(火)-8月7日(金)
am11時ーpm7時・月曜定休・休廊
*8月8日(土)-16日(日)休廊。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503