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テンポラリー通信

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2009年 06月 21日

再会・訪問・帰郷ー風のRondo(17)

昼近くひとりの青年が来る。
九州・福岡の彫刻家阿部守さんの教え子という。
モエレ沼公園を見、その後寄ったと言う。
阿部さんにここにも寄るようにと言われていたらしく、
帰る前に立ち寄ったのだ。
イサムノグチの話、モエレ沼の地形、境界の事とか話した。
そこへひょこっとスキンヘッドの体格のいい男が、顔を出す。
唐牛です、と言う。あっ、唐牛幸史さんだ。
川俣正のテトラハウウスの時、20歳そこそこだった彼とは
ほんと何年ぶりだろう。
現在は京都にいて、最近体調を崩し入院もしていたと言う。
それからテトラハウス以降のいろんな話を、止めどもなくふたりで話した。
彼もまた人生上の転機に今いる。
家族とも別れ、両親も病中にあり、今問われている。
お互い何もなくなり、志(こころざし)の真だけが、かりんとうのように立って
いる。そんな気がして話が幾重にも交錯した。
阿部守さんの学生は、帰郷の飛行機の時間が来て、残念そうに帰る。
程なく滅多に見えないレトロスペースの坂一敬さんが来る。
お土産に出来たての坂ビスケットを差し入れてくれる。
連れの女性はKさんといって、今月末故郷の阿寒町に引越し30年余住んだ
札幌を離れるそうだ。
その前に一度テンポラリーに寄りたくて、坂さんが連れて来たという。
さらにしばらくして、横浜の大野慶人さんの届け物を持って、生徒の高橋さんと
對馬さんが見える。
届け物は、アントニー・アンド・ザ・ジョンソンの大野一雄へのオマージュとなる
CD2枚だった。
唐牛さんをみんなに紹介し、それぞれを紹介した後、話は跳びに跳び、みんな
が自分の状況を話し、阿寒に行こうとか、Kさんの夢のメロン栽培の話やら、
結局閉廊近くまで話は続いた。
しかし何よりもこうして、ほんとに久し振りに唐牛さんと会い、今の時間を共有でき
た事が嬉しかった。
振り返える過去はなく、今に、これからへと、人と人が繋がったからである。
唐牛さんもまた、今日という原点をテトラハウスの時から今に繋いだと思うからだ。
それぞれの個的状況がその個別性を超え、今に繋ぎ明日へとリンクしていた。
わいわいと雑多で、しかし明るくいい時間だった。
遠い過去、遠くへ立つ、遠くから来る。
それぞれの時間と場が交錯して、交点となり開いていた。
チQさん、昨日は一日中みんなの心の”まちぐゎー(市場)”でしたよ。
そして、大野一雄へのアントニーのCDは心沁みる名盤です。
最終日の今日、会場に流し、聞いています。

*チQ沖縄からのポストカード展「まちぐゎー69」-6月21日(日)まで。
 am11時-pm7時
*中嶋幸治展「エンヴェロープの風の鱗」-6月23日(火)-7月5日(日)
*及川恒平フォークライブ「TASOGARE」-6月28日(日)午後6時半~
 入場料3000円・予約2500円
*中川かりん展ー7月7日(火)-12日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2009-06-21 13:31 | Comments(0)


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