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テンポラリー通信

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2009年 05月 28日

スイスへ発つ人ー夢の中径(23)

S大学Y文庫にお勤めのKさんから葉書が届く。
最近結婚され、お見えにならないのが気がかりだった。
KさんはTさんといつもコンビで、私の一昨年10月の入院中にも
ふたりでお見舞いに来てくれた。あの時頂いた毛布は今も大事にしている。
葉書の内容は、スイス・ベルンに移住する知らせだった。
ベルンは、向こうの言葉で熊を意味するらしい。
そういえば、北海道の熊の木彫りの原点はスイスにあると
いつか特集番組で見た記憶がある。
冬の内職にと、外遊中の殿様が、移住した北海道の侍たちに見本に
スイスから持ち込んだのが始まりという。
しかし肝心のスイスでは、もう森林が開拓され熊はいないそうだ。
風光明媚なスイスの風景に、美しい自然を感じていたあのハイジの世界は、
実は森を破壊した後の整備された第二次自然だったのだ。
北海道の自然破壊の先輩のようなスイスへ、Kさんが移住するのはいい経験
を保つことになる。すぐ電話してそんな話をした。
立つ前に寄りますと言う。決まるまで<熊>つながりでスイスと北海道が関係
あるのは知らなかったという。
離れる事で見えるさっぽろを、北をしっかり見詰めて下さいと励ます。
札幌が好きでほんとうは離れたくないけど・・と言ったから。
このところ、発つ人が多い。数えても五本の指が埋まる。
いい事だが、時に淋しくなる感傷もある。
遠い記憶と出会う事もそうだが、こうして今遠くへ旅立つ人を送るのも同じだ。
ただ何処へ行こうと誰かとまた出会う可能性が沢山出来た事も事実。
網走、那覇、福岡、京都、尾道、ベルリン、ベルン、ニューヨーク等々。
国や地方というより街の名前でその人を思い出す。
道内もそう。もっともっと歩き、会いに行こう。
四国在住のUFO人大木裕之さん来訪の知らせがある。
「リメイ」制作の一年目。彼もまた新たな挑戦の中にいる。

*川俣正アーカイブ「テトラハウス326」記録展ー5月31日(日)まで。
 am11時ーpm7時
*酒井博史てん刻ライブー6月6日(土)・7日(日)
*チQ「沖縄からのポストカード」展ー6月9日(火)-21日(日)
*中嶋幸治展「エンヴェロープの風の鱗」-6月23日(火)-7月5日(日)
*及川恒平フォークライブ「TASOGARE」-6月28日(日)午後6時半~
 入場料3000円・予約2500円
*中川かりん展ー7月7日(火)-12日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2009-05-28 12:33 | Comments(0)


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