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テンポラリー通信

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2009年 04月 14日

冷と暖ー歩行の縦軸(12)

10度くらい違うかしら。昨日と今日。風強く冷たい。
自転車が押し戻され、ギアを変え踏ん張る。
昨日ラララ~と走ったのが嘘のよう。
山裾にはまだ残雪がこびりつき、フキノトウが眩しかった。
日向と日陰の色が違う。
昨日は日向、今日は日陰。
しぶとく冬の名残が絡んでいる。
冬の果て。
日曜日夕、網走へ旅立つ直前の佐々木恒雄さん来廊。
これから奥さんの実家室蘭に寄り、そこから網走へ向かうと言う。
頂いたカセットデッキの説明書出てきたと、届けてくれる。
佐々木さんと佐佐木さんご対面。そういえばふたりとも道東の出身だ。
方斎さんは上渚滑(北見国)、恒雄さんは網走である。
この両ササキさんは世代の相違もあるが、ある共通性もある。
サッポロという都市への視線を、格子状の構成で捉えた事だ。
若い佐々木さんは、オホーツクへの視軸を獲得し、その格子を質的に転換したが
方斎さんは、今だ格子の中で格闘中と思える。
それはふたりの生活への視軸の相違そのままにある。
どちらがいいとか今決める問題ではない。
ただ私にはどちらもが優れてこの時代を真摯に生き、向き合っているという確信
のようなものがある。
’80年代都市の只中で格子を抜き出んとした方斎さんの純粋抽象作業と、
’80年代に生まれ、都市から抜けオホーツクの漁業に生きなんとする生活行為
を選択した恒雄さんが、いつか表現の喫水線で出会う可能性を信じるのだ。
都市の形象を媒介にしたふたりの道東人の格闘の在り様は、世代の相違を超え
て、時代を照射する何かである。
ふたりの時代の温度差、ふたりの表現の生活差は、あたかも昨日今日の冬と春
の交錯のようにある。
サッポロを媒介とした都市へのふたつの視軸は、その交点を凝縮せず今だ冬の
残雪のように横たわっているが、その現在を見詰めずしていかなるリアルもまた
ないと思える。

*佐佐木方斎展「メタレリーフ」-4月17日(金)まで。
 am11時ーpm7時

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2009-04-14 12:20 | Comments(0)


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