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テンポラリー通信

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2009年 01月 25日

交叉と凍結ーmata-pa(冬の年)(18)

朝、水道管が凍結している。昨日夜水落を忘れた為だ。
昨日突然嵐のように映像作家の大木裕之さんが、写真家のM夫人と訪れる。
阿部奈々さん、Sさんも後から来て何やらかんやらと話が弾む。
松前で長年撮っている映像の仕事を終え、函館から札幌に来て今晩帰京という。
大木裕之という天才は行動も素っ頓狂で、最初にお会いした時からUFO的であ
る。5年かけて撮影した名作「メイ」の編集に今入っていると言う。
一昨年5月4年目の「メイ」上映で水戸芸術館に私を招いてくれた。
何かと縁の濃い人だ。
今回の訪問も電撃的なものだったが、3日前の大阪で出会った人と
繋がる不思議があった。
神戸出身の小西小多郎さんと大木さんは知り合いだという。
世間が狭いというより、ツボなんだろうなあ。人と人との間にも濃くなる一点がある。
その身体のツボのような所に濃い場がある。
大阪・札幌。人と人の集まる場所がある。
この合流する心の仲通はまた、見えない精神の運河のように、
可視の街とは違う位相のチャンネルを保っているらしい。
ほんの4、5日前の初めての出会いが、こうしてまた繋がってくるからだ。
スープカレー屋さんで夕食を鷲のように食べ、
飛行機出発時刻ぎりぎりに大木さんは帰って行った。
この慌しさに紛れうっかり水道の水を落とすのを失念した為、
今朝水道は凍結である。
明日高臣大介展展示で休廊日出勤だから、今日は休もうかなと思っていたが、
昨日今日の一気の冷え込みにふっと水道の事を思い出したのだ。
二日もほっておくと管が破裂するとやばい。
乾いた路面の大阪、凍結した路面の札幌。ここはやはり北の地である。
同じ条件で街を考える訳にはいかない。
大木さんと小西さんの接点と-8度と+10度の地の相違は、
人間にふたつの環境がある事を物語る。
ひとつは北と南で分類され区別される位相。もうひとつは交叉する人の位相。
このふたつの挾間を人は生きる。
違いが違いとして分離されず、分断されず開く位相を大切にしなければならない。
大阪の仲通、札幌の仲通。そして、もうひとつの心の仲通。
寒さに負けず、この心の仲通を信じて、また頑張ろう。
凍結した水道管も暖まって水が通ってきたね。

*高臣大介ガラス展「gla_gla CANDLE show」-1月27日(火)-2月8日
 (日):27日午後7時半~あらひろこカンテレライブ・1000円

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2009-01-25 13:26 | Comments(0)


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