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2009年 01月 07日

Kさんの決意ーmataーpa(冬の年)(4)

道新朝刊に大きくふたり展の記事が載る。ふたりの旅立ちのいい記念になる。
M記者の切れの良い文章が心地よかった。
昨日似顔絵描きのKさんが来る。5時間近くもいただろうか。
私初対面だが、名前は知っていた。
190万都市の0・1%1900人の似顔絵を目指すという。
それが彼のさっぽろへのアプローチと語る。
私はその前提となる190万という人口の意味にまず疑問を呈した。
北海道の総人口550万弱、その3分の1が札幌にあること、さらに周辺ベッドタウ
ンも含めれば200万を超える事。この規準を前提に真のさっぽろはないと反論し
た。石狩地方の1都市、その土地面積に北海道の半分近くが集中している社会
現象を前提にさっぽろが見える筈がないのだ。そこに自然としてのさっぽろはない
。自然形態としてのさっぽろと、社会現象としての札幌にズレがある。
人口の多寡を前提にさっぽろが見える筈がないのだ。見えるのは現象的な都市
の幻である。そこを前提にさっぽろを表現しようとする事に異論を唱えたのである
。その話が切り口となって、様々な事へと話は発展した。それが5時間である。
こうして話し合った結果Kさんは、たったひとりの人の為の似顔絵展をしたいと話
す。さっぽろに住む事を決意させてくれたある人の為の個展である。
今年の秋へと、それは語られた。
実現の有無は別にしても、もう彼の頭の中に、190万という人口の札幌は消えた
のである。
佐々木恒雄さんやチQさんとも親しいKさんの来歴を聞いているうち、そこにもう一
人の存在が浮き上がってきた。故人となった村岸宏昭さんの存在である。
Kさんと大学入学前からの知己であった故村岸さんの存在が、大きく今回の佐々
木さんとチQさんとも関わっているのだ。この3人と共通の存在がこの場に姿を顕
してきて、Kさんは真の晩年の故人の在り様を今理解しつつあった。
自らが開かれた個として、表現の場を創っていこうとしたこと。
既存の場ではなく、既成の根っ子から場を闘いとるものとして、考えていた事。
その志の根に在ったものにKさんもまた気付いたのだった。
この時Kさんから190万都市の幻想は消えて、ひとりの人と向き合う(×1)を意識
したのだと思う。このひとりの深い存在は、きっと彼に掛け替えのないさっぽろとし
て、その深みにその真の姿を顕すに相違ないのだ。
ふたり展の会場から、広がる根の先、梢の枝先のように、人と人が触れ、死者もま
た顔を出し、世界が広がっていく。
小さなしかし確実なその世界を、Republicそして<ランド!>と、私は今思うのだ
が・・。

*佐々木恒雄×チQふたり展「ランド!ホップする時」-1月18日(日)まで。
 am11時ーpm7時月曜定休・休廊
*及川恒平ソロライブ「冬の鏡」-1月12日(月)午後3時~
 入場料3000円・予約2500円:ふたり展休廊日開催。
*高臣大介ガラス展ー1月27日(火)-2月8日(日)
 :27日あらひろこカンテレコンサート:午後7時半~入場料1000円

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2009-01-07 14:13 | Comments(0)


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