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2017年 10月 18日

菅沼緑展始まるー最前列にして最後尾(20)

岩手県在住の作家菅沼緑展始まる。
形象はシンプルで柔軟、色彩は強くて暖かい大小の
作品が舞う。
見上げる吹き抜けに在る作品も含めて、入った時から
色彩と形に抱かれるような気がする。
私の知っていたロクさんとは変貌していた。
小さな木の彫刻を数多く集合し並べ、木の繊細さ、闊達
さを表した作品群とは違う、
大きな単体で木材そのものの質感に拠らず、単色の色彩
の強さ、樹木が保っている柔軟性がより強く空間を掴んで
跳んでいた。
鎌倉で生まれた男の北海道・音威子府ー岩手・花巻と生き
る中で削ぎ落としてきた明るさと剛(つよ)さの明快さが
色と形に出ているような気がした。
クヨクヨしていないなあ、ロクさん。
お逢いした初めが、1980年代だったと思うけど、札幌
は音威子府を去る時の途中だった。
鎌倉の名家に生まれ北へと憧れ、挫折し、そして岩手へと
北志向の彫刻家は、その間何を得て何を喪ったのか・・。
その答えが、今回のシンプルにして強い単色の色の強さに
顕れている気がする。
紅葉の蔦の画廊で内から溢れ出るように、作品たちが
秋の光とともに煌いていた。

*菅沼緑展ー10月17日ー29日まで。
*ホピ&カチーナドール展ー10月31日ー11月5日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2017-10-18 14:32 | Comments(0)
2017年 10月 15日

秋の訪問者ー最前列にして最後尾(19)

夏が終わり短い秋が来る。
壁の蔦も一気に紅葉が進む。
もう山には初雪が降っただろうか・・。

茨木の妹たちに続いて栃木足利美術館のS氏が来る。
11月3日から12月24日まで開かれる吉増剛造展「涯テノ
詩聲(ハテノウタゴエ)」の打ち合わせだ。
札幌国際芸術祭北大博物館に続く足利美術館での展示。
2011年から始まった吉増剛造の3・11以後の仕事
ひとつの集大成に入っている。
来年は沖縄美術館もあるが、この足利美術館の展示がひとつ
の区切りと思われる。
その所為もあるのだろう、この展示の最終日のトーク
セッション「札幌の古・水・道(フシコ・ワッカ・ル)」
に私も招かれている。
1994年「石狩河口/坐ル」で始まり、2011年「石狩
河口/坐ル ふたたび」-「怪物君」に至る23年間に及ぶ
ひとつの節目。
私如き浅学菲才な者が博学多才な天才詩人とトークなど
考えられもしないが、唯々節目にいつも立ち会ってきた経過も
踏まえ、見て、聞いて、今回も立ち会う事が責務だろう、と
決心していた。
トークタイトルも多分吉増さんの意向で決められたと思う。
私は私の札幌で生きて来た自分のありのままを引っ提げて
そこに立つだけだ。
タイトルに札幌の二文字があるのも、その辺を見通しての
配慮と思われる。
12月24日の正式なご招待とその打ち合わせをS氏とする。

その二日後、札幌国際芸術祭で吉増さん他の展示キューレー
トをした東京現代美術館のYさんから不意に連絡が来た。
芸術祭の後始末があったのだろうか、今札幌で朝寄りたい
という。
テンポラリーに急ぎ着くと、もう玄関前に荷物と本人。
宿屋が近くだったと言う。
それから2時間弱終わった吉増展をはじめ色んな話をした。
聡明で柔軟な感性をもつYさんは、今回の芸術祭でも屈指
の優れた仕事をした人だ。
その自覚と喜びがきっとここへ来てくれるエネルギーな
のだと感じている。
大友良英氏とともに今芸術祭で得た忘れ得ぬ知己である。
他にも映像の宮崗氏、音響の牟田口氏とも長い付き合い
となる予感がする。

芸術祭運営自体には種々の批判もある。
それはそれで正当な場合もあるが、問題はいつも作品と
人である。
そして場の再発掘・再発見という場の問題も関わるのだ。
さらにその事はいつも自分自身のその場、今回の芸術祭
でいえば、札幌で生きている自分自身の場が問われる事
でもあると思う。
その意味でも足利美術館での私の出番のタイトルがすべて
を象徴している。

病躯・老躯に鞭打って頑張ろう・・。

*菅沼緑展ー10月17日(火)ー29日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。
*ホピ&カチーナドール展ー10月31日ー11月5日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503



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by kakiten | 2017-10-15 16:55 | Comments(0)
2017年 10月 14日

心のランドー最前列にして最後尾(18)

ブログの欄外に出てくるランキング欄。
そこに11年前の「さゆらぎて立つ」という2006年
4月6日のブログが載っていた。
なんとなく開けてみると、テンポラリーを今の場所に
決めたばかりのある一日が綴られていた。
発寒川を石狩河口まで村岸、酒井君と3人で追尾した前後
の私の日常だ。
コメントも3通ほど入っていて、人の心の温かい地場が
感じられる。

昨日妹たちの訪問後、故里(ふるさと)の里・郷を考えて
いたから、ああ、この心の地場も小さな俺の故里だなあ、と
思った。
自然とともに共存した故郷ではなく、人はもうひとつ心の
片隅にランドのような磁場を保つ。
かって人は過酷な自然野生と闘い、そこに界(さかい)の
ような緩衝地帯を故郷として創ったのだ。
それを時に風土という言葉で表した。
生きる大地に固有の風景・村落・社会・文化。
日本ではそのゾーンを<お国>と呼んだ。
お国訛り、お国自慢、お国土産・・・。
世界的流通・物流網を基底に、時代はグローバルな世界と
なり、自然への畏怖を前提とする思考から、自然の克服・
制御・防災の社会概念へと変わってきた。
風土という自然と結びついた社会概念は後退し、都市という
人工環境に重点が移動してきたのだ。
個々の個人的風土<家>という概念も薄れ、モノとしての家
という家屋の存在感も都市化とともに消滅しつつある。
では人の心の地場はどこにあるのか。
故里(ふるさと)のように、風土として自然とともに存在し
た社会自然は急速に消えつつある。
しかし消えない、消せない何かがある。
心が意思し継続している源流と河口のようなもの・・・。
例え途中過程がいくらショートカットされようとも、湧き出
し流れて世界へ触れようとする心の泉のようなもの。
そうした見えない力の磁場。
そんなもうひとつのふる里・ランドを、人は今も造り続けて
いる気がする。

11年前今の場所に移る直前のブログを読み返し、思い返し
ていた事だ。

*野上裕之アーカイブー10月15日まで。
*菅沼緑展ー10月17日(火)ー29日(日)
*ホピ&カチーナドール展ー10月31日ー11月5日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2017-10-14 13:32 | Comments(0)
2017年 10月 13日

里帰りー最前列にして最後尾(17)

茨城県土浦と水戸にいるふたりの妹が尋ねて来る。
急な訪問で吃驚。
姉の方の妹は先年旦那さんを亡くした。
札幌に来るのは二十年ぶりだろうか。
しかも姉妹揃って、この今のテンポラリースペース
に来るのは全く初めてである。
私の今の職場という遠慮もあるのか、慣れぬ環境と
いうのもあるのか、ふたりは程無く帰った。

久しぶりの帰郷。
そこにふたりの故郷はあったのだろうか。
兄は見慣れぬ場所にいて、慣れ親しんだ家業にいない。
百十年余続いた父・母・祖父の家業ではない。
札幌の風景も大きく変わっている。
実家の家屋も今はない。
故郷の故(ゆえ)の根、郷・里は消去されている。
兄に会いに来る縁という<故(ゆえ)>だけである。
お墓参りはしてきたというが、きっと心から寛ぐ
場処はなかっただろうと思う。
ふたりが帰った後様々な感慨が湧いて来た。
小汚いマンションの私の一室。
そこに先祖を祀る仏壇がある。
祖父の代からの多くの精霊がいる場所だ。
お墓もあるが、仏壇背負って流転した長兄の一室も
尋ねてほしいなあ、と微かに思ってもいた。
そして僅かな小さな近況の話をしたかった。
自らの不甲斐なさも含めてそんな微かな痛みに似た
気持ちがあった。

逢いに来てくれた妹たちの<故ーゆえ>の縁は、細
い糸のように宙に浮いて、ほっと大きく寛ぐ里・郷
の風景は無かった。
その哀しみはきっとふたりの妹の心にも、小さな
痛みとして押し隠されてあっただろう。
妹たちには妹たちの故里を離れた<故(ゆえ)>が
ある。
私には私の<故(ゆえ)>があり、現在がある。
そのふたつの<ゆえ>を結ぶ、里・家はもう無い。
しかしそれはきっと見えないけれど在るのだ。
それを話したかった。
きっと男と女の相違はあっても、私が志して闘って
きた場処には見えないそれがある。
妹たちが嫁ぎ先の家を背負うように、私も何かを
背負って今が在るのだ。
駅前通りの家も宮の森の家も三代の家業も今は無い。
同時に生まれた街も家も時代とともに変わってき
たのだ。
そこを生きてる真摯なそれぞれを語り合いたかった。

お帰り
お前たちも色々あったなあ、
俺もこうだったぜ。
久しぶりの故郷・札幌を、どう思う・・・。
なんてね・・・。

語りたかった。

*野上裕之アーカイブー10月15日まで。
*菅沼緑展ー10月17日(火)-29日(日)
*ホピ&カチーナドール展ー10月31日ー11月5日

 テンポラリスペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2017-10-13 15:12 | Comments(0)
2017年 10月 12日

手当て・診察ー最前列にして最後尾(16)

つい最近までアイスコーヒーが飲みたかったのに、
もう暖かい珈琲が恋しくなる。
身体感覚が鋭くなる季節の変わり目。

定期健診で心臓内科に行く。
繭のような大きな機械に寝たまま入り撮影された
自分の心臓画像を見せられる。
医師の説明を聞きながら血脈の流れに注目。
この間マウスを操作する医師と顔を合わす事はない。
透視され編集された心臓と血流が主役だ。
次なる指示を受け診察は終わった。

帰路ふっと思い出していた。
医師が患者の手の脈を取り、目を覗き話しかける。
そんな医師が減っている。
顔色・手首の脈・身体の触診等を経て、身体内部を
診察する。
そのプロセスが電気的機械力によって、手当ては
マウス操作に変わりつつある。
それによって飛躍的に進歩したものも確かにあるのは
事実かも知れない。
見えない身体の内部可視化もその顕著な例だろう。
しかしそれと同時に、人間の想像力に属する体全体
から人を診る診察力は痩せている気がする。

めっきり寒くなったなあと感じる身体感覚から、人は
多くの社会回路を生んだ。
飲み物・食べ物・着るものはじめとしてすべて身体に
関わる多岐な社会分野だ。

一方向の増幅・拡大は、時に隘路を生む。
身体宇宙を基体とする回路を忘れてはならぬ。


*野上裕之アーカイブー10月15日(日)まで。
*菅沼緑展ー10月17日(火)-29日【日)
*ホピ&カチーナドール展ー10月31日ー11月5日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2017-10-12 15:12 | Comments(0)
2017年 10月 10日

量理と料理ー最前列にして最後尾(15)

いつものパン屋でいつも買う品が品切れしていたので、
都心デパート地下のパン屋に行く。
長い大きなフランスパン。
レジに並び順番が来て、すぐ聞かれる。
お切りしますか・・?
私はその日の調子や気分で好きな長さに自分で切る。
そのままで良い。
支払いが終わり、後ろの客に急がされるように
パン屋を離れた。
よくある日常光景だ。
しかしこの日はmawという言葉の多義性・多様性が
頭に残っていたので、考えはそちらの方向に行く。
言葉が本来的に保っている多義性。
その自然性を考えていた。
maw(まゥ)-呼気・風・ハマナスの果実。
言葉の保つ拡がり、発酵のような有機的な淀みが先刻の
パン屋さんの時間にはない。
長くて持ち運びに迷惑だからカットするというある意味
客へのマニュアルはあるが、何故切らないか、何故店の
キャラクターの人物は長いパンを抱えているかといった
会話の糸口時間はカットされている。
閉じる<箱>の時間だなあと思う。

別の日、ある定食屋さんに行った。
初めての店だったが、夫婦ふたりの定食屋さん。
おかみさんがお冷やの量ひとつにも気を配り、
話しかけてくる。
量たっぷりの和風おろしハンバーグ定食。
此処を紹介してくれたMさんのジンギスカン定食は、
もっと凄い量だ。
食事時間はおかみさんの明るい声とともに、ゆったり
過ぎてゆく。
ここでは、開いた<函>の時間が流れていた。

この違いは量(はか)ると料(はか)る理(みちすじ)
の相違なのだと思う。
言葉でいえば量の利と料の理。
量利と料理。
現代は量利社会をまっしぐらに突き進んでいる。
カットされるのは、長いフランスパンだけではない。
線路も階段も建物も土地もそして時間も心も量の利に
ショートカットされる。
そして街も山も海も・・・。
美味しいパン、食事に代表される自然文化と対峙する
時代は、もう来ている。

*野上裕之展ー10月10日ー15日。
 火・木・土・日:am11時ーpm7時
 水・金:am12時ーpm3時
*菅沼緑展ー10月17日ー29日
*ホピ&カチーナドールー10月31日ー11月5日

 テンポラリスペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2017-10-10 17:13 | Comments(0)
2017年 10月 07日

maw(マゥ)Ⅱ-最前列にして最後尾(14)

小樽人高橋秀明さんと赤岩岩壁を海岸から龍の胎内巡りコース
を歩いた事を思い出していた。
それまで気づかなかった陸の海側からの目線だ。
隆起した陸がすぐ海に迫る小樽の地形は、札幌にはないものだ。
扇状地の平坦な石狩平野とは違う山坂の迫る後志・小樽。
海は陸へ迫り、海の呼気は陸へ向かう。
自然の生命はすべて外界へと放たれる呼気の内にあるのかも
知れない。
逆に吸気を意識化した時から、人類の文明ははじまったのかも
知れないとふっと思った。
<箱>と<函>いう概念もそうだ。
閉じて終われるボックス(箱)。
溜まり溢れ出るトランス(函)。
アイヌ語でいえば、suop(スオプ)-両岸が絶壁で川床が
岩の箱の形になって青く水をたたえている処。
(知里真志保「アイヌ語地名小辞典」)
このハコの相違にも呼気を感じるのだ。
<入>の重視でなく、<出>の豊かさをこの差異に感じる。
<入>の重視概念は吸気優位の箱・領土・資本主義・国家体制
まで、<箱>という概念を膨らませてきた気がする。
一方<出>または<発>の<函>の豊かさとは、外界とともに
あって、決して閉じて攻撃的な負の側面ではない。
外界と交感し転位してゆくトランスー経由>の回路なのだ。
呼気は<出>の排除・排出の負の側にあるのではない。
発する<出>の呼気にある。
折しも故郷の川を目指す鮭の群れが海から源流へと向かう
時である。
そして川の奥で産まれた稚魚は、成長し海へと向かう。
河口は親も子も生命の向かう発する転位口である。
排出の出口ではない。

maw(マゥ)ー呼気・風・ハマナスの果実
良いなあ~!

*野上裕之展ー10月10日(火)ー15日(日)
 火・木・土・日am12時ーpm7時:水・金pm3時まで。
*菅沼緑展ー10月17日(火)ー29日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。
*ホピ&カチーナドール展ー10月31日ー11月5日

 テンポラリスペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503



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by kakiten | 2017-10-07 14:54 | Comments(0)
2017年 10月 06日

Maw(まう)の風ー最前列にして最後尾(13)

maw(まゥ)ー呼気:風:ハマナスの果実 
(知里真志保 地名アイヌ語小辞典から)

この季節になった。
呼気が風になり、ハマナスの赤い果実が揺れる季節。
石狩河口に広がる風景を思い出す。
人間が濃く自然的存在であった時代も思うのだ。
呼気が風と一体化し、赤い果実と同じ位相にある存在感。
世界が有機的に同時に繋がっている。
現代人の我々は、呼気があれば吸気もと、すぐ構造的に
知覚化しようとする。
しかし吸気という言葉は見当たらない。
息そのものが呼気に集約されるようだ。
だから風という言葉は多様である。
レラやフッサが思い浮かぶ。

人は社会的存在の要素が強くなれば成る程、安全・安心
・便利のインフラに包まれ、自然との多様な関係性を
忘却してくる。
それは自然を媒介とする命の繋がりを忘却する事に繋がる。
原自然の野生が剥き出しになれば、人は如何にか弱い存在
かが明らかになる。
界(さかい)に在った畏敬の文化が磨り減っているからだ。

パイプで繋いだショートカットの血菅が小さく痛んで
今日の小春日和に呟いている。

*菅沼緑展ー10月17日(火)ー28日(日)
 am11時-pm7時:月曜定休。
*ホピ&カチーナドール展ー10月31日ー11月5日

 テンポラリスペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2017-10-06 13:25 | Comments(0)
2017年 10月 05日

冬が忍び寄るー最前列にして最後尾(12)

左腕血菅縫合の糸がまだ抜けない今日、テンポラリーの
電気が通じていない。
一通の封書ー送電停止の文字が・・・。
あっ、入院したりと遅れたままの電気代1万円弱。
ケータイがないので、外へ出て公衆電話ボックスからHさんに
電話した。
仕事中ですぐには来れない。
テンポラリーへ戻り悶々としていると、友人H氏がダスキン
モップ交換に来て、思わず事情を話し借りる。
コンビニで支払い、北電に電話する。
戻るともう点灯。
ピンポイントで通電回路は管理されていると改めて実感。
電気エネルギーは、通信・暖房・食事・照明・交通と生活
すべてに渡り関わっている。
公共基幹施設から個人生活領域まで、網の目回線だ。
血菅のように人間社会に張り巡らされている電気回路。
血菅は有機的で多目的な多様性を保っているが、電気回路は
直線的でショートカット。
現代社会の回路とどこか共通する。
言い換えれば現代社会とは電気回路社会ともいえる。
電気と血菅。
社会と身体の二つの回路。
両方の回路停止・接続。

甲斐性なしゆえ、これも試練。

*菅沼緑展ー10月17日(火)ー29日(日)
 am11時-pm7時:月曜定休。
*ホピ&カチーナドール展ー10月31日ー11月5日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2017-10-05 15:47 | Comments(0)
2017年 10月 04日

人体の時間ー最前列にして最後尾(11)

一日入院した。
シャント手術で血菅縫合。
1時間半の予定が伸びて2時間半。
その後透析治療4時間。
そのまま病院で一泊し、翌日札幌国際芸術祭吉増剛造展資料
受け取り立ち合いにテンポラリスペースに戻る。
約2ヵ月ぶりに戻った1994年「石狩シーツ」草稿7点他。
まだ展示していた「大野一雄の記憶」展ポスター下に並べる。
大野先生とお出迎えだね。
大野一雄の展示ポスター下に並んだ「石狩シーツ」草稿。
写真に撮り藪前知子さん、鈴木余位さんに送る。
そしてロスアンゼルスから帰国した吉増さんに電話する。
みんなもう次の展開に心が跳んでいる。
みんな身も心も蛇行し流れている。
岡崎文吉さん、あなたの単床ブロックのようです。
人も作品も。
蛇行して豊かに流れています・・・。

夜NHKの特集「人体」再放送を見た。
五臓六腑の呟き・相互の伝達交感が初めて科学の目で画像化
され映像記録されていた。
心臓は腎臓へ、腎臓は心臓へと会話ライン。
私の透析治療のドライウエイト会話のようだ。
血菅というネットライン。
その回路を通して五臓六腑それぞれの発語・応答。
吉増剛造の「怪物君」草稿曼荼羅が、人体でも剛臓六腑の
ように日々時々刻々営まれている。
ひとつの身という宇宙・ひとつの国・社会。
身内宇宙の蛇行・ショートカット交信のような一日だった。
いや、剛臓六腑な一日・・。

*菅沼緑展ー10月17日(火)ー29日(日)
 am11時-pm7時:月曜定休。
*ホピ&カチーナドール展ー10月31日ー11月5日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2017-10-04 15:05 | Comments(0)