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2017年 01月 31日

手仕事展の友情ー広い河口(17)

かって円山北町時代毎年続けた秋田手仕事展。
秋田に留まらず日本各地の民芸の優れた手仕事を、
時にテーマを決め発掘し紹介し続けた。
その主催者の三浦正宏さんから便りが届く。
来月2月4日から3月26日まで北海道文学感
で開催される「”手仕事の日本”と民芸の思想」展
で展示と講演で1日から5日まで来札するという。
展示招待券十数枚と滞在中の訪問希望が記されていた。
彼と再会するのはもう十数年ぶりだろうか。
手仕事という観点から見れば、この日本の中に
も多くの国がある。
その日本の国内国際芸術祭をコツコツと続けて
きたひとりが彼であり、その努力の披露が札幌の
地でもあったのだ。
その成果が大きな展示会に結実しつつ今回ある。
ジャンルの枝分かれはあっても、その基本にある
のは、それぞれの地に生きる人の手の仕事の精華
である。
三浦さんにはこの間の私の小さな発掘、明治の治水
学者岡崎文吉の自然工法の護岸工事の記録(STV)
や山里稔さんの労作「北海道木彫り熊の考察」
(かりん舎刊)等を見せてあげたい。

定めた方向性や生き方は違っても、自分の生まれた
故郷・自然を踵として歩んできた眼差しの磁場は共有
している。
彼は秋田から、私は札幌から、地場に拘り地場を越境
し手の根源を見詰めてきたと思う。

<量の利>をベースとするパブリックアート祭やパブリ
ックオリンピック、そして高速公共新幹線等で揺れる札幌
に、<料の理>を手仕事として見詰め直す。
三浦さんの来札はそんな一陣の風を与えてくれそうだ。

*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月14日(火)ー19日(日)
 am11時ーpm時
*中嶋幸治作品展ー2月末予定。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー4月予定

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2017-01-31 14:23 | Comments(0)
2017年 01月 29日

一滴の源流ー広い河口(16)

信州の山間に生まれたふたりの作家に聞いた事がある。
ひとりはあの日の昇る山の向こうに憧れていた。
もうひとりはあの日の沈む山の向こうに行く事を夢見ていた。
谷を隔て直線にすれば僅かな距離だが、二人の眼差しの
方向は正反対だった。
山間だけではなく。平らな街でも同じような事がある。
僅か数百メートの街の隔たりでも原風景となる街の
ランドマークが違う。
私にとって物心付いた時の路面電車、さらには小学校の
近くにある公園・洋館・時計台が街の原風景だった。
そこから僅か数百メートルの商店街に育ったS君にとって
は、近くに拡がる歓楽街ススキノ街が原風景だと聞く。
人にも源流の一滴のような人生の始まりがある。
信州生まれのふたりが見た朝陽・夕陽に分かれた夢の方向
にあったのは大きな都の存在だ。
この原風景の一滴経験がその後の人生領域の根として活動
半径の色合いを支配している気がする。

どんな大河にも源流の一滴がある。
それら小さな支流が合流を繰り返し、大きな流れを生む。
人間もまた個々の源流の一滴の原風景から、同時代という
潮流を創っていく。
そして時に時代の早瀬に押し流され自分自身を見失いそうに
なった時、原風景のあの源流の一滴を思い起こし追求し、再
構成する。
誰の為でもない。
自分自身のアイデンテイテイーの為だ。
個は源流の一滴を再構成する可能性を常に保っている。
またその真摯な個的誠実さを保たねばならぬ。
個的源流の一滴を同じ色に染め上げる愚を犯してはならぬ。

時として社会は大きな流れを同じ流れの一滴の集合体に
染め上げようとする。
オリンピックや新幹線、国際芸術祭等の場合もそれがある。
ショップやビル群に見られる街風景も同じである。
街も風景も個の源流が消えている。

違う事が差別・分別となり、多様多彩とならず只の集合体・
烏合の衆の、量的価値観に支配されてくる。
素材から生まれる料(りょう)でなく、物量の量(りょう)
からだけでは、美味は生まれない。
<料の理>ではなく、<量の利>を勝ち誇る世の中だ。

*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月近日決定。
*中嶋幸治作品展ー2月予定。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー4月予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2017-01-29 16:20 | Comments(0)
2017年 01月 27日

四つの掌(たなごころ)ー広い河口(15)

十数年ぶりに岡部昌生、中川潤両氏と、円山北町の居酒屋
で会う。
円山北町時代なにかと集った場所だ。
現在地近くに在った居酒屋ゆかりが昨年12月で10年の
営業を終えた所為もあり、急遽以前よく行った居酒屋にな
ったようだ。
中川さん経由で岡部氏からの誘いである。
私としては、10年前のこの地での闘いの記憶もあり、旧い
場所へはあまり近づきたくなかったが、このふたり揃っての
珍しい誘いともなれば断るわけにいかないと観念した。
居酒屋楽屋は内部の様子も昔と変わらず、オーナー夫婦も
懐かしい姿のままだった。
メニューも以前より充実し品数も増えていた。
遅れて到着した岡部氏は周辺の街の変化に道に迷ったと言う。
登山家の中川氏、美術家の岡部氏、そして私とそれぞれが生ま
れも生き方も異なる3人だが、テンポラリースペース立ち上げ
の時以来多くの企画展示にチームを組んできた仲間だ。
ある時期以来個々の付き合いはあっても3人揃って会う事は
無くなっていた。
しかし久し振りに3人揃えば、もう自然と心が通じ時が消える。
岡部氏の愛知トリエンナーレでの鯉江良二さんとの再会の話に
始まり、彼の新たな札幌での制作プランの相談へと話は進む。
その話の中で中ノ川という札幌西北部の川の名前が出て驚く。
というのは、先に来た中川氏が少し興奮しながら見せてくれた
ある本には、高知県の川で遭難死した大学生の様子が書かれて
いたからだ。
この発見時の記述はどうみても村岸宏昭の遭難発見日の事だよ、
と興奮気味に中川さんは言う。
そしてその村岸が高知の鏡川で遭難死する2週間前テンポラリー
スペースで最後となる初個展を終え、展示に使用した白樺の幹を
自然に戻すかのように半分に切り埋葬したと聞いていたのが、中
ノ川源流だったのだ。
十数年3人一緒に会う事もなかったふたりから、期せずして村岸の
死とその作品の最後に関わるふたつの場所が顕れたのに私は吃驚した。
少し疎遠だった3人を冥界のムラギシが引き合わせてくれたような
気がした。

闘病以来久し振りに飲んだお酒は、勿論深く五臓六腑に沁み入った。
3人の、否4人の、心の掌(たなごころ)のような夜だった。

*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月日程近日決定。
*中嶋幸治作品展ー2月予定。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー3月末4月予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2017-01-27 13:48 | Comments(0)
2017年 01月 26日

純粋内臓時間ー広い河口(14)

週3回の透析治療を受けていると、この時間が
純粋な内臓時間のように思える。
健康時意識しなかった時だ。
気のあった友人とお酒を飲んでいた時間が、それ
に近いのかも知れない。
肝胆相照らす、五臓六腑に沁みわたる、・・。
腹を割って付き合う。
腹蔵無く語り合う。
濃い付き合いを内臓を比喩して表現する言葉は
意外と多い。
真の人と人の関係は内臓にあるのかも知れない。
男女の場合はもっとそれが直接性を保っている。
身体すべてから内臓の直接性にまで達するように
思える。
人工透析の5時間、頭は真っ白でひたすら腹筋や
左右の足の倒立、ブリッジ、うたた寝、ハンド
クリップ等身体に関わる時を過ごしている。
1時間おきに血圧測定があるので、睡っては
いられない。
かといって思考の時間でもない。
左手は点滴状態なので本を読む姿勢には慣れない。
ただひたすら内臓が黙々と身体内でこなしていた
時間を共にするのだ。
山中を疾駆したり、いい仲間と良い酒を飲んで酔
ったりした時に意識しなかった純粋身体内臓時間
をこの治療は与えてくれているらしい。

腎臓さん、五臓六腑・内臓さん、見えない命(ミコト)
と向き合う純粋内臓時間を明日もまた・・・。

*高臣大介ガラス展「奏なであう」ー2月近日予定。
*中嶋幸治作品展ー2月予定。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー4月予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2017-01-26 14:24 | Comments(0)
2017年 01月 22日

3人の掌(たなごころ)ー広い河口(13)

秋田で民芸専門の海青舎をもつ三浦正宏さんと出会った
のは恩師菱川善夫先生の紹介だった。
三浦さんは秋田から札幌の工業大学で橋梁工学専攻し
卒業後地元の建築会社で橋を架ける仕事をしていたが、
そこに自然破壊の要素を感じて職を辞し、元々好きだっ
た民芸のお店を立ち上げる。
そして第二の故郷である札幌で菱川先生に札幌での展示
のプランを相談したところ、私の所を紹介してくれた。
そんな経緯で三浦さんは毎年当時円山北町に在った私の
ギャラリーで毎年テーマを決めた種々の民芸・手仕事展
を催した。
今も印象に残る展示には、祈りを主題とした展示である。
全国各地から豊穣を祈願した様々な民具が展示された。
その素朴で美しい祈りの形象は人間の合掌する素直で
素朴な結晶の燦めきのようで忘れられない。
さらに民芸番外編として企画された秋田の地酒全種類
展、駄菓子展も楽しかった。
毎年恒例で続いたこの展示は、現代美術とはまたひと味
違った手の仕事の醍醐味を純粋に伝えて、人の心を豊か
にしてくれた。
そんな三浦さんの展示が私が円山北町を去る事で疎遠と
なっていたこの10年。
来月北海道立文学館で柳宗悦「手仕事の日本と民芸の思想」
展が開かれその特別講座講師として三浦さんが来札する。
この10年三浦さんはひとりで小冊子「秋田手仕事たより」
を70冊以上も出版し続けていた。
そうした仕事に同じ東北津軽出身のロシア文学者工藤正広
氏が深く共鳴し今回の文学館の企画となったようだ。
工藤氏と三浦さんとは、円山の手仕事展で知り合い交流を
深めていた。
旧友である工藤正広、民芸研究一筋の三浦正宏、そして
三浦さんを紹介してくれた故菱川善夫先生、この3人の
縁が重なって柳宋悦の「手仕事の日本と民芸の思想」展
で3人の再会がある。
さらにここ現在地で知遇を得た若き津軽人中嶋幸治君も
加わって来た。

3人の掌(たなごころ)の再会、楽しみだ・・・。

*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月近日予定
*中嶋幸治作品展ー2月予定
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー3月末~4月予定

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2017-01-22 16:01 | Comments(0)
2017年 01月 21日

釧路・小林東さんの事ー広い河口(12)

釧路ジスイズの小林東さんが亡くなったという。
2,3回会っただけだけど、舞踏の大野一雄を最も尊敬し
北海道に一番多く招いていた人だった。
晩年の大野先生にも寄り添うように、添い寝するかの
ように親身な人という記憶が残る。
私が石狩河口で大野一雄公演をした時は、スペクタクルだ
と言ったと聞いていた。
大野先生と出会った頃の私は、札幌とは自分にとって何か
を、地形という自然の身体性を通して追求していた。
大野先生との出会いは石狩へという行動と共にあって、
それは大野公演のタイトルにも「石狩 みちゆき 大野一雄」
と名付けた事に象徴されている。
本来の大野先生の舞踏プランタイトルは、「石狩の鼻曲がり」
であって、鮭の生と死、誕生・再生を表現したものである。
都市化によって暗渠化された見えない川から河口へ源流へと
志していた当時の私を、先生は即座に理解し同意してくれた。
先生との行動は、正に石狩・道行きの感謝の気持ちが強かった
のだ。
道東の釧路に根を置く小林さんとはその点で少し大野先生と私
とは違う距離があったのだろう。
野外での石狩河口公演をスペクタクルと評した事に、その事が
顕れている。
私にとって大野一雄が道行きならば、小林さんにとって大野
一雄は添い寝のようなもっと深い存在だったと今思える。
何故なら大野先生は小林さんの喫茶ジスイズのカウンターで
いつも踊っていたと聞くからだ。
大野先生とは、そういう幅広い柔軟性を保つ自然体に近い
舞踏家だった。

今となればそんな小林東さんともっと、大野先生の事を
語り尽くしてみたかった。
石狩河口の公演映像も共にみながら、スペクタクルでない
石狩川の生と死と再生の舞踏風景を見て欲しかった。

この大野一雄の石狩河口公演を通して、今に繋がる吉増剛造
の昨年6月竹橋・東京国立近代美術館展を思いながら、小林
さんを想うのである。

合掌。

*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月予定
*中嶋幸治作品展ー2月予定。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー3月下旬4月予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2017-01-21 14:43 | Comments(0)
2017年 01月 20日

同時代という分母ー広い河口(11)

N君からのメールとKさんからのUパックが届いた。
感謝である。
寒気低空飛行の中、同時代という分母に友情という
分子が微笑んでいた。
Mさん飛行機事故遅延の中無事東京へ着いたという。
新たな旅立ち前の小さな旅行。
4月吉増剛造展に向けY君とも再会だ。
冷気の中暖かな笑顔が揺れる。

ふうっと元気が湧いて、いろ・彩(風土ー時代)と
いうテーマが浮かんだ。
縁あって保持している収蔵品展のテーマだ。
この地の自然の色と同時代の色彩を彩(いろ)を
主題に今を構成してみたい。
制作年も作家年齢も違う作品たちが、今という分母
に友情という分子で拮抗する。
そんなイメージが湧いてくる。
パリ帰国後の高臣大介「奏であう」展、中嶋幸治展
前後に考えよう。
僅か1ヵ月の予定でも、人は<百年の予定>のよう
に少し元気になれる。
作品も友情も同時代を生きている。

*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月近日予定。
*中嶋幸治作品展ー2月予定。
*いろ・彩(風土ー時代)展ー予定。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー3月末ー4月予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2017-01-20 13:49 | Comments(0)
2017年 01月 19日

風冷たく、掌暖かく・・・ー広い河口(10)

電気風やら灯油風、電話風に水道風、電話風もあって
今年の寒風は身に沁みる。
荒ら屋の隙間からヒューヒューである。
荒ら屋自体も守り通さねばならぬ。

自然の寒気も鋭い今年だが、人間社会のインフラ冷気
も吹いてくる。
そんな時某ギャラリーで展示中の瀬川葉子さんの最近
作を見てきた。
大きく力強く華があって美しかった。
雑紙に描かれた日々の合間の山のような描画を積んで
あった数年前の再開展。
その努力がここまで絵画として優美に力強く輝いて
きたのに深く感動する。
出産・育児・生活と時間を削られながら、ここまで
美しく生命の炎を燃やし得たのは、制作への絶えざる
努力・精進の賜物といえるだろう。
今回は数人のグループ展だったが、これはもう個展で
見たいと強く思ったのだった。

森本めぐみさんが無事福井・小松空港に到着と聞く。
七穂ちゃんインフルエンザで帰省滞在1ヵ月に及び、
やっと我が家へ。
生後間もない我が子を抱え、見事な個展を年末年始に
跨いで開催。
今その時にしか出来ない集中力と決断だったと思う。

ふたりの優れた人間としてのパワーには頭が下がる。
人間の身体パワー以外の電子パワー全盛のこの時代。
操作・自動の便利ファンタジーとは別極の、身体エネ
ルギーのファンタジーこそが、一時の驚きを超え真の
感動を与えてくれる。

インフラ冷えの寒気は、指先操作のインフラ依存ゆえ
の冷気だが、開いた掌(てのひら)の暖かさは身体
エネルギーの内なる力だ。
ふたつの掌を広げ、心身を燃やし、生きよう。
燃える心の掌を頂いたおふたりの作家に感謝する日。

*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月近日予定
*中嶋幸治作品展ー2月予定
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー3月末,4月予定

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2017-01-19 14:33 | Comments(0)
2017年 01月 15日

福岡・青森・利尻ー広い河口(9)

来月展示予定の中嶋幸治さんが来る。
展示内容や日程を打ち合わせる。
手作り製本の実演と販売が主だ。
デジタル時代全盛の中、完全手作り製本を
一冊一冊を作品として提供する。
そこへ古書田原書店の田原洋朗さんが来た。
彼もまた手作り製本に心燃やす人だ。
話は早速中嶋展への興味へと続く。
そしてそれぞれの故郷田原さんの利尻、中嶋
さんの津軽へと話は移る。
過疎となり原野化した故郷の島、故郷の山。
ふたりからはそんな故郷への深い愛が溢れ出る。
そして原風景への熱い使命感が語られた。
これも手作りの製本への情熱と同じ心の根から
発している。
田原さんが今年6月帰省する利尻島。
その島の祭りがある頃中嶋さんも利尻を訪ねたい
と心が動いたようだ。
父祖の耕地(カルチャー)を今の自分の耕地と
して根を刺す。
そんなふたりの風土への目線を心の風土として
感じる。
ふたりの父祖、漁師・リンゴ農家の耕地・精神の
風土なのだ。
私は祖父の<停車場通り>の表示の入った昭和前期
の広告や大正時代の樺太丸船便通知葉書、祖父手書き
の和綴じ製本覚書などを披露した。

田原さんが帰って福岡出身の成清祐太君が来る。
成清君と同じ年齢の頃中嶋さんも札幌に移住して
来たのだ。
南と北の移住者同士、話はふたりの故郷と札幌の今
とが共に交叉しながら続く。
ふたりにとって札幌とは何んなのだろう。
東京とは違う新天地・・・?。
ふたりは現代の啄木なのかも知れない・・。

利尻・津軽・筑前。
本来の風土がカルチャー(耕地)として甦る。
三人三様の、否、四人四様の踵の風土が顕れて、かつ
現在を見詰め共有するかのような時間が流れた一日だ。

*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月予定。
*中嶋幸治展ー2月予定。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」3,4月予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2017-01-15 13:27 | Comments(0)
2017年 01月 12日

靴が鳴るー広い河口(8)

昨日から厳しい寒気。
足元で靴がキュッキュッと鳴る。
積もった雪が寒気で固く締まっているからだ。
ギャラリーの水道管、凍結で不通。
寒気廊を暖める朝。
次回展示が日程未定で、白い壁だけ。
一層寒気が増す。

高臣大介さんパリへ行くとブログで記載発表。
聞いてはいたが、明るい話題。
親友のベルリン在住谷口顕一郎さんと欧州で
再会も夢ではない。
帰国後2月恒例の「野傍の泉池」400本の
展示「奏であう」が予定されている。
そう言えばケンと大介ふたりがお互いに髪を
モヒカン刈りにバリカンしている写真がある。
後ろからガラス戸越しにそっと撮った写真だ。
一瞬気配を感じたふたりがこちらを振り返る。
ふたつのモヒカン頭とふたりの鋭い眼・・・。
パリかベルリンでそんなふたりを見てみたい。
凹み彫刻と吹きガラス。
欧州への行路も、シベリア経由のケンちゃんと
東南アジア経由の大介と、表現方法も行路も違う
ふたりだが、どこか心が響きあう。

私の今年の夢は、谷口顕一郎の札幌の凹み彫刻が
高臣大介の野傍の泉池ガラスに囲まれて展示される
風景だ。
タイトルは「サクシコトニ・宇宙」
凹みの小さな黄色の作品が吹きガラスの透明な宇宙
に舞うのもあったら良いなあ。
水源と流れのコラボレーションだ。
欧州に負けず札幌でも出逢ってくれよ・・もう一度
モヒカン刈りのケン&ダイスケ・・!

*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月予定
*中嶋幸治展ー近日予定
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー4月予定

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2017-01-12 15:00 | Comments(0)