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2015年 10月 31日

Hopi、Step、Jump-空(15)

札幌到着2日目初日の昨日、かりん舎の坪井さん高橋さん
、歌人の山田さん、居酒屋ゆかりの宇田川さん、千鶴さん
がふっと集った。
天川さんは、坪井さんから昨年かりん舎出版の山里稔「北
海道の木彫り熊」を贈られ、またHopiの話がでも話が弾む。
同時に恩師でもある宇田川さんとの再会訪問を喜んでいる。
また、若い山田さんとは初めて会った好奇心と興味で心躍ら
せている。
もうとうに初めて来たテンポラリースペースという遠慮・戸惑
いの気持ちは無いようだ。
少し離れて天川彩さんと三組の人たちを見ていて不思議な
感がした。
それぞれ年齢も仕事も性別も違うが、この場所の陰の応援
団、協力者・同志である。
そこに来札二日目にしてこの3組を共有している。
このパワーはやはりカチーナ(精霊)の力であろうか・・・。

正面壁に跳ぶように十数体のカチーナドールがある。
一つ一つに精霊の由来が記されている。
その中に泉の精霊があった。
何気なく見ていてふっと誰かに似ている気がした。
そうだ、この頭、髭ずら、ガラス作家の高臣大介だ。
前日の展示作業中天川さんのご母堂が惹かれて声を
出した彼の「あふれでる」シリーズの作品が、途中展示
に加わり光の滴の束となりみんなを感動させたのだ。
彼にも見て貰おう、そう感じ連絡する。

僅か3日間の展示だが、これは濃い時間の展示となるだろう。
この3日間には、吉増さんとの20年を超える時間、坪井さん
の若い時代の放浪、山田さんとのこの数年の深い時間が
詰まっている。
それらの個々の時間の密度が、凝縮して泉のように溢れる
時間でもある。
新旧とか長さとかだけでは計れない、量でない料の密度の時だ。
やはりこれは精霊の時間なのだろう。

*Hopiショップ「Sun&Rain in札幌」-11月1日午後6時まで。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/tax011-737-5503
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by kakiten | 2015-10-31 12:44 | Comments(2)
2015年 10月 30日

Hopiショップ始まるー空(14)

20年程前名作詩「石狩シーツ」を製作滞在中の
吉増剛造さんより頂いたカチーナドール。
その故郷のHopi族の仲間達が並んだ。
壁に飛ぶいくつもの精霊たち。
それぞれに自然界の恵みを顕わす神たちだ。
長年私とともに旅してきた私のカチーナドールも
その由来が解る。
病から身を守ってくれる精霊だった。
頭の毛のふさふさも抜け小さなその体はもう
ぼろぼろになっているのかもしれない。
<お世話になってます・・・。>
一言胸で呟く。
アリゾナの大地に根ざした独特の色彩。
そこから生まれた祈りと自然の精霊への敬意等
が鮮やかなデザインと形を生んでいる。
草木染の織物、ジュエリー、そして人形の精霊。

このHopiの精霊達が招き寄せたのだろうか、
20年前何の予備知識もなく頂いた吉増さんカチー
ナドールに始まり、不思議な出会いが続いている。
主催者の天川彩さんは10数年前東大の宇田川氏
の授業を受け、宇田川さんの赴任先の常呂にも
通っていたというのだ。
早速その晩天川さんは居酒屋ゆかりへ挨拶に向かう。
その前にはHopiの記憶からかりん舎の坪井さん
を思い出し、彼女はナボホ族の村に住みHopi
への関心も多かった時代のHopiの資料を沢山届
けてくれた。
また写真家のY君は、学生時代Hopiの長老を
招き、その平和思想の紹介に関わった記憶を語り
だした。
チェルノブイリ原発事故が大きな波紋を呼んだ時代
という。
さらに今日は彼女のサハリン思慕を知り、谷口夫妻の
10年前の稚内ーサハリン経由の旅の写真を見せる。
これにも興奮を隠さない。

僅か直接お会いして2日目にして、色んな出会いが
重なっていた。
これもカチーナドールの精霊たちのお陰だろうか。
展示作業の合間にふっと手を止めて、天川さんの母上
が入り口ガラスに吊られている3本のガラス房に手を
出し聞いた。
これは飛沫のよう・・・。何ですか?
それは泉の水を・・と説明した瞬間雲間から光が射した。
ガラスは陽光で煌めき、光の滴となった。
もう説明は必要なかった。
ただただみんな綺麗と見つめ続けた。
光の精霊の時間だった。

*Hopiショップ「Sun&Rain in札幌」-10月30日ー11月1日
 am11時ーpm6時:31日は講演会で午後5時まで。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2015-10-30 12:42 | Comments(0)
2015年 10月 28日

自転車モダニズム(Ⅱ)ー空(13)

自転車という近代を考えていて、「青い山脈」という
戦後一時期を風靡した石坂洋次郎の一場面を想起した。
若い女性教師が颯爽と自転車で駆け回る場面と思う。
解放された戦後の自由の象徴のようなシーンだ。
自転車が最初に駆けた大正時代にも同じような光景が
あったと聞く。
自由民権の大正デモクラシーの時代。
そして戦後民主主義の昭和20年代。
そこにはどちらも新しい時代への解放の象徴として
自転車が女性とともに顕われる。

しかしその近代が真に根付いたものかどうかは、今も
問われる命題だ。
軽快な自転車の移動に比して、その近代性がこの国に
移住し根付く思想性を獲得したかどうかは、分からない。
移動の横軸の便利性のみが増幅し街のリズムとなっている。
例えば、横文字という言葉も死語となりつつあるからだ。
かって横文字といえば英語を意味し、外国語を比喩した。
今街中に溢れる文字は日本語も含めてみな横文字である。
言葉の縦軸の思想は喪われつつある。
さらには略字すらアルファベットの頭文字で表される時代だ。
つまりは移動の<移>軸心のみが急増幅し、その根に在る
動という主体性が希薄になっている。
戦後若い女性教師が村の中を颯爽と走り抜けた旧体制から解き
放たれた自由という縦軸の<動>の根は、新旧だけの横軸に
移っているのだ。
ポプラのように移住し、そこに根を下ろしてはいない。
自転車は今巷に溢れかえっているが、その当初の近代の根は
拡散し希薄となっている。

近代の根付く未知の新しい大地として、ある時代北海道が
存在したことは間違いない。
本州の様々な国の人たちが、移動して移住してきた大地である。
ここもまたUnited State of 北海道とも
いえる場所なのだ、
その北海道のアメリカンドリームに当たるもののひとつこそ、
近代化という夢であったと思える。
札幌に多く見られた洋風モダーン建築物。
小樽に今も多く残る民間ブルジョアのモダニズム。
官民あげてその夢を産業、街造りに反映させたのだ。
そしてその夢は西洋化だけでなく、去ってきた故郷の風物も
再現し形作ったのだ。
自転車の颯爽と走る闊歩の自由と、この北海道ドリームの
根は同根のものがある。
しかし夢は夢で根を下ろさず、自由は新たな侵略を生み、
奔放横暴な無謀運転を齎す。
これも横軸の優劣の増幅拡大に因る結果だ。
先住民族を旧土人と呼び、自転車も溢れて今は走行規制
の対象ともなっている。
その当初原点に在った夢の煌き、その根をもう一度本質と
して耕さねばならない。
それが真の文化というものと思う。
外国人も含めたいろんな国の先人達の夢の痕。
そこから立ち上げる抒情こそが、夢の根である。

及川恒平と山田航の歌と唄の試みには、その試行の煌めきが
ある。
移動から移住へ、そして新たな移民として、文化の根をふたり
は今後も掘り続けるだろう。
それは近代とともに生まれた、この地への最大の使命だと思う
から・・・。

*Hopiショップ「Sun&Rain in札幌」ー10月30日~
 11月1日am11時ーpm6時:31日は講演会の為午後5時まで。。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2015-10-28 14:51 | Comments(0)
2015年 10月 27日

自転車モダニズムー空(12)

一昨日夕刻の及川恒平・山田航ライブは、初雪降る
悪天候の中聴衆は少なかったが、濃い内容のものだった。
歌人山田航が自転車をテーマに長歌を朗読し、その歌に
及川恒平がメロデーを乗せ唄った。
山田の歌には萩原朔太郎が顕れ、当時のモダニズムの
最先端として自転車が登場する。
以前に存在しなかった自転車という近代。
その近代の象徴として自転車がある。
今年から生まれ故郷の北海道を主にして、自らの演奏
活動を志す及川恒平にとって、前回の二本のポプラに
続くテーマである。
明治に輸入され地元に根付いたポプラ。
大正時代に庶民に根付いた自転車。
このふたつの身近な近代を北海道そのものに引き寄せ
自らを問う、そんな姿勢が今回もふたりのライブの
基調低音・トニカとなっている。
そして長歌という短歌に先行する長い詩行形式が、高い
山の長い裾野のように自転車登場の時代の裾野を今に
問うのだ。
この長歌の保つ伝統的な構造性が、及川の歌う姿勢をある
凛とした垂直に立つ軸として歌を浮かびあがらせていた
ように思う。
従来の柔らかさ、優しさ、透明感に加えて、より透徹した
思想への目のようなものが中心にあった。
それは日本の伝統的な和歌の構造と、フォークソングとい
う現代の歌唱スタイルが、北海道という近代と縄文の集約
する場で、自転車という身近な近代をテーマとした事で、
北海道を場として歌う本質的思想性・構造性を問いかけて
いたから、と思える。

言葉の根底を支える韻律。
五・七・五・七の韻律の続く長い裾野のような長歌。
そして反歌として七・七で完結する短歌。
この長い時間を経た典型という様式構造。
唄うスタイルは時代とともに種々様々であれ、営々と
して根底に構造化されたものである。
そこに近代という西洋・他国の構造があっという間に襲来した。
歌の世界だけでは勿論無く、文化の全容に渡ってそれは今も
続いている。
寸法・尺度と言いながら、実際は基準を変えて使うのがその
いい例でもあるだろう。
一升は1・8リットル。一坪は3・3平方メートルである。
歌う言葉にも同じ危うさがある。
北海道で生きるという事は、近代そのものを近代として検証し
真摯に見詰める事だ。
及川さんが直面し対峙したのは、その精神だっただろうと思う。

彼の凛と感じられた唄声の響きには、この北の地でしか達せられ
ない透徹する抒情の光が潜んでいたと思う。

*Hopiショップ「Sun&Rain in札幌」-10月30日
 -11月1日。am11時ーpm7時。10月31日午後5時まで。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2015-10-27 17:08 | Comments(0)
2015年 10月 24日

自転車・両脚ー空(11)

昨年の11月頃から自転車にご無沙汰していた。
体調崩してから今年は一度も乗らず、自転車置き場
に放置したままだった。
その所為か他の放置自転車と共に処分されそうに
なっていた。
ライトは外されていたが、他に異常は無いようだ。
久し振りに乗って近くのスーパーへ行く。
まる一年振りなので、速度調節のレバーを忘れていた。
毎日乗っていた勘が徐々に回復する。
歩行時よりも一段高い視座が新鮮で、危なっかしい。
歩行・地下鉄・路面電車とは違うリズムだ。
しかし自転車に乗っても歩いても、所詮は同じ人間。
自転車でも同じ抜け駆けの人がいる。
目前に他の人間がいれば、それだけで横から抜き出て
追い越す。
江戸時代の飛脚か駕篭掻きのような黒い股引ズボン
に、鉛筆の黒い芯のような履物の服装だ。
服装だけではない。
ヨタヨタしそうなお婆さんもおばさんも曲がった脚で
蟹のように早脚リズムで歩く。
年配の男は左右に開いたV字歩きで権力ぽい横柄歩行だ。
若い男女は同じ矢印系の直線型だが、ファッションは断然
女性陣の方が戦闘的である。
ハイヒールとか靴の要素も大きい。
先の尖った高い踵が激しく音立てて、背後から追い越し
迫る。
真っ直ぐなコンクリート路面、地下通路や舗道に響く。
自転車でも同様だ。
靴音はないものの、音も無く横から追い越される時がある。
車道に駐車の車がいて、止む無く歩道をゆっくり走らせて
いたら後ろから来た自転車に狭い道で追い越され引っ掛け
られた事があった。
若い女性で謝られたが、そんなに急ぐのなら構わずお先に
行って下さい、と応えた。
道に歩行者はいなかったが、店の看板が路上に競り出て
狭くなっている処だった。
人より速く前へ出るという抜け駆けのリズムが支配して
いるご時世だ。
一億総飛脚・総駕篭掻き・一億総急便。
背中にマイナンバー貼り付けて、あなたもA急便ですか?

明日夕刻に始まる及川恒平・山田航ライブ「自転車に乗り
ながら口ずさむ二つのうた」について書こうと思い、自転車
を思っていたら全然逆の方向に行ってしまった。
二足の歩行も自転車の二輪も人の両脚。
そのリズムは時代の生き方・価値観に左右されている。

 この道はいっか来た道
 ああそうだよ
 あかしやの花が咲いてる

などと木や花を見て歩いていたら、後ろからドンと邪魔だと
ドッ突かれそうだ。
及川さん、山田さんの二つのうたは、この時代の両脚の差異
を、どのように<口ずさむ>でくれるのだろうか。

*及川恒平・山田航ライブ「自転車に乗りながら口ずさむ二つのうた」-10月25日
 日曜日午後5時開演・予約2500円。
*Hopiショップ「Sun&Rain in札幌」-10月30日ー11月1日
 am11時ーpm6時:31日土曜日は講演会で午後5時まで。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2015-10-24 14:31 | Comments(0)
2015年 10月 23日

透き通った天地ー空(10)

冷たい空気に青空が広がっている。
地の底から天の底まで透明な空気。
骨まで響きそうな音もある気がする。

沖縄滞在中の鈴木余位さんから便り来る。
沖縄美術館の石田尚志展サポートで汗流して
いるようだ。
その他にもこの後青山監督の映画制作に乞われ
て参加と種々多忙という。
そんな中年末の吉増剛造展へ、これも吉増さん
からの依頼でみすず書房連載中の「怪物君」草稿
撮影への意欲を語っている。
今年4月一年間の海外アート留学を終え、帰国後
充実した時間を携えて札幌へ行くのが楽しみという。
ある意味で彼の原点の場だからだ。
<札幌へ、まっしぐらです。>
その思い溢れる文面だった。

相前後して、吉増さんからも便り来る。
年末「怪物君 歌垣」への段取りとその期待凝縮した
文面である。
来年6月の東京・竹橋の国立美術館での個展準備
も急ピッチで、もーたいへんです。と書かれていた。
その前のテンポラリースペースでの個展は、美術館
の大個展の先駆として台風の眼のようなものとなる。
それを余位さんと山田航、村上仁美さんが参加し、河田
雅文、中嶋幸治、酒井博史が支えるのだ。

透き通った天地に遠くの声が響いている。
この小さなスペースの地軸に届く声だ。
南の海からだけでなく、北の大地の片隅からも台風の目は
生まれるのだ。

*及川恒平・山田航ライブ「自転車に乗りながら口ずさむ二つのうた」-10月25日
 日曜日午後5時~予約2500円。
*Hopiショップ「Sun&Rain in札幌」ー10月30日ー11月1日
 am11時ーpm6時:31日(土)講演会の為午後5時まで。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2015-10-23 14:14 | Comments(0)
2015年 10月 21日

壁の蔦紅く燃えてー空(9)

多分初雪前最後の燃える彩色。
壁の蔦が深紅に揺れている。
萌える新緑から始まった、夏の年の終わり。
sak-kes。
すべてが白く被われ、灰色の翳に沈む冬の年が
やがてやって来る。
色彩が世界から希薄になる直前の彩宴だ。
燃え尽きる前の蝋燭の炎のように、烈しく燃える。
今年は特に蔦が増え、今までで一番繁茂した。
方形のコンクリートの建物が囲む中、ここだけ
彩の変化する宝石箱のような異次元。
人や物の只の容れ物ではなく、家自体が呼吸し
蔦と共生している自然なのだ。
先週終わった佐佐木方斎の42年前の作品たちと
同じように、時の彩りが色の彩りを生んでいる。
時・色・彩り。
この自然の変容を無くした時の世界は虚しい。

そうした豊かな時間を包含し蓄えて、人の人生も
人の創る物も都市も存在しているのか、と問う今であって欲しいと
また次なる明日の世界に新たな時間は進んでゆく。

燃える蔦幻想である。

*及川恒平・山田航ライブ「自転車に乗りながら口ずさむ二つのうた」ー10月25日
 (日曜日)午後5時~予約2500円。
*Hopiショップ「Sun&Rain in札幌」-10月30日ー11月1日
 am11時ーpm6時:31日土曜日講演会の為午後5時まで。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2015-10-21 14:44 | Comments(0)
2015年 10月 18日

最終日ー空(8)

佐佐木方斎展も今日で最終日を迎える。
1972年~74年に描かれた習作絵画群。
42,3年振りに初めて衆目に晒された。
この一連の絵画は熱く今も当時の作家の生きた
時代と息吹を湛えていて、心打つ存在だった。
そして誰よりも作家自身を勇気付けたのだと思う。
その現れのように昨日は早速刷り師の佐藤さんと
新作の打ち合わせをしていた。
来年もテンポラリーで出来得るかどうかは定かで
はないが、本人はやる気満々のようである
もう大丈夫、ここがどうなろうと新たな場所を見出し
跳ぶが良い。
未発表の習作時代の作品をも見せた今、もう今から
は新作で勝負するしかないのだ。
これで美術家佐佐木方斎は完全復活である。
今回の40有余年前の、本来なら恥ずかしい限りの
作品群を発表した意志にその復活の強い意思を感じる。
そしてこれら旧作はその期待を少しも裏切らず、むしろ
作品の新たな魅力を存分に発揮していたのだ。
ある彼の旧友は興奮して声高に一点づつ感想批評を
述べ、もっと多くの人に特に若い人に見て欲しいと
長時間喋って止まらなかった。
40年を超える時を経て、作品達が包含し保っていた
凝縮し結晶する何か。
それらが創めて人目に晒され活き活きと輝いていた。
新旧の物差しから、新旧の基準を超え溢れる時。
そうした作品が独自に保つ純粋な時間が今を流れる。

あと数時間。
今回の展示は誰よりも作家本人を励まし再生し、次なる
創造へ駆り立てる。
2006年から始まった私と方斎の心の交流も、ひとつの
頂きを終えた。

*佐佐木方斎展「Housai’s Eary works-1972~1974」
 10月18日(日)pm7時まで。
*及川恒平・山田航ライブ「自転車にのりばがら口ずさむ二つのうた」-10月25日
 午後5時~予約2500円。
*Hopiショップ「Sun&Rain in札幌」ー10月30日ー11月1日
 am11時ーpm6時:30日は講演会で午後5時まで。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2015-10-18 13:51 | Comments(0)
2015年 10月 17日

雪虫舞ってー空(7)

青空広がって細い路地に雪虫が舞っている。
長い冬の予告、白い季節の波飛沫。
短い春の色彩乱舞。
短い秋の色彩乱舞。
夏の始まりと終わりを飾る色彩のファンファーレと
フイナーレだ。
白と黒の冬。
緑溢れる夏。
短い春秋の新緑と紅葉。
sak-pa(夏年)、mataーpa(冬年)。
古いアイヌの年の数え方は、この地に今も息づいて
いる気がする。
交互にやってくる二種類の年。
このシンプルな二分法は一日に対してもあったらしい。
昼という日、夜という日が交互にくるという考え方だ。
夏・冬も女季と男季と呼ぶ語もあるという。
夏は耕作や食料を収穫する季節で女子の仕事。
冬は狩猟の季節で男子の仕事。
この二分法は対のようで、気持ち良い。
天・地、海・山、男・女。
この対は身体構造にも繋がる対と思える。
手・足・眼そして内臓も対で存在するからだ。
対(ツイ)というシンプルな世界観をどこかで置き忘れて
、今があるような気がする。
南極・北極のような二分する両極の存在が、強烈な磁場
を生むように、複雑に選択肢を増やす事は進歩でなく
ある種退歩だったのかもしれない。

 sak-pa iwnーpa 夏・年 六・年
 mataーpa iwanーpa 冬・年 六・年
 tumi an-kor  戦いを われ・持ち
 
 kunne iwan to 暗い 六つの 日
 tono iwan to 明るい 六つの 日
 kayaーkoro-an われら帆を持った

古謡、聖典に歌われたという一日と一年の語である。

*佐佐木方斎展「Housai’s Early works-1972~1974」
 10月18日(日)まで。am11時ーpm7時。
*及川恒平・山田航ライブ「自転車に乗りながら口ずさむ二つのうた」
 10月25日(日)午後5時開演:予約2500円
*Hopiショップ「Sun&Rain」-10月30日ー11月1日
 am11時ーpm6時:30日講演会で午後5時まで。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2015-10-17 12:55 | Comments(0)
2015年 10月 16日

秋晴れー空(6)

久し振りに冷気和らぐ。
風も柔らかだ。
空を見上げると、限りなく青一色の世界。
この青い大気圏の向こう、さらなる宇宙の暗黒が深いのだ。
そう思い足の下を思うと、大地は下って青い海へ続く。
その海もまた底に深く暗い暗黒の海が広がっている。
行き着く事の出来ない遠く深く高い世界がある。
その世界に畏怖と畏敬の念を保って人は生きる。
縦軸の生、志の生。
一方横軸の生は、生活の生。
等身大の日々は、身体尺の有用性・比較性に左右される。

樹木にも枝葉の横軸がある。
葉は光合成で光の栄養を吸収しなければならない。
根もまた水を吸収し、水分を蓄えなければならない。
縦軸横軸は織り成す生命の糸。
一方だけに偏るものではない。
しかし縦の生命があって、横の生命が生きてくる。
心・精神と肉体・五体五感のようなものと思える。
一方は有限で一方は無限を見詰めている。
どちらがどうというものではない。
どちらも生の在りようなのだ。
ただ一方を希薄にして優れた生はない。
横軸主体の現代社会は歪な傾向にある。

目を上げて空に深呼吸し、足裏に大地の深さを感じ、生活
という身体日常をあたふたと汗をかいて生きる。
それで、良いのだ。
生活という縦糸と横糸の織り成す生命の日常は・・。
久し振りの青空妄想である。

*佐佐木方斎展「Housai’s Early worksー1972~1974」
 -10月18日(日)まで。am1時ーpm7時。
*及川恒平・山田航ライブ「自転車に乗りながら口ずさむ二つのうた」-10月25日
 (日曜)午後5時~予約2500円
*Hopiショップ「Sun&Rain」-10月30日ー11月1日
 am11時ーpm6時:30日は講演会で午後5時まで。

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by kakiten | 2015-10-16 14:02 | Comments(2)