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2013年 10月 31日

渦々エルムゾーンー楡の翳・神無月(26)

佐佐木展明けの昨日午後から出勤。
少し疲れが溜まっていた。
留守録が5件ある。
前夜、今朝、昼と札幌緑の運河エルムゾーンを守る会のK氏
からのもので、今晩某議員とその後の議会対策を打ち合わせ
したいので緊急に集まりたいとの伝言だった。
他の2件もその関連で、夕方6時に指定の某所に出かけた。
守る会代表の宇田川さんが入院中なので、どうしても提起者
である私の出番も増えてくる。
代表代理のK氏も学者だが、宇田川さんとは肌合いが少し違う。
出席者も政治家が入り、問題の進展と同じように生臭い雰囲気
話題が飛び交った。
それだけ事態が、生々しく動き出しているからでもある。
<緑の運河エルムゾーンを守る>という理念の段階から、より現
実的で具体的な調査や経済敵な問題まで話は生臭い匂いを帯び
て絞られてきた。
3年前伊藤邸高層ビル化の報道に反対の烽火を上げたエルムゾー
ンを守るという理念は今現実の様々な蠢きに揺さぶられ、試練の
渦中に入りつつあるのだ。
佐佐木方斎展後、少し休養をと思った甘い気持ちは、この日の会
合で脆くも消えてしまったようである。

緑の運河エルムゾーンの生臭い蠕動は、同時にここテンポラリー
スペースの理念と現実のそれともどこかリンクして、同様の危機
感を保ってあるような気がしているのだ。
新たに送られてきた札幌国際芸術祭の第三弾プレプログラムの
「札幌は森になれるのか?」等全19回の「・・・もっと関わろう!」
のリストを見ながら、痛切にそう感じているのだ。
ひたひたとある境目の攻防が迫っている。
理念と現実、現象と本質の境界の波打ち際が音立てて。

 テンポラリ^スペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2013-10-31 13:34 | Comments(0)
2013年 10月 29日

小さな総括ー楡の翳・神無月(25)

今年5月・6月に開かれた小樽美術館・文学館瀧口修造展に
触発され、札幌とは何かを問う為に、小樽と札幌をテーマに
小樽・一原有徳と札幌・佐佐木方斎を取り上げ、最終的には
札幌を精神風土とする佐佐木方斎の新作自由群にまでに至っ
た過程を小さく総括する。

佐佐木方斎の新作自由群は、港町近代の小樽とは明らかに
異なる扇状地札幌近代の伏流水から湧き出たメム(泉)の
ような瑞々しい作品であった。
「余剰群」の方形と円形の中の色彩、色彩を削ぎ落とした単色
の直線構成の「格子群」。
そしてその3部作の端緒となった「自由群」の40年ぶりの新作
は、油彩によって描かれた流水のような美しい作品となって
再生した。
そこにはこの作家の10年近いブランクは少しも感じられず、
むしろ以前よりいっそうの瑞々しさを保った新たな作品とな
っていた。
札幌を第二の故郷として、20歳代疾走したひとりの作家の
鮮やかな復活である。
今回の新たな「自由群」の誕生は、札幌という近代が個の内に
紛れも無く存在し、作品が生まれた事を意味している。

作家にとって場とは何か。
場とは生きる事、創造の現場で如何なる磁場を保つのか。
その根源的な問いを、小樽・札幌のふたつの異なる都市の近代に
おいて確かめ、問いたかったのである。
それは自分自身が生きているこの土地への愛でもあり、同時に
その確認の為でもある。
そのひとつの応えが、今回の佐佐木方斎の新作群であったと私は
今思っている。
札幌が札幌として個の内に際立つこと。
その事のみが自立した真の精神性である事を、私は作品の小さな
結晶の内に感じていたのだ。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2013-10-29 15:17 | Comments(2)
2013年 10月 27日

最終日ー楡の翳・神無月(24)

強風に雨交じりの緋色の森を抜けて、画廊に着く。
今日が佐佐木展最終日。
昨夜は山田航さんの坪内逍遥大賞奨励賞受賞のお祝い会
が居酒屋ゆかりで催された。
私は剛爺ならぬ紐爺なので欠席し、最終日の今日に備えた。
佐佐木方斎は元気にこの日もこの飲み会へ。
吉増さんも山田さんも受賞続きで、今更お祝いを述べる
気にもならない。
もっと現在進行形の関係性が強いと感じている。
紐爺(ひもじ~い)の偏屈である。

パレットに絵の具が散らばったように、落ち葉が濡れた路面
に散乱している。
灰色の空に森の天地が紅葉して鮮やかである。
バーバリーを羽織って帽子を目深に被り雨風を防ぐ。

荒れる最終日。
晩秋の天地色づく、佐佐木方斎自由群再生展に相応しい日である。
昨日帯広から見に来てくれた写真家のK君、今朝も来廊。
佐佐木さんの作品を撮り続ける。
この写真に感じたのか、佐佐木さんは彼の写真を版画に使いたい
と提案する。
そして来年百号の大作と版画集の制作を宣言する。
復活した画家の新たな展開である。
K君は初個展を来年夏にしたいと語りだす。
お互いに刺激となって作品が生まれ、発表される事だろう。
人もまた豊かに色づく時間が会場に流れていた。

*佐佐木方斎「自由群新作展」-10月27日(日)まで。
 am11時ーpm7時。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2013-10-27 12:45 | Comments(0)
2013年 10月 26日

響き・罫ー楡の翳・神無月(23)

朝一番と記されたfaxが届いていた。
昨日のこのブログへの吉増さんからの応答である。
次回個展のタイトル第二案を送ったという。
併せて川戸氏参加への伝言が記されていた。

 どうぞ、川戸氏に、”剛爺メ喜んでるぜ”とご伝声下さいませ。
 ❍どうでしょう、オープン日に山田航さんの「歌」とのデュオ
 のシーンも・・・とご提案下さいませんか。

撃てば響くようにとは、この事である。
川戸さんも嬉しいだろう。
しかし”剛爺”とは、「千と千尋」の釜爺のようで面白い。
私などはさしずめ、紐爺(ひもじい~)だろうなあ。

午後早くも吉増さんから速達が届く。
展覧会タイトル第二案である。

 ノート君~神窓へ

<神窓>が出て来た~!
この字句はあの名作「石狩シーツ」冒頭の一語である。

 石狩シーツ、
 「神窓」に、頬杖、・・・
 白いインクの一角獣、
 「濡れた山のヴィジョン」を、
 ”不図”-想ひ浮かべて、
 鼻を上げた

不思議な言うに言われぬ感情が湧き上がってきた。
1994年石狩河口に滞在して出来た名作の一行が、今また
こうして木魂する様に甦る。
現在進行中の438葉の作品草稿に加わって、20年余の
伏流水の流れがメム(泉)のように顔を出したからだ。
この一行一語の流れに、吉増さんの見えない心の罫線が伸びて
言葉の囲繞地を創っている。
これは、心の深い罫線の創造と思える。

年末の吉増剛造展への助走が、速度を増してきたのだ。
作品が作家を蘇らせるのは、ひとり佐佐木方斎だけではない。
「神窓」の復活もまた、ひとつの再生のようである。

*佐佐木方斎「自由群新作展」-10月27日(日)まで。
 am11時ーpm7時。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2013-10-26 16:25 | Comments(0)
2013年 10月 25日

枯れ葉舞う日ー楡の翳・神無月(22)

台風の影響か、風と雨の日。
エルムの森も紅葉の回廊のように、天地が赤い。
画廊の壁の蔦も濃い赤に染まってきた。
佐佐木方斎展もあと3日。
作家は連日朝から会場に詰めて、夜は居酒屋へと繰り出し
て元気だ。
彼の古い友人も飲んべえが多く、この世代独特の美術家の
雰囲気がある。
昨日も美術家のA氏が来て、閉廊まで飲みそれから居酒屋へ
直行し、方斎宅に泊まったという。

札幌緑の運河エルムゾーンを守る会の代表をお願いしていた
東大名誉教授の宇田川洋さんが、最近入院したと聞く。
吃驚して電話すると、電話がつながり1ヵ月程かかるという。
ただ来月中旬に市議会でエルムゾーンを守る会の陳情書提出の
事情説明が予定されているので、代わりに人類学者のK氏に、
その代理をお願いしたと言う。
いやあ~、大事な時に宇田川さんの入院とは残念無念である。
伊藤組会長邸の高層ビル化阻止の正念場である。
K氏をサポートして、気合を入れなければならない。

東京の川戸郷史君から年末の吉増剛造展参加の電話が来る。
「そうして紙君乃行方は、・・・罫君は。」
と新たなタイトルが表示されて、系(ケイ)は罫(ケイ)へとその
位相を転位してきた。
こちらも心して集中しなければならない。
あの大草稿集は現在438葉となっているという。
そこからY系、F系等の小さな星雲を象嵌し会場に展示する案は、
系はケイでも罫線のケイとなって、Y罫線、T罫線等の囲繞地と
なって展開されるのだ。
川戸君の演奏は、音の罫線となって会場を満たす事だろう。
それに余位さんの映像星雲と石田尚志の映像罫線が加わって
新たな草稿の宇宙を生むことだろう。

佐佐木方斎の復活に始まり、秋から冬へ種々正念場の時が公私
ともに続く。

*佐佐木方斎「自由群新作展」-10月27日(日)まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2013-10-25 14:10 | Comments(0)
2013年 10月 24日

暗渠のようにー楡の翳・神無月(21)

昨日は方斎さんの古い友人B・B氏が来て、午後から閉廊時まで
話し込んでいた。
共通の時代を生きてきたBとは話がし易いのか、ふたりの話は
尽きずその後居酒屋へ直行したようである。
方斎武勇伝や多くの美術家の消息と時代の裏話と逸話には、
滅多に聞けない時代の底流が蠢いている。
同時代を生きて、日のあたる場所にいる人間と暗渠のような
表に出ない人間。
その対比は現在の文化状況とも根元でリンクしているような気
がする事がある。
表に現れている流れが必ずしも真の流れではなく、暗渠の見え
ない流れの方が時に泉のように湧き出ている、と感じる事も
あるのだ。
来歴は相違するか、私と佐佐木さんとはこの暗渠系の点に
おいて共通するものがあるのかもしれない。
暗渠のふたり・・・という事か・・。
ある時期表にも出ていたが、ある時期から見えない川のように
流れ続けている。
今回の新作個展は、地の底から湧き出たメム・泉のような
伏流水の煌めきでもあるのだろう。
私の存在はこの時きっと「ヌップササムメムー野傍の泉池」
<野>のような存在なのかもしれない。
野や森もまた見えない地下茎として、伏流水の流れに触れて
いる存在である。
根は垂直に伸びる植生の暗渠でもあるからだ。

「格子」の街から、「余剰」の裏通りをさ迷い、今「自由」の宙野
に湧き出ている。
そんな名も無い「野傍の泉池」に喩えるのは、綺麗過ぎだろうかな
・・・。
(ふっふふ・・)。


*佐佐木方斎「自由群新作展」-10月27日(日)まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2013-10-24 12:23 | Comments(0)
2013年 10月 23日

声のハイタッチー楡の翳・神無月(20)

個展を終えたばかりのTさん姉妹がピザを土産に来てくれる。
月曜日が最終日で、この日に見に行く予定だったが一日沈没して
見に行けずふたりに謝罪する。
方斎さんとも古い付き合いのふたりで、どちらも優れた工芸作家
である。
今回は妹さんの力作が展示されたようで、見に行けなかったのが
残念だった。

ふたりと入れ違いのように、山田航さんが牛タン弁当を差し入れ
に持って現れる。
たちまちピザに牛タンと豪華な昼食となる。
2枚の大きなピザを少し残してお腹も満足していると、若い女性
が来る。
山田さんの知人のようで北大黒百合会の人という。
黒百合会は北大の伝統ある美術サークルで佐佐木さんもそこの出身
である。
新旧の美術部同窓生は、残ったピザを肴に話が盛り上がる。、
そしてこの北大生のMさんは、高校が文月悠美さんと同期の人と知る。
そんな縁もあり話し込んでいると、電話が鳴り響く。
東京の正木基氏からだった。
内容は今回の佐佐木方斎展への、誠にストレートな評価である。
今回の「自由群新作展」に至るまでのこれまでの企画の流れを、展示
作品の評価とともに高く評価してくれたのだ。
実際に見てはいないのだが、もうひとつの写真ブログテンポラリー
フォトで、今回の新作の新たな展開をきちっと感じて声を発してくれ
たのである。
正木氏は、1983年の川俣正テトラハウスプロジェクトの生みの親
でもあり、それ以来の付き合いがある。
今道立近代美術館で展示中の深井克美を最初に札幌で展示したのも
彼の功績である。
1980年代前半は札幌で活躍し、80年代後半東京に転勤して方斎
の「美術ノート」誌上でも健筆を奮い企画に参加して方斎さんの古い
友人でもある。
近年では「’文化’資源としての<炭鉱>展」を2009年に企画し
その優れた企画力において、今や伝説の学芸員である。
隣にいた佐佐木さんにも電話を代わり、旧交を暖める話は弾んだ。

不意に届いた声のハイタッチの高揚の場には、1983年生まれの
山田さんと1992年生まれの現役の北大黒百合会生がいて、その
真ん中に佐佐木方斎がいる。
不思議な時間の交差が人の形をして渦巻いていた。
正木さんの声のハイタッチは、時空を超えて舞い降りてきた、まるで
私には宝石のような時間だった。
今振り返って、その不思議な時空を超えた声とメンバーを思い出すのだ。

良い展覧会には、そんな魂の出会いがある。

+佐佐木方斎「自由群新作展」-10月27日(日)まで。
 am11時ーpm6時;月曜定休。

 テンピラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2013-10-23 13:23 | Comments(0)
2013年 10月 22日

時を越えてー楡の翳・神無月(19)

定休日の昨日は、何もする気にもなれず終日どぼ~ん。
顔も洗わず、歯も磨かず、だらだらと寝そべっていた。
煙草も切れて、キセルにシケモクをはさみ、意地汚く
吸ったりしていた。
所持金もなく、TVのグルメ番組を見て空腹を感じた。
頭の中はプリン体のようになって、何も働かない。
久しぶりの堕落体のような一日。

そんな日の翌日、朝早く目覚めていつもより早く出勤
するとFAXが3通。
1通は宣伝のもので残りの2通は吉増剛造さんと加藤玖
仁子さんからだった。
どちらもきちっとお返事をしないといけないもので、休
み明けのボンクラ頭には重たいお便りだった。

佐佐木方斎「自由群新作展」も2週目に入り、様々な反響
が届いてくる。
一昨日の夕方には、苫小牧からこの為に来てくれたIさん
がゆっくりじっくりと作品を見て話し込んでゆく。
高校の教師をしているIさんは、明年人事異動で道東へ転勤
するかもしれないと話して、方斎さんの生まれ故郷が道東と
聞き驚いていた。
もしかすると方斎さんの生まれた処に来年は住んでいるかも
知れないからだ。
移動の希望は道東に出しているというから、この予想も当た
るかのもしれない。
1月には北欧で展示もするというから、相当に北への志向
がが強い人である。

こうした30歳前後の若い人が、佐佐木方斎さんの作品に
深い関心を抱いてくれるのは、嬉しい事だ。
逆に言えば、同世代よりもこうした世代の人の方が素直に
作品と向き合ってくれている率が多いようだ。
一概にそうとばかりは言えないけれど、私のもとに届く
反応はそうした率が多いように感じる。
日曜日の休日わざわざ苫小牧からこの為にのみ見に来て
この夜遅く帰ったIさんを見送り、感謝の気持ちとともに
そう思っていた。

*佐佐木方斎「自由群新作展」-10月27日(日)まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休。
 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2013-10-22 12:53 | Comments(0)
2013年 10月 20日

深まる秋ー楡の翳・神無月(18)

昨日は玄関の少し高い床に腰を下ろして、陽だまりの中
方斎さんと四方山話をした。
縁側に腰を下ろしているようだった。
晩秋男がふたり腰を下ろして座っている。
外から見た人は、どう思っただろう。
ぽかぽかと陽だまりの中、ぼそりぼそりと色んな話をした。

夕刻若い美術家のY君が来る。
彼は佐佐木方斎の版の「自由群」にかって好感した人である。
今回の油彩の新作を是非見て欲しかった人のひとりだ。
年齢の違う新旧の作家が、作品を通して交感する様子はとても
気持ちの良いものである。
そこに実年齢の差はない。

Y君が帰りまもなく美術評論の加藤玖仁子さんが来る。
長く佐佐木方斎の仕事を見ている人で、一瞬方斎さんも緊張して
彼女を迎える。
話は昔の事から最近の事まであちこちに飛んだが、私が印象に
残った言葉は、”佐佐木さんは、本当は純朴な人ね”という言葉
だった。
今回の作品に流れる瑞々しい本質を言い得ていると感じた。
合槌を求められて咄嗟に純朴を純粋と言い換えたが、今は純朴と
いう言葉の方が当たっているような気がする。
加藤さんが帰った後、いやあ~緊張したなあと呟いた方斎は、正に
純朴だったからである。
作品が保つ描線の一途さもまた、この純朴な本質から生まれた線
なのかも知れない。

新旧の新たな出会いが今回の作品を通して繋がり、幸せそうな表情
の方斎さんは、この夜もまたひとり居酒屋ゆかりへと向かう。
私はもうこれ以上一緒に夜もお酒まで付き合う気力はなかった。
これでも結構気を使って疲れているのだ。

*佐佐木方斎「自由群新作展」ー10月27日(日)まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2013-10-20 12:18 | Comments(0)
2013年 10月 19日

透明な光ー楡の翳・神無月(17)

久しぶりに晴れて、光燦々と降る。
写真家のM夫人が来て、興奮気味に写真を撮る。
接写を試みて作品のディテールに感動する。
幾重にも塗り込められた油彩の層が、朝の光の中で柔らかく
美しく浮かび上がるからだ。
作品の赤も黒も、単純に赤でも黒でもない深みを保っている。
それが接写のレンズにまた別の世界を顕現させている。
赤を秘めた玄(クロ)、黒を秘めた朱。
色彩は光であり、光が彩(いろ)を生む。
そんな透明な午前の光であった。

M婦人が帰って、その後N君とY君が来る。
ゆっくりと作品を見た後、ふたりが言う。
「ガラスを掃除したいのですが・・・」と。
入り口のガラス戸を綺麗に磨くというのだ。
そしてふたりで洗剤を拭きつけ、雑巾とマットでガラス磨き
が始まった。
するとさらに光が会場に溢れて、日差しの変化とともに会場
に光が満ちる。
久しぶりに青空の広がった、秋の透明な光がくれた友情である。

人が人を呼ぶように、声が声を放って作品が人を惹きつける。
M画廊やS画廊展示のTさんやOさんが駆けつけて来る。
話を聞いて堪らず飛んできたようだ。
これも秋の光のくれた作品への恵みである。

今朝も晴れて澄んだ光が満ちている。
短い秋の燃えるような紅葉の赤と、忍び寄る冬の玄(くろ)が
身を寄せて澄んだ晩秋の一日が過ぎてゆく。

佐佐木方斎「自由群新作展」の週末。

*佐佐木方斎展「自由群新作」ー10月27日(日)まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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by kakiten | 2013-10-19 12:15 | Comments(0)