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2011年 10月 29日

森本めぐみ展完成ー秋冷秋水(13)

朝から森本さん最後の仕上げにかかる。
M邸画廊を終えた伽井丹弥さん一行もみえ、有山睦さん、河田雅文さん、
斎藤周さんも見える。
あと飯塚優子さんが久し振りに見え、山田航さん、今村しずかさんも見える。
あといろんな人が来て、最後に製作中のビニールの薄い仕切りが取り払われ
展示に入る。
明日から定休日を挟み、一週間完成展示をする予定。
前回から見ている人たちの評判も上々で、一点購入も決まる。
良く頑張ったね、森本さん!

*森本めぐみ展「ものもと子のこと」-10月30日(日)-11月8日(火)
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16除西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2011-10-29 18:50 | Comments(0)
2011年 10月 28日

光り澄むー秋冷秋水(12)

紅葉も深く紅を増し、空気も光りも澄む。
秋が最後の輝きを見せている。
今朝は久し振りに朝から燦々と陽射しが射している。
木霊水魂・黙霊垂魂。
樹と水の心になって朝の光を受けている。

森本さん、今日明日と最後の仕上げにかかる。
小さな作品もいくつか出来かけていて、これらを含めて十点近くが
完成するだろう。
昨晩も仕事を終えて午後10時近くに制作に来たそうだ。
恵庭の終電に間に合わせて、日々時間を割り出しながら制作を
続けて来た。
今週で滞在制作は終え、来週には完成した作品を一週間ほど
展示をしたい。
その後12月の吉増剛造展のプレとして「1994年石狩河口/坐ルー
<石狩シーツ誕生>」を展示。
そして12月からの<「石狩河口/坐ル」 ふたたび・・>を展開したい
と思っている。
この間来廊する吉増剛造を囲み、午後7時の対話を一日。
さらのその日対話予定者と共に、緑の運河エルムゾーンを経て石狩河口
へと逍遥して頂く予定である。
対話者は若い詩人の文月悠光さんと歌人山田航さんのふたりにお願い
してある。
木霊水魂の石狩の海への回路を経て、1994年界川の道からエルムの道
へと<ふたたび・・>の道程を深めたく思うのだ。
故若林奮氏の遺された4m78の長尺銅版4巻をあたかも川の流れのように
会場全体に伏流させ、いかに会場を構成していくか。
そしてその中でいかに3人の優れた詩人歌人が輝くか。
年齢差を超えて、真に同時代人としてコンテンポラリーな時空を表出し得るか。
今から会場創りに、心が躍るのである。

*森本めぐみ滞在制作展「ものもつ子のこと」-10月30日(日)まで。
 am11時ーpm7時・月曜定休。
*森本めぐみ展「ものもつ子のこと」ー11月1日(火)-6日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2011-10-28 13:02 | Comments(0)
2011年 10月 27日

黙霊垂魂ー秋冷秋水(11)

朱のインクで大書された吉増剛造展個展の題字が送られて来る。
<「石狩河口/坐ル」ふたたび」>。
当初の葉書では、<石狩川に坐ル、ふたたび・・・>だったが、
17年前のオリジナルタイトル「石狩河口/坐ル」が、復活した。
鋭く気合の入った吉増文字である。
これを凸版にしてこの文字だけで、DMを作成する予定だ。
同封された神奈川県立美術館鎌倉館開館60周年記念誌には、
吉増さんの若林奮氏追悼の一文が載せられている。
今回展示予定の銅版長尺4巻の銅板素材を提供していたのが、
若林奮氏である。
ふたりの交友は長く深いものだ。
1996年奥多摩の日の出の森ゴミ処理場反対運動に若林さんが
参加し、そのトラスト運動の庭に「緑の森の一角獣座」と命名した
のは吉増さんである。
<奇しくも「I・W」偲ぶパンフ着>と添え書きがあったが、
奥多摩の森と時として師とも呼ぶ今は亡き畏友への想いが、
今回の個展展示の奥底に秘められているのを、私は感じていた。
その深い想いに対し、私は私なりのエルムの森への想いを重ねて
樹と水への鎮魂を、黙霊垂魂のトニカで受けて見たいと思うのだ。
この4文字は自然と今朝起き掛けに浮かんだものだ。
黙は木でもあり、垂は水でもある。
垂直に立つ樹の天地の姿を想ったのである。
それぞれがそれぞれの大地で、一本の樹のように生きて
森という世界を創ってゆく。
奥多摩には奥多摩の一本の樹と森。
石狩には石狩の一本の樹と森。
そしてそれらの森の幾多の水流を束ねる多摩川、石狩川。
緑の森の一角獣座は、エルムの森にもその”座”を闘い、
創り出してゆく。

 師走を鶴首して。 剛造拝。

<「石狩河口/坐ル」 ふたたび>。
17年の歳月を超えて、再生する何かが蠢いている。

*森本めぐみ滞在制作展「ものもつ子のこと」-10月30日(日)まで。
 -この後完成作品11月展示予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2011-10-27 12:42 | Comments(0)
2011年 10月 26日

晩秋の野幌ー秋冷秋水(10)

雪虫の飛ぶ晩秋、曇天が続く。
今週は先週と違い、暗い秋。
先日の休廊日、M邸画廊伽井丹弥展を再訪した後、
Mさんの車で野幌丘陵へ向かった。
過日月寒丘陵を歩いたので、今度は野幌丘陵を歩きたかったのだ。
意外にM邸に長居した為時間が無くなり、車で軽く周る事となる。
煉瓦の館ガラス館を見て、江別駅前を少し歩く。
外輪船という名の古い札幌軟石の倉庫。
今はそこをフリースペースにした空間となっている。
そこに繋がる豪壮な木造家屋の庭と縁側が美しい。
さらに表通りの煉瓦建ての歯医者さんの建物、旧北陸銀行の札幌軟石
の建物、商店の消えた何とか通りというアーケードの残る通り、消防署。
かって歩いた時よりさらに過疎化の進んだ旧市街地である。
石狩川に千歳川夕張川の合流するかっての物流の拠点地は、夕張鉄道
と国鉄とも繋がり、両輪船の水運と汽車の陸運の拠点でもあった処なのだ。
さらにここから西北にかけて野幌原始林を水源とする幾つもの小さな川
が石狩川と合流する一帯でもある。
nup-or(野の・中、処)を語源とする野幌。
車で廻っていて体感したのは、明らかに月寒丘陵の起伏と比べて
傾斜が緩やかな事である。
丘ひとつひとつのスパーンが、緩やかで長いのである。
<nupーor:野の・中、処>の<野>が意識される。
地形図を見ると、幾つもの小さな川の跡が広大な野幌原始林から
東北方向の石狩川へと流れているのが分かる。
緩やかで小さな川たちが、大地を刻み小さな渓をたくさん造っていた。
そんな風景が目に浮かぶ。
その面影が、この辺りに多い公園の数に偲ばれるのである。
さらに大手の製紙工場や牧場、墓地、最近ではゴミ処理場のような
広大な敷地をもつ施設も多い。
これは野の保つ緩やかな広さが利用される事によるものである。
他の丘陵地帯ではこれにゴルフ場が加わる。
これらの用途は、都市を中心主体にした地域のいわば植民地化と
も思える構造だ。
現代は近代の国家主体の帝国主義的展開から、都市を主体とする
地域帝国主義の時代かとも思える。
フクシマの東京大都市への電力供給基地化、本土防衛の沖縄軍事
基地化、さらに内向きに郊外の住宅基地化、ゴミ処理場化、都市に
従属する機能を郊外に分散化して展開する。
その結果地域の固有の地形・地相は、物流の集約中心に帝国主義
的従属に犯され、その固有性を喪失し続けている。
<nupーor:野の・中、処>
野幌の豊かな原野に生まれた農産物を使った小さなカフエを兼ねた
直売所が、元野幌の原野近くにあった。
ここを訪れたその時だけが、一番ほっとしたnupーor(野の・中、処)
な時間であった。

*森本めぐみ滞在制作展「ものもつ子のこと」-10月30日(日)まで。
 am11時ーpm7時

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2011-10-26 15:59 | Comments(3)
2011年 10月 25日

伽井丹弥展再訪ー秋冷秋水(9)

休廊日の昨日、再びM邸画廊伽井丹弥展に行く。
先日見落とした外庭の作品を見たかったのだ。
陽光の零れる沢沿いの森の樹に、白い裸体の等身大の人形が
腰を掛けていた。
透明なピアノ線で固定しているらしく、時折り落ちる大きな枯葉が見えない
線上を滑るように走っていく。
室内の床から横長に切り取られた大きな長いガラス窓からは、雲間から
零れる光とそよぐ風の木々が見え、その内の一本の樹の太い枝に
白い人形が妖精のように腰掛けているのだ。
そしてこの外に開かれた横長の大きな窓の反対に、室内を挟んで
奥の和屋が口を開いている。
和室には黒い薄着を纏ったもう一体の人形が、艶然と膝を曲げて
坐っている。
この広く開けた室内を挟んだ内と外の艶の明暗の対極が、
今回の展示の基層低音(トニカ)を奏している。
見る者はこのふたつの明暗の界(さかい)に、位置する場にいる。
これが<あはい>という今回の展示主題の位相でもある。
この位置を見ずしてこの展覧会の鑑賞はない。
また和室の着衣の人形の傍には縦長の鏡が置かれていて、入口から
見る者には鏡面の人形と実際の人形二つが同時に見える位置にある。
一方の大きな窓越しに見る庭の樹に坐る人形もまた、一枚のガラス越しに
見る位置にある。
従ってこのふたつの存在は、鏡とガラスという透明な虚を通して意識される
存在でもあるのだ。
ここにも、<あはい>の位置設定が為されていると思える。
さらに踏み込んでいえば、この位置は接客の座談のソファの近辺である。
サロン的な造りのM画廊の一番居心地の良い場所に、この両極の艶の磁場
が仕掛けられている。
そこで、この豪邸風アートサロン空間は一瞬にして藝術の保つ魔と神の領域
が渦巻く修羅の磁場へと変わる。
<あはい>とは、<吾(あ)は異>でもあり、境界(さかい)を意味するという。
正にその境界点が、この空間で一番寛ぐ位置に存するのだ。

このふたつの魅力的な艶めく人形の間の位置に坐って、私はふっと蛍という
アイヌ語を思い出していた。
十勝地方では蛍の事を、tomtom kikir(トムトム キキル:光る光る虫)と
呼び、胆振地方では蛍の事を、ninninkep(ニンニン ケプ:消え消えする虫)
と呼ぶという。(*知里真志保「アイヌ語入門」)
トムトム、ニンニン・光る光る、消える、消える。
伽井丹弥人形展の主題<あはい>とは、この消え消えと光る光るの間、
蛍のような光の時間が主題でもあったかと思う。
展示には過去の作品も含めた多くの作品が出品されているが、今回の眼目は
広い室内のさらなる奥の小部屋と、ゆったりとした室内のさらなる外界に坐る
2体の作品の、対峙の磁場上にこそ収斂されるものだ。
呼気と吸気の間に生命が宿るように、明と暗(トムトムとニンニンニン)の間に、
蛍のようなあはい、艶めく命が点滅している。

危うくこの位相を見ずしてこの展覧会を通り過ぎるところだった。
個展という小宇宙は、見る方のアクセス回路もまた験されるものだ。


*森本めぐみ滞在制作展「ものもつ子のこと」-10月30日(日)まで。
 am11時ーpm7時。
 
 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
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by kakiten | 2011-10-25 13:25 | Comments(0)
2011年 10月 23日

雨の紅葉―秋冷秋水(8)

暖かい雨が降っている。
木々が濡れて、紅葉が深みを増す。
風が無い。
こんな日は傘を差して、一日森の周辺を歩きたい。
家を出て円山周辺の道を歩きながら、そう思った。
昨夜も雨だったので、昨日は自転車を置いて帰ったのだ。
車が飛沫を上げてすれ違う。
枯葉が舞って、水溜りの中。
梢の紅葉と路面の濡れた落葉が、雨の色彩を唄っている。
歩く舗道には土の匂いがしない。
もしこれが森の中だったら、朽ちてゆく枯葉の匂いがするだろう。
風が無いから、小鳥の羽音鳴き声も聞こえているかも知れない。
街は車の微かなガソリンの匂いと、飛沫音。
それでも自転車の走行とは違う、歩行のリズムと揺れる景観。

画廊に着くと日曜休日の朝すでに、森本さんが制作に勤しんでいた。
3点目、中くらいの大きさの作品が途中まで出来ている。
冴えた赤が出て来た。
2点目に出来上がった作品は、すでに南側窓際に吊るされている。
これは死火山のような風景の広がる暗い蒼い絵。
来年北欧に行くというSさんが先日この絵を見て歓声を上げた。
私こんな風景を求めて、北欧へ行くの!
ともに熱い赤のイメージを与える人たちなのに、その真逆の世界が訪れる。
両極のエネルギーがきっとふたりを訪れているに違いない。
森本さんとSさん。
ふたりの作家の不思議な交点だ。

雨の静かな日曜日
静かな制作の時間が過ぎてゆく。

*森本めぐみ滞在制作展「ものもつ子のこと」-10月12日(水)-30日(日)
 am11時ーpm7時;月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fsx011-737-5503
 
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by kakiten | 2011-10-23 14:50 | Comments(0)
2011年 10月 22日

雨降りー秋冷秋水(7)

3日続いた晴天も去り、朝から雨模様。
秋雨前線北上中。
氷雨とはならず、粉糠雨か・・。
空が曇れば、心もなにか落ち込む。
しかし、少し濡れた路面にひたひたと車輪が鳴って、自転車は気持ち良い。
この自転車はYくんが新たに見つけてくれたものだ。
そして昨年来借りていた谷口さんの自転車は、彼の実家に無事お返しする。
昨年クラインの愛車が盗難にあって、ちょうどドイツから帰国中の谷口顕一郎
さんが好意で、札幌の実家にある自転車を貸してくれたのだ。
お借りした車、また盗難に会わないように保管に気を使って大事にしてきた。
そして先日、Yくんがどこからか前籠付きのブリジストンのなかなか都会的な
シックな自転車を見つけてくれた。
今まではマウンテインバイク系の太い車輪だったが、今回は細身である。
これは急な坂道や悪路には弱いが、普通の道を走るのには速度が出る。
これはいわゆるロード用で、街中を走るにはこれでいいのだ。
それと前籠が付いたので、テイッシューやトイレットペーパー、ペットボトル、
牛乳、卵等の生活用品を運ぶのに、便利である。
今まではリュックにすべて背負っていたが、これはこれで限界がある。
リュックが満杯の時、卵やなにかが背中でグチャグチャなんて時もあった。
いわゆるママチャリには抵抗感があったけど、今度の前籠はそんな世帯じみた
感はない。もっとスポーティーである。
愛煙家のYくんはこの自転車と、私が所蔵していたゴールデンバットのフィルタ
ー付き煙草発売記念特製ボックスとの交換で済ませてくれた。
最初のクラインの名車も、彼の斡旋で手に入れたものである。
Yくんは私の自転車の恩人、自転車兄貴である。
決して誰かのモトカレとかKとプリン体同盟などとは、二度と呼ばない事にする。
雪虫が飛び秋雨が続けば、やがて冬が来る。
そうすればもう自転車にも乗れなくなる。

冬のS亭の鉄とガラスのふたり展の段取りが進む。
そしてさらなる第二弾の準備の為、下見の打診を横浜のY氏に電話した。
長年の縣案である郡司正勝先生の遺作上演の為である。
多忙の中、2月S亭に来て頂けるかも知れない。
これも緑の運河エルムゾーンを守る運動の一連の仕事である。

*森本めぐみ滞在制作展「ものもつ子のこと」-10月12日(水)-30日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。

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by kakiten | 2011-10-22 12:14 | Comments(0)
2011年 10月 21日

雪虫・快晴ー秋冷秋水(6)

またまた快晴、秋晴れ3日続く。
エルムトンネル上の遊歩道を走っていると、顔に虫がぶつかる。
雪虫だ。
夜はカメ虫、昼は雪虫。
小春日和に、虫も活発である。
紅葉が進んで美しい。
こんな日は、あ~ぁ歩きたいなあ。
足裏も透んで、軽やかに・・。
マイミクのAさんの散歩日記が快調である。
野幌丘陵の散策路。
木々と草、花、実の道、そして沢の起伏路が素晴らしい。
沢の池も望めて、梢を上部から見下ろす様子が、写真とともに綴られている。
最近月寒丘陵を歩き回り、丘陵の優しさに気付いた。
Aさんの毎日の散歩日記のコースは、野幌丘陵の一部と思える。
来週の定休日には、そちらの方を少し散策する積り。
快晴が続くと良いのだが・・。

森本めぐみさん、大きめ作品をもう一点仕上げる。
死火山のような風景。そこに紙吹雪が舞っている。
確実に作家は一つの季節を記録し、歩んでいる。
そんな感じを抱かせる今回の滞在制作である。
明日からの週末は仕事休みで日中も滞在制作する予定。
今週が一つの目途となって、最終週には全作品が完成展示される
と思われる。

先日訪ねたM邸画廊の伽井丹弥人形展一つ大事な作品を見落としていた。
会場外の庭の木に一体、妊婦のようなニンフ(妖精)が枝に腰掛け展示され
ていたと、M夫人の訪問記写真に記されていたからだ。
内側の窓から見える位置のそれはあり、なんとも魅惑的である。
この画廊は豪邸的でもあるので、内に納まって作品を鑑賞するだけで
終る事に私は抵抗がある。
外に広がる山裾から中腹の豊かな自然環境と相渉る回路が遮断される
からである。
この界隈は冬季オリンピックの為に山を切り拓いて造られた山麓線上に
開かれた高級住宅街である。
墓地を切り裂き、神社の石段と鳥居を切り裂いて造られた道路が、
西の大倉山ジャンプ場から南の真駒内のスケート場まで貫いている。
その選手と会場を結ぶ物流の道は、途中の自然を捨象して、ある。
目的地を結ぶ地下鉄・高層昇降機と同じ構造の、運搬効率の為に道路が
優先されてできた、新開地なのだ。
本来の山裾はこの真下に広がっていて、そこには有機的なムラの風景が
遺されている。
かってこの山麓はその傾斜と自然を生かして、何軒もの養狐場が広がり
毛皮を供給していたという。襟巻きや防寒服の裏地に使われたものである。
そうした地形とともに生きた生活形態を棄て、時代はいつの間にか車社会
の増幅道路としてこの地を切り裂いて、高級車の乗り入れる住宅街とした。
その為この周囲の自然は、緑の多いインフラ環境として在る。
従ってM邸画廊の周囲にも、そうした原生林に近い環境がすぐ目の前に
ある。そこを遮断して内側に閉じるような美術環境を私は嫌うのである。
しかし外と内を繋ぐように、作品が外の木の枝に在ると聞いて、その内外の
関係性の展開がとても嬉しく感じたのだ。
もう一度見に行かねばならない、そう思っている。

*森本めぐみ展「ものもつ子のこと」-10月12日(水)-30日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。

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by kakiten | 2011-10-21 13:04 | Comments(0)
2011年 10月 20日

快晴続くー秋冷秋水(5)

今日も晴れ。
二日続きの秋晴れが続く。
みんな外へ出ているのか、昨日は訪問者なし。
こんな日も珍しい。
電話も鳴らず、うとうと眠気に襲われる事しばしば。
少し疲れが出ていたようだ。
今朝は快調に目覚め、朝飯を美味しく食べる。
しばらく振りに、前夜仕込んだミニトマトに塩胡椒、オリーブオイル漬け。
軽く焼いたソーセージに、茹でたブロッコリーをまとめてフランスパンに
挟んで食う。
そして紅茶に茶褐色の砂糖黍100%の固まりを2個入れて、ぐびり・・。
朝食は紅茶である。
テンポラリーに着いて飲むのは、珈琲。
仕事始めは珈琲だ。
家に帰ってすぐする事は、パジャマに着替えて手洗い、うがい、
そして朝の食事の仕込みと夜の食事。
それからTV。
TVっ子だから、大体曜日で見るものの定番がある。
最後はニュース番組をふたつが大体のお定まり。
それで日付が変わる頃就寝。
従って帰ってからの段取りが結構多忙である。
さらに風呂、洗濯と入るから。
午後7時に閉廊して夜道を自転車で3,40分。
途中買い物や食事に寄ると、帰宅は8時から9時の間。
それからあっという間に時間が過ぎる。
ぼんやりするのはかえって、仕事中の時間の方が多い時もある。
時に帰宅後電話が鳴ると、そんな多忙な時で手が離せない場合もある。
ブロッコリーを茹でている時、風呂に入った時、TVの良い場面の時、
うがいしてる時、夜飯食う時、気が抜けてぼけ~っとした瞬間。
電話は容赦なく鳴るのである。
今時ケイタイを持たない自分は、逆に固定電話のベル音にドキッとする。
NHKの集金だったり、何か売り込みだったりする事もあるが、時に大事な
用件の場合もある。
それが分かるまで、電話は容赦なく鳴り響く。
昔、鬱病で入院した友人から毎日閉店時に電話が来た時があった。
これはこれできつい事で、一ヵ月も続いただろうか。
精神的な病なので、段々治癒していく過程に付き合ったのだ。
これは定時の電話だったが、不意のベル音は自宅では疲れる。
仕事中は意外と免疫が出来ている。
歩行中もしょっちゅうケイタイを除いている人が多いが、これはもう中毒
ではないのだろうか。
歩道、信号待ち、地下鉄のホームと周囲を見ていないからだ。
自転車道と歩道が隣接した道路では、特に境界を越えてケイタイを見ながら
歩いてくるから、危険である。
ゆっくり友人や恋人と電話で話す時間もいいと思うが、そんな優雅な時間は
なかなか来ない貧乏性の自分と、思うのだ。

*森本めぐみ展「ものもつ子のこと」ー10月12日(水)-30日(日)。
 am11時ーpm7時;月曜定休。

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by kakiten | 2011-10-20 11:49 | Comments(0)
2011年 10月 19日

小春日和ー秋冷秋水(4)

久し振りに青空が広がる。
競馬場の壁の蔦も紅が濃くなってきた。
陽光のあたる場所は深紅で、日陰はまだ緑が濃い。
そのグラデーシヨンの長い壁の周りを走る。
北方の琴似川の暗渠が顔を出す方向に、路面の亀裂が浮き上がっている。
自転車の車輪が揺れて、上下に振れる。
そこを過ぎると、北大構内のエルムトンネルの上の道に入り
サクシコトニ川沿いに曲線の道が続く。
縄文遺跡公園を過ぎ北側の獣医学部を過ぎると、
巨樹が何本か立っていて、その葉翳が路面を暗くする。
やがてもう一方のトンネルの口の脇に出て右折すると、
まもなくテンポラリースペースである。
南西部の円山脇から暗渠の川に沿って、卸売市場、競馬場、北大構内と
大きな敷地の縁沿いに、暗渠の川の上を走って来る。
その道自身が、川の流れのようでもある。

大きな作品が一点、小さな作品が数点と森本さんの制作が進んでいる。
某ブックコールセンターに勤務する時間を終えての制作である。
昨日は午後から来て、M夫人、Sくん、かりん舎のおふたり、その後切り絵
の佐藤氏夫妻、河田氏と会っていた。
先日、しばらく画廊訪問記を中断していたM氏が見える。
その後、昨日今日と画廊訪問記を再開したようだ。
その再開二日目の展評が、森本めぐみ展である。
好きな事は、好きに徹して続けて欲しい。
作家は創り続け、受け手は受け続ける事だと思う。

小春日和の穏やかな日。
風が流れ、日が射して、空気が透明である。
こんな日は歩くと足裏も透んで来る気がする。

*森本めぐみ滞在制作展「ものもつ子のこと」-10月12日(水)-30日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
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by kakiten | 2011-10-19 12:18 | Comments(0)