石田尚志さん、由維子さん夫妻午後帰京する。熱い6日間だった。昨夜は藤谷康
晴さんと4人で飲む。藤谷さんは5月のライブドローイングの作品写真を石田さん
に差し上げていた。石田さんはその感想や提言を語る。月1回のペースでドローイ
ング発表を続けている藤谷さんにとって石田さんとの出会いは様々な影響を感受
している要素が多々ありふたりの近似点と相違点が話しながら交錯していくのが
分かる。次へと繋がる出会いである。翌日の今朝開廊まもなく南聡さんご夫妻が
来る。昨日石田さんの事を連絡したので会いに来たのだ。あいにく石田夫妻はま
だ来ていない。夕方の便で東京に帰るのでお昼には一回顔を出す筈なので会場
の作品を見て頂いた後奥で旧作を見て貰う。「フーガの技法」に始まり世田谷美
術館の回廊の展示作品まで1時間以上足止めをしてお話しをする。最後の作品
の映像が流れる頃石田さん夫妻到着。最後に会えてよかったとほっとする。わざ
わざ訪ねて頂いた南先生ご夫妻に石田さんも喜んで話が20年近くも跳び和や
かな空気が漂う。不思議な縁だ。南先生の奥様は声楽家でもあり来週から東京
で公演と言う。20代の頃椅子の映像を使って音と映像の実験映画をした事があ
ると南先生が思い出したようにぽつりと言い出す。石田さんの「椅子とスクリーン」
の作品を見て昔の記憶を触発されたようだった。いつか南作品と石田さんの共演
もどこかにちらりと頭に浮かんだ。昨夜の藤谷さんとの会話では再来年の冬ふた
りの雪の中でのドローイング合戦が試みとして話された。路上ならぬ雪上ライブ
ドローイングである。スノーリパブリック。固めた雪の壁に映像を流す。その前で
ふたりがドローイングを試みる。音楽は南先生作曲の現代音楽とイメージが膨ら
む。まあ今の所は話ではあるが真冬に石田さんが来た事はないので藤谷さんと
の出会いもありライブドローイングの場としての冬、雪は面白いかも知れない。吹
雪のカーテンに映像もいい。南ご夫妻、石田ご夫妻が程なく順番にここを去り作
品だけが9月9日まで残る。後片付けの細かな打ち合わせを終え石田さんのさっ
ぽろの夏は終った。今年は11月に京都個展、来年はカナダ滞在と言う。カナダ
で作った作品持ってまた来ますと手を振る石田さんと昼下がりのギヤラリーの
外で別れた。
*石田尚志展-9月9日(日)まで。月曜休廊。am11時ーpm7時。
*阿部守展ー9月11日(火)-23日(日)
*中嶋幸治展「Dam of wind、for the return」-9月25日(火)-30日(日)
*毛利史長・河合利昭展「産土不一致sand which」-10月2日(火)-12日(
金)
*柏倉一統展ー10月16日(火)-21日(日)
*石田善彦追悼展ー23日(火)-28日(日)
*谷口顕一郎展ー11月3日(土)-18日(日)
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