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テンポラリー通信

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2007年 07月 11日

あお,青、碧、藍が動くー夏の旗(33)

後藤和子さん作成の電子版画がやっと作動した。旧型のパソコンの為作動しな
かった。あれやこれやえらい苦労をして昨日夕やっと作動する。そして書き加え
、訂正したカタログテキストも完成する。これで光とともに揺らめく会場、手に取
る刷り物、動く映像の作品と3点セットが出来上がったのだ。後藤さんの非常に
意欲的な今回の個展がこれで本当にスタートしたことになる。失礼だが年齢を
感じさせない新鮮な展覧会である。第一線としての闘う現場がここにはある。本
当は当り前だが年齢や性別ではないのだ。ある一定の時間からは常に第一線
の気力なのである。仕事への志の濃さなのだ。複雑なコンピユーターを駆使し
電気の版画と称する動画の作成は飽くなき好奇心と作品への新たな展開への
情熱がなければ為し得ない事である。彼女もまた水のように渓流のようにきらき
らと流れている。会場はお天気にも恵まれ連日燦々と陽光が差し込み午前、午
後、夕刻と作品のあおが刻々と変化し美しい。昨日来廊した樫見菜々子さんが
立体的に作品が見え揺らいで動いて見えると言っていた。それを聞いた後藤さ
んは本当に嬉しそうだった。私の拙文も文章量を増やし彼女のラデイカルな側
面にできるだけタッチでき得るように書き加えたのだ。見た目にもかえってそれが
バランス良く収まったように思える。まだ見ていない方は是非手に取り、会場に
お立ち下さい。今週一杯やっています。そして水の清冽な筋肉に触れ元気を貰
って下さい。及川恒平さんとベルリンの谷口顕一郎さんからメールが届く。及川
さんは沖縄公演を終えたばかりで8月18日ここでのライブ打診のメールだった。
19日沼田さん企画のPsalmライブの前日で5月及川さんと沼田さんは会って
飲んでもいるのでまたここで再会となる。Psalmの玉井夕海さん中川かりんさ
んたちともある出会いが生まれるだろう。5月の共和国、来年の新たな展開の
コアがまた生まれそうな気がする。谷口さんことケンちゃんはさっぽろ凹みマップ
の道筋の相談で10月中旬の一時帰国からさっぽろを歩き回り作品作成に入る。
その段取りについてだった。離れて再発見する故郷の街。今住むベルリンと重ね
ながら同寸のマップ造りを提案する。そこで地図上で重なる所が何処になり何が
見えるか。ブランデンブルク門とTV塔が重なったりして、その場の凹みが彼の生
きてきた現場と重なれば面白いだろうと思うのだ。生きる現場、生きている第一線、
そのラデイカルな溢れる感覚こそが信ずるに足るものである。そこに年齢、性別、
ジャンルの違いはない。コンテンポラリーのコンは、そこでこそ冠となるのだ。

*後藤和子展「青焔sei-en」-15日(日)まで。am11時ーpm7時
*石川亨信展「each pulse、each tempo」-7月17日(火)-29日(日)
:石狩在住の措侶にして版画家。今秋ニューヨーク個展前渾身の個展。
*村岸宏昭の記録展「木は水を運んで入る」-8月7日(火)-12日(日)
 併催遺作コンサート8月10日(金)午後6時~於ザ・ルーテルホー(大通り西6
 ):追悼コンサート8月6日(月)午後7時~於ライブハウス「LOG」(北14西3)
*及川恒平ライブー8月18日(土)午後6時~今年5月に続く魂の歌声。
*Psalmライブー8月19日(日)午後6時~映画「もんしぇん」のサウンドライブ。
*佐々木恒雄展ー8月21日(火)-26日(日):網走出身の新鋭作家。
*石田尚志展ー8月28日(火)-9月9日(日):東京在住の天才映像作家。
*阿部守展ー9月11日(火)-23日(日):九州在住の鉄の造形作家。石狩河口
 をテーマに昨年に続き鉄の原点を追求する。
*中嶋幸治展「Dam of wind for the return」-9月25日(火)-30日(日)
:青森出身の若手美術家。初の個展。故郷青森の土とさっぽろの風をテーマに
 インスタレーシヨンを展開する。
於テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8北大斜め通り
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2007-07-11 14:11 | Comments(2)
Commented at 2007-07-11 20:50 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kakiten at 2007-07-12 08:39
nagiさん>木村環さんの時もそうだったんでしょうがいい時間を
楽しんで頂け嬉しいです。また後藤さんのカタログテキスト第一号
お受け取りで読んで頂き早速の感想ありがとうございます。また
ゆっくりとお声をかけていただきお会いできる日楽しみに致してお
ります。ありがとう!


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