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2018年 01月 09日

近代という故郷ー栃木・足利の旅(6)

僅か二泊三日の滞在だったけど、南那須大桶から足利まで
車で2時間6回の往路還路で感じた小さな旅は、私には近・
現代を裏打ちして背骨を伸ばしてくれるように遇った。
中世・近世の蓄積の乏しい北海道札幌との比較にその要因
はあると思う。
私の日本近代への視座は、生まれ住む札幌という都市の
視座から発しているが、祖父の代から3世の移住者末裔の
視座でもある。
祖父の故郷福井で感じた軽い違和感を思い出す。
苗字にある森の相違。
森ではなく杜(モリ)と感じた事。
そこに自然世界と人間社会の長い融和の時間を感じた。
札幌で生まれ札幌で死んだ父が遺した唯一の絵画がある。
それは森の大木と洋館と思しき建物の絵だ。
あの融和の対比こそが、札幌という都市の保つ近代とい
う基盤と私は思う。
150年前まで大自然・原始林が支配したこの地に移住
した人たちが開墾し開拓して生まれた都市である。
足利に至る東北道の里山・故里の長い自然との融和の時間
はここにはないのだ。
日本の近代化はそうした相違に関係なく時代として普遍
的に存在した。
その功罪を近代そのものの内側から、そして長い歴史の
その土地固有の前近代の内側から、というふたつの視座を
保つべきだと、足利への道は教示してくれた気がする。
実感としてである。

足利市立美術館吉増剛造展「涯の詩聲」は、そうした札幌
・近代と東北文化に繋がる中世近世日本・自然と近代化の
交叉する地点で開催されていたと思う。

*高臣大介ガラス展「紡ぎあう」-1月30日(火)ー2月11日(日)
*鈴木余位×村上仁美展「ふたたび 花傍らに」-2月20日ー3月4日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2018-01-09 15:22 | Comments(0)


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