テンポラリー通信

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2017年 11月 12日

収穫・乾燥・〆飾りー最前列にして最後尾(34)

予定していた鈴木余位・村上仁美展が延びて空いた会場。
そこに村上仁美さんが、今年収穫した稲の乾燥させた稲穂
を多量に運び込み〆飾りの制作をしている。
友人の自耕地で毎年稲作を手伝い、収穫した稲穂。
その乾燥させたまだ実の残っている稲穂の形を選び、
穂の姿を活かして〆飾りに仕上げている。
数点出来て壁に飾ると、それぞれが個性的で美しい。
米粒を採った後、様々に利用された稲穂の歴史。
そういえば、祖父の時代割れ物はみな一俵という単位
の梱包だったのを想い出した。
稲藁で丁寧に巻いて包まれ要所要所は固く結ばれていた。
そして大きく梱包されたものが一俵。
解いた後の藁も大事に取って置いて、送荷の時にまた使う。
一俵梱包を終えポンポンと持ち上げ得意そうに締まり具合
を自慢した祖父の自信に満ちた笑顔を想い出す。

それらが甦る藁・・・。
しかし今なら緩衝材も含めてビニール、プラステック。
それらに比べなんと豊かで美しいのだろう。
壁に飾られた〆飾りは植生の豊かさに満ち、有機的な
形象の美に包まれている。
花そのものは無いが、見えざる花が咲いているようだ。
穂の美しさ、茎のたおやかさ。
陽の光を浴びて浮かぶ陰影の立体の美しさ。
稲と人間の長い付き合いは、全てに無駄なく衣食住に
繋がっている。
便利・便利・簡単・手軽、後はポイ捨ての現代人が喪っ
てきた何かが、今も藁には活きている。


*11月14日K~時間不定期ー展示ではありません。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503


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by kakiten | 2017-11-12 14:25 | Comments(0)


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