テンポラリー通信

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2017年 10月 14日

心のランドー最前列にして最後尾(18)

ブログの欄外に出てくるランキング欄。
そこに11年前の「さゆらぎて立つ」という2006年
4月6日のブログが載っていた。
なんとなく開けてみると、テンポラリーを今の場所に
決めたばかりのある一日が綴られていた。
発寒川を石狩河口まで村岸、酒井君と3人で追尾した前後
の私の日常だ。
コメントも3通ほど入っていて、人の心の温かい地場が
感じられる。

昨日妹たちの訪問後、故里(ふるさと)の里・郷を考えて
いたから、ああ、この心の地場も小さな俺の故里だなあ、と
思った。
自然とともに共存した故郷ではなく、人はもうひとつ心の
片隅にランドのような磁場を保つ。
かって人は過酷な自然野生と闘い、そこに界(さかい)の
ような緩衝地帯を故郷として創ったのだ。
それを時に風土という言葉で表した。
生きる大地に固有の風景・村落・社会・文化。
日本ではそのゾーンを<お国>と呼んだ。
お国訛り、お国自慢、お国土産・・・。
世界的流通・物流網を基底に、時代はグローバルな世界と
なり、自然への畏怖を前提とする思考から、自然の克服・
制御・防災の社会概念へと変わってきた。
風土という自然と結びついた社会概念は後退し、都市という
人工環境に重点が移動してきたのだ。
個々の個人的風土<家>という概念も薄れ、モノとしての家
という家屋の存在感も都市化とともに消滅しつつある。
では人の心の地場はどこにあるのか。
故里(ふるさと)のように、風土として自然とともに存在し
た社会自然は急速に消えつつある。
しかし消えない、消せない何かがある。
心が意思し継続している源流と河口のようなもの・・・。
例え途中過程がいくらショートカットされようとも、湧き出
し流れて世界へ触れようとする心の泉のようなもの。
そうした見えない力の磁場。
そんなもうひとつのふる里・ランドを、人は今も造り続けて
いる気がする。

11年前今の場所に移る直前のブログを読み返し、思い返し
ていた事だ。

*野上裕之アーカイブー10月15日まで。
*菅沼緑展ー10月17日(火)ー29日(日)
*ホピ&カチーナドール展ー10月31日ー11月5日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2017-10-14 13:32 | Comments(0)


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