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2017年 08月 07日

火ノ刺繍ー「石狩シーツ」の先へー緑陰(11)

札幌国際芸術祭吉増剛造展初日。
今回の凄腕助っ人キューレーター藪前知子さんから連絡
があり、午後2時過ぎ会場に行く。
日曜日大学キャンパスオープン日で、大勢の観光客が
構内を埋めている。
北大総合博物館1階に吉増展会場はあった。
早速鈴木余位さん編集の大画面石狩河口浜での吉増さん
「石狩シーツ」朗読画像に見入る。
1994年春から夏この浜から程近い山本旅館に滞在し
制作した名篇詩「石狩シーツ」。
その作品をほぼ四半世紀ぶりに朗読している。
深く長い伏流水のような心の歳月のビットウイーン。
柔らかな剛、とも言うべき詩人の今が画面一杯に溢れて
約1時間の映像が流れていた。
終わって思わず拍手をしたら、”ありがとう!”と背後か
ら声が届く。
余位さん、村上さん、竹本さんの映像力、音声・牟田口
さんの場と音への集中力。
そしてそれらの力は、吉増剛造の時代と詩に架ける強靱
な意思力と寄り添って生まれた。
火ノ刺繍ー「石狩シーツ」の先へ。
詩人の言葉が、さらにさらに裾野を広げて大きく蘇って
くる予感がする。

今芸術祭ゲストディレクター大友良英氏が来て、藪前さん
が紹介してくれる。
初対面だが、藪前さん、吉増さんから聞いていたのだろう、
お訪ね出来ず失礼、という調子ですっと話が通った。
吉増さんと3人で話す内、何故か大友さんの目が潤む。
泣きそうになったよ~と大友氏。
後で彼も福島県出身と聞き、なんとなく納得した気がする。
吉増剛造、その心の磁場恐るべし。
先日の浪江出身の原田洋二さんに続く、フクシマの涙だ。

*「大野一雄の記憶ー公演ポスターを中心に」ー8月8日ー27日

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 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2017-08-07 13:19 | Comments(0)


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