リラ冷え一転、初夏の暑さ。
光は強いが、陽の高さも天空中央に近づき入射角度が
浅く、思ったより会場の映写に影響を与えない。
吉増さんのモノローグの声が優しく響いている。
自然なのだ。
ふっと名前を呼ばれても、ああ画面の声だなあと、
馴染んでいる。
吉増さんから色鉛筆が届く。
好評の今回の色紙のようなフライヤーに酒井さん
と村上さんが少し加筆するように、との指示だ。
大判の真っ黒な厚手の紙に銀で「火ノ刺繍・・・」
が直筆凸版で浮かび上がっている。
裏には今回の展示情報と映像構成鈴木余位・花構
成村上仁美の文字が隅に。
残りの大きな余白にふたつの凸版の境が隠れている。
そこをフロッタージュするように擦って使う鉛筆。
それが送られて来たのだ。
フライヤーも一点づつがひとつの作品のようになっ
て渡される。
人に点彩が入魂して、火となる。
火ノ刺繍だなあ。
暑くなってきた。
夏の陽射しだ。
吉増剛造展二週目中日。
:吉増剛造展「火ノ刺繍乃ル=道」展ー5月28日まで。
am11時ーpm7時:月曜定休。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503