「彩」八木保次・伸子展初日、懐かしい道新記者
M氏が来る。
今月から文化部担当になったと言う。
大野一雄の1991年秋「石狩の鼻曲がり」以来
だろうか。
八木保次・伸子展初日最初の訪問者が彼とは、
何か不思議な縁を感じる。
大野先生からの見えない応援だろうか。
外は風強く冷たい日だが、心は旧交を温め話が弾む。
25年の歳月が一瞬にして熱い流れのようになり、
ここでの「札幌緑の運河エルムゾーンを守る会」
の話や昨年の東京竹橋・吉増剛造展の話などと
結びついて、話は一気に河口のように凝縮したのだ。
八木保次・伸子さんふたりの遺した絵画の前で
時もまた時を変える。
河口に近い時、源流に近い時。
そこでも川は風景を変える。
M氏と会わなかった時の流れは、河口でその長い距離
を、今に転換し流れていた。
出会いの源流の時間にM氏がいて、河口のような今に
M氏がいる。
八木保次・伸子さんの遺された絵画と同じように、時
の時空が広がっている。
過去もまた同じものではない。
今というフイルターを透して過去も今に存在している。
過去は時空という土壌となって、今を豊かにしている。
心の耕土{カルチャー)。
「彩」八木保次・伸子展初日に相応しい最初の訪問人だ。
*「彩」八木保次・伸子展ー4月11日(火)ー23日(日)
am11時ーpm7時:なお水・金は都合によりpm3時半まで。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー5月予定。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503