テンポラリー通信

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2017年 02月 26日

濡れて、凍ってー湿地帯(11)

濡れた雪が糠道となって足を奪う。
翌日濡れた路面が凍って足を滑らす。
しかし顔を刺すような冷気はなくなった。
今は火の消えた朝の室内が屋外より冷えている。
ギャラリーに入りストーブに点火し暖める。
そんな繰り返しで、季節は進んでいる。

F・Bを見ていてふっと目にとまった名前。
以前体調を悪くしていると聞いていたKさん
の名前。
どうしているかなあ、と思い友達申請をする。
するとすぐ返答のメッセージが入った。
ちょうど川とかの事を考えていて想い出して
いた時と言う。
そして入院は斜め向かいの北大病院12階の
病室で下界にテンポラリースペースが見え、
雪掻きしてる姿、路上の紫陽花が咲き出した
様子などを見ていたという。
斜めの通りを川に見立てたりしていたとも
書かれていた。
かって精力的に活躍していた美術家のKさん。
心臓病で長い療養生活を送っていたようだ。
私は腎臓なので、すぐ返事を書いた。
以前心腎一体と、医者から聞いた事がある。
内臓は有機的にそれぞれが深く関わり合って
いる。
体重・水分管理は、心臓との関係によって
コントロールされる。
ドライウエイトと呼ばれるものだ。
知らぬ間に12階の天上から心臓を病む
Kさんに私は見守られていたのだ。
界川暗渠流域をテーマとする’89アートイ
ヴェントの時、東京の美術家保科豊己をサ
ポートし、制作を旧プラハ建物で手伝って
いたKさん。
時の伏流水は長いビットウイーンを経て
湧き上がっていた。
ここで心臓と腎臓が呼び合うように再会した。
サクラ咲く頃、かりん舎のTさんと訪ねたい、と
メッセージの返事は終わっていた。

雪泥が足を奪い、その雪泥が凍(しば)れ、
また融ける。
そんな繰り返しの時の経過に似て、人と人の間
にも雪泥や凍雪の時があるのだろう。
そして福寿草のように黄(喜)の花が雪泥の
間から再会の花を咲かす時もある。
そんなメールの時間だった。

*中嶋幸治展「分母第二号販売展:特集メタ佐藤ーその包み直される
 風景と呼び水」ー3月4日(土)5日(日)am11時ーpm7時
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー4月4日ー27日予定

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2017-02-26 14:39 | Comments(0)


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