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2017年 02月 09日

奏であうー広い河口(22)

来週から展示される高臣大介展「奏であう」のテーマを
見ながら、パリで閃いたというこのテーマを考えていた。
「野傍の泉池」百一本から始まったガラス房の展示。
毎年百本づつ増やし千本を目指す4年目の今年は四百本
へと思っていたが、今回「奏であう」展では、別の構想
を抱いたようだ。
今回のテーマ<奏であう>は、<あう>が主題と思う。
逢う、遇う、会う、合う・・・。
他者との交響という新たな回路の発見が、新鮮な想いで
あったのだろうか・・・。
千本を目指すという数の目標の中で、今回は一本一本の
響きに耳を澄ます一対一の個に軸足を置いている気がする。

民芸の三浦正宏さんと再会し感じた事は、長年の継続と
一回一回の結晶の重さという事である。
継続は直線ではない。
一回一回の踵の連なりなのだ。
その珠玉の踵(かかと)時間が、継続の原点と思える。
鍬のように一回一回耕した時という場。
作家と画廊、作家と故郷、さらに作家と時代とは、そう
した<奏であう>関係にある。
本質的な意味で表現者にとって<場>とは、表現者の踵の
耕土だと思う。
爪先立って場の新奇さに惑わされている人間に、踵の場・
耕土は生まれない。
場・耕土(カルチャー)とは、培(つちか)うものでもある。
高臣大介展「奏であう」は、そうした意味も含めて今回は
千本を目指す爪先の時間から、個・場と作品が出逢う踵(かかと)
の耕土(カルチャー)の<奏であう>空間となるだろう。

*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月14日(火)ー19日(日)
 am11時ーpm7時。
*中嶋幸治展「分母第二号販売展・特集メタ佐藤ー包み直される風景
 と呼び水」ー3月4日(土)5日(日)。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー4月予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2017-02-09 16:46 | Comments(0)


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