雪景色に吹く一陣の風のように人が訪れ去って行く。
森本さんの作品が無くなった今朝のテンポラリースペース、
白い壁・・・。
そこに明日尾道に帰る野上裕之さんが、一刻顔を出す。
そして閉店したばかりのゆかり宇田川洋さんが10年の
記録小冊子とお酒を持って来る。
みな早々に慌ただしく去っていった。
なにかまだ年末の感じ・・・。
それぞれの人生、ひとつの節目を超えた一年だった気が
する。
宇田川さん東大退官後の居酒屋ゆかりの10年。
札幌から尾道移住後の船大工修行そして結婚・一子
二子誕生の彫刻家野上裕之さん。
福井県鯖江市に移住・結婚・出産後初個展の森本めぐみ
さん。
宇田川さんとは「札幌碧の運河エルムゾーンを守る会」
で共に闘い、野上、森本さんとはそれぞれの作品を通して
テンポラリースペースで磁場を共にした。
そのひとつの折り返し地点のように今、時間が過ぎていっ
た気がする。
滋賀県から帰省中のI氏が、購入してくれた森本作品を
取りに来る。
購入時が初対面だが、気持ちが通じて村岸君の話やら大野
一雄の話をする。
そして大野先生の石狩河口公演映像と村岸の遺された映像
を見せる。
村岸の映像は国際短編映画祭グランプリ受賞で、遺作追悼本
をI氏が購入してくれた御礼だ。
I氏もまた版画を制作しているという。
いずれ何時かここで個展をしたいという。
今回の帰省で森本展の訪問が、ひとつの転機になるかも知れ
ない、そんな予感がする。
行く人、来る人・・・。
そんな正月5日。
*高臣大介ガラス展「奏でる」ー近日予定
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503