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テンポラリー通信

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2016年 10月 27日

身の程ー土曜の夜の夢(14)

スーパーで買い物をして量があり、ビニール袋を買う。
毎度の事だが薄い膜の様な袋はなかなか口を開かない。
静電気だろうか、持ち手と開口部がくっいたままだ。
焦って苛々して叩いたり、振ったり、指の爪を立てた
りしたが開かない。
ぶつぶつなにか口走っていたのか、隣にいた中年の
婦人が手を伸ばして、あっさりと開けてくれた。
ひゃあ~天才!と小さく叫んだ。
婦人は笑って去っていった。

身の周りという言葉がある。
そしてもうひとつ、身の程知らずという言葉もある。
そしてそこに男性性と女性性を感じる事もある。
今日も朝出掛けに部屋を見渡し、忘れ物の点検をしな
がら自分の身の周りの乱雑さを感じていた。
まあ、居心地が良いので問題はないけど、綺麗ではない。
綺麗ではないのがあまり進行すると、これは不快になる。
ビニール袋の静電気と同じだ。
男の無精は静電気かな・・・。
身の周りとは、身体に直接関わる環境だ。
そして身の程知らずとは、自分の身の環境を忘れて行動し
時に暴走する事でもある。
身(体)とは、簡単のようでなかなか意味が深いと感じる。
自分自身に拘わる事は意外と何も知らないでいる。
そして身の程知らずの野望や妄想に走り、身の周りの世話
は、色んな人の世話になっている場合がある。
敢えて言えば、身の周りとは幼い時母親の世話になり
成人してからは奥さんの世話になっていたりする。
身の程知らずは男の性(さが)でもあるのだろうか。
身・身体性とは、内臓が生命を維持して昼夜働いている
生命の原体そのものであり、その限界を越え体外に跳躍
するのも人の宿命なのかも知れない。
五臓六腑の最後に顕れる第六の内臓脳細胞。
五臓六腑・五体五感をファインする第六感・第六体・
第六臓を得るのもまた人間の宿命である。
同じ人間として、女性はより身体性を保ち、男性はより
非身体性に傾き勝ちである。
その男女のバランスが、人間として非常に貴重で重要な
バランスであると感じる。

現代社会は身体性を電気エネルギーに代換えし巨きな力を
得ている現状がある。
身の周りの世話はインフラとなり、その多くは電気エネ
ルギーに拠るものとなっている。
しかし電気エネルギーがいつも人の為に在る訳ではない。
時に落雷のように、時に静電気のように、人の意のまま
にいつも存在する訳ではない。
大地震やスーパー台風、大津波などの自然災害が起きれば、
まず最初に電気系統の被害が災害を増幅させるだろう。
家の中から都市の根本構造に至るまで、通信も交通も照明
も途絶えるからだ。
地上の電車、地下鉄、地下街、高層ビルのエレヴェター
すべてが暗闇となり作動しなくなる。

身体に即した身の周りには、差し伸べられるもう一方の身
の手があった。
電気エネルギーにはその身体がない。
電気も本来自然エネルギーという野生の現象なのだ。
操作しているつもりの傲慢さが、野生の本性を顕す時もある。
電気だけではない。
すべてに自然への畏怖を忘れて、本来人間自身が内臓身体と
いう身体自然を保っている事実も正視しなくなっている。
身の程知らず・・此処に極まる、・・・。

*橘内光則展「土曜の夜の夢」ー10月30日(日)まで。
 am11時ーpm7時。
*Hopi&カチーナ展ー11月2日(水)ー6日(日)
 am11時ーpm6時(最終日午後5時まで)
 :11月3日(木・祭日)午後2時~/午後5時~2会開催
  お話会「平和の民ホピ族と精霊カチーナ」

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2016-10-27 13:51 | Comments(0)


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