不意に2002年のムラギシが姿を現した。
M美術館のF氏が昨日届けてくれる。
近々引っ越しするので、釧路時代の写真とか整理していた
ら見つけたという。
釧路芸術館でなにかのイベントの折り撮った一枚。
観客の中の何気ないショットにアフロヘアーのムラギシが
こっちを見て立っていた。
最近彼の18歳の時の絵画が声無き声を発し、とうとうその
当時の姿まで現した。
18歳の絵画では時代と社会の自分の足元を見詰め、死の
2週間前展示した最後の個展では、足元を流れていた市内
の川の源流域不動の滝近くに倒れていた白樺の幹を運び込
んだ。それを吊り下げ木の立っていた森の風音・川音を幹に
仕込み、耳をあて聴くというもうひとつの足元・風土への回路
を示唆したムラギシ。
一昨日の及川さんの事をブログに打ち込んでいた時だった。
感性の深い土壌。
声の発する感性の風土。
そこに根差す及川恒平のフォーク。
時代や社会に振り回されず、感性の土壌に根差すこと。
及川恒平1993年再起第一作「みどりの蝉」所収「さみだれ川」
さみだれ川の澱みに
うたかたの夢浮かぶ
それが誰の気持ちやら
逃げるようにかき消えた
春のにおい 夏のひかり 秋のはなし
冬のいのり
この後2フレーズ続く中最後の四季の歌詞は三度繰り返される。
最後の<冬のいのり>に四季が集約される。
及川さんの逆境時と北の風土感が染みいるような透明な声と
ともに胸を打つ。
<冬のいのり>が心に響くのである。
この歌声に誘われて、俺も忘れないで・・とムラギシも出てきたのか
も知れない。
春のにおい 夏のひかり 秋のはなし
冬のいのり
*及川恒平・山田航ライブ「ひこうきぐも」ー5月7日(土)午後7時~
予約2500円
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503
、