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テンポラリー通信

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2016年 04月 29日

女性パワー鉄橋(18)

作品にも日常にも通じるすべての行動力において
女性パワーを感じる。
それはやはり全身力とでもいえる統一性だろうか。
絵画なら絵画だけに収まりきれないなにかである。
またそういう人が多く来る。
筋肉言語を主体とする男性性とは違う内臓言語の逞しさ
でもあるのだろう。
内側から溢れ出るのだろう、一つの回路が開くと女性の
身体回路は全方位的に外へ放射される。
今回の鼓代弥生展も単純に絵画だけの展示ではない。
木板に彫りこむ事と色彩を施す事を同時にして作品化する。
さらに会場に太鼓を持ち込み音も空間に叩き込む。
訪れた人もなんらかの形で同時進行する。
絵を見ているのか、太鼓を叩き楽しむのか、どちらも同時に
感受し行為している。
一感ではなく多感なのである。
その多感性をあえて身体性と呼び女性性と思う。
女性性というのは区別・差別で言うのではない。
人間の保つ全身力の意味である。
筋肉が内臓抜きに成り立たないように、全身力としての女性性
の意味だ。

フラメンコをしている女性が来る。
彼女もまた美術からフラメンコに入ったという。
この身体性を保った同時回路の進化・深化。
あまり男性には見られない文化の保水力である。
二股とか言う単純なものではない。
無理なく同時多発・一本化なのだ。
話しているとよく分かる。
男は大体筋肉言語から発するので、同時多発的ではない。
どちらが良いと言うわけではない。
総合的に全人間的なのだ。

時代はそうした全人間的力を必要としている。
舌の筋肉、目の筋肉、耳の筋肉といった外への筋肉重視
に偏らず、内臓の内なるパワーこそが底力を発揮すべき
時代と思う。
そしてそれがじわじわとながら、迫り上がって来ている予感
がする。

+鼓代弥生木彫平面作品展ー5月b1日(日)まで。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2016-04-29 13:29 | Comments(0)


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