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2016年 04月 14日

絵の同窓会ー鉄橋(13)

作家がその時々心魂込めて描いた絵。
それは時間の経過とともに人の手に、あるいは作家自身の
アトリエの片隅にと姿を消す。
そして作品も記憶の倉庫に収納される。
そうした様々な収納庫から、まるで同窓会でもするように
一つに集まると、時が消え作品が甦り、新たな出会いが
生まれるようだ。
「それぞれの八木保次・伸子展」は、作品自身がそんな
感じで並んでいる。
嫁いだものもあり、遺族の実家に保管されているものもある。
生まれたその時代時代の顔が、新鮮な今を笑顔で迎えている。
テンポラリー・コンテンポラリーだなあ。
それぞれの在る場所(temporaryーとりあえず)が、今共に(con)
同じである連続性ー人生を浮き出している。
夫婦の生涯ともに追求してきた故郷の彩り。
今度の展示は特に八木保次・伸子ふたりの絵画人生という同時代
性をを強く感じさせる。
そして吹き抜け2階回廊から暖かく見守るように展示したのは、
八木さん夫婦に憧れ絵画の道に進んだ上野憲男の版画「海の外側に
沿って」5点。
生前親しかった私の恩師でもある故菱川善夫先生の奥様和子さんの
花の絵。
さらに円山北町時代の建物を設計施工した倉本龍彦氏がお祝いに
くれたゴッホの版画。
そして前回「記憶と現在」展で一緒に並べた村岸宏明の18歳の作品。
藤木正則の「界川遊行」に後藤和子さんの青の作品。
私なりの基準で八木さん達を取り囲む自然と時代を感じさせる作品を
配した積もりである。
ゴッホの版画は足元を力強くスコップで掘り起こす図で、足元を耕す
カルチヴェートの意志を感じて飾った。
村岸の絵は時代・社会という足元の同時代性を感じている。
菱川和子さンの花の絵はご主人の善夫さんとの親交もあり同時に
伸子さんの主要なモチーフである花を意識した。
藤木、後藤さんの作品は、札幌の川を意識し飾った。
そして川の流れ行く先海を上野さんの作品で配した。
最後に八木さんのアトリエ自宅玄関にあった竹の表札を入り口右の
コーナーに置いた。
これはこの家がいづれ解体されると聞いたのでご遺族の了解を取り
戴いたものである。
切った竹にご母堂の敏さんが3人の名を揮毫し彫り込んだ思い出深い
表札である。

*それぞれの八木保次・伸子展ー4月21日(木)まで。
 am11時ーpm7時・月曜定休。
*鼓代弥生木彫平面作品展「駅」ー4月26日ー5月1日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2016-04-14 14:00 | Comments(0)


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