多分初雪前最後の燃える彩色。
壁の蔦が深紅に揺れている。
萌える新緑から始まった、夏の年の終わり。
sak-kes。
すべてが白く被われ、灰色の翳に沈む冬の年が
やがてやって来る。
色彩が世界から希薄になる直前の彩宴だ。
燃え尽きる前の蝋燭の炎のように、烈しく燃える。
今年は特に蔦が増え、今までで一番繁茂した。
方形のコンクリートの建物が囲む中、ここだけ
彩の変化する宝石箱のような異次元。
人や物の只の容れ物ではなく、家自体が呼吸し
蔦と共生している自然なのだ。
先週終わった佐佐木方斎の42年前の作品たちと
同じように、時の彩りが色の彩りを生んでいる。
時・色・彩り。
この自然の変容を無くした時の世界は虚しい。
そうした豊かな時間を包含し蓄えて、人の人生も
人の創る物も都市も存在しているのか、と問う今であって欲しいと
また次なる明日の世界に新たな時間は進んでゆく。
燃える蔦幻想である。
*及川恒平・山田航ライブ「自転車に乗りながら口ずさむ二つのうた」ー10月25日
(日曜日)午後5時~予約2500円。
*Hopiショップ「Sun&Rain in札幌」-10月30日ー11月1日
am11時ーpm6時:31日土曜日講演会の為午後5時まで。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503