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テンポラリー通信

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2015年 04月 04日

晴れたり、荒れたりー歩行(28)

春の陽気と思えば大荒れの昨日。
そして今日は晴れて少し肌寒い日。
明日以降はまた雪が降ると天気予報が伝える。
変わり易いのは秋の空ばかりではない。
それでも確実に季節は動いて、光の色が違う。
遠い太陽に照らされて、地球は周り生きている。
身体の内部を意識する事で外の世界と交感している
自分を意識する。
身体が媒介となって世界が繋がる。
歩行という小さな旅が電波のように回路を生んでいる。
移るという行動を支えるものは旅という行為だ。
旅とは生活を抱えた移動・歩行する身体だ。
現代はこの身体性を弱体化して、移る速度の結果のみを
利便化して構成されようとしている。
大きな旅でなくて良い。
季節の移る光の歩行にあわせて、小さな旅も出来る。
少し郊外に行けば、満天の星のようなエゾエンゴサクの野。
喜びの春の黄・喜(joy)のようなキバナノアマナももう咲く頃だ。
花も木も光も空もゆっくりと移っている。
旅している。
もしこれらがみんな新幹線やリニアモーターカーのように
速度を上げれば世界は終末に近い異常世界となる。
だから人間も旅という生活の速度を喪っては駄目だ。
心臓はゆっくり確実に心音を打ち急速には打たない。
黙々と打つ。
全ての内臓はそうして命を守る。
そのリズムが歩行のような旅をしている。
生き生き、活き活きが生活であり、そのリズムが歩行・旅
と思える。

*高向彩子書画展ー4月5日(日)まで。
 am11時ーpm7時。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2015-04-04 12:44 | Comments(0)


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