相変わらず体調はいまいちだが、札幌国際芸術祭の関係者が
訪ねて来るというので会う。
今回のキューレターのひとりS氏、マネジャーのH氏に参加
作家のM氏である。
3人とも本州からの参加で、札幌の水脈とか私の過去の仕事
に興味を持って来たようだ。
M氏は清華亭を展示会場に選んだようで、その辺の話から初
対面の固さが解けてくる。
1989年の「界川遊行」の映像を見せる頃はもうすっかり
興奮して話が弾んだ。
札幌人でなくいわば外人部隊であるこの人たちが、札幌国際
芸術祭に主導的に参加し、なにをどう展開してゆくのか、不満
はあるが、メニュー満載の過積載とならぬように時にはどんどん
批判し肉薄していく事も大事だと思う。
食わず嫌いじゃないけれど、会わず嫌いになる事は辛うじて
回避できたと思う。
依然として基本的なところで芸術祭自体への疑問・批判はある
けれど、人対人として良い仕事が出来得るように少しは役に
立つ事があるのかも知れないと思う。
吉増剛造さんとニューヨークにいる鈴木余位さんから便りが
ある。
吉増さんは怪物君草稿488葉でまもなく500葉寸前という。
ロンドン展、パリ展の後、集中している様子だ。
余位さんの詳細なご報告では、パリで石狩シーツ朗読と仏訳さ
れた同書に行列が続いたという・
石狩河口で生まれた作品がこうして国際的な脚光をあびている
、この事こそが国際的というものであるだろう。
グローカルな国際化ではなく、個別な際(キワ)の深化こそが
真の国際というものだと思う。
*佐佐木方斎展ー6月3日(火)-15日(日)
am11時ーpm7時:月曜定休。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel.fax011-737-5503