京都の若い友人のKから入籍の通知がある。
お相手は赤い色の好きな、その名も南なつさんという
キューレターの女性だ。
大阪で初めてお会いした時、ふっと名前から連想して
赤い色がお好きでしょう、と聴いたらそうと答えて
くれた。
まさかその時Kと一緒になるとは思わなかったが、昨年
秋ふたりで札幌を訪れた時了解した。
何故赤い色を連想したかというと、南(朱雀)・なつ(朱夏)
と朱に縁あるお名前だったからである。
そんなふたりの熱い報告に合わせるように、気温は一気
に初夏の暑さである。
遅い春は短く、草も木も花も大急ぎで狂ったよう一勢に
咲き出す季節が来る。
この季節、女性は野山をスカートを穿いて歩いては駄目
、魔物が入ってくると、お婆ちゃんに言われたとある人
に聞いた事がある。
信州から来た彫刻家が野外で作品製作をしていた時、この
緑の勢いに驚いて気の狂ったような緑だなあと呟いていた。
福寿草が黄を点し、フキノトウが緑の葉を開き、北コブシ
が白い花を咲かせたと思う間もなく一気に緑と花が雪崩れ
る様に乱舞する。
春の長い信州の人には、この短い春の夏への一気の変貌は
正に驚異だっただろう。
長い寒気に耐えた後の燃える生命の勢いがそのままこの
時期に集中する。
白秋・玄冬の冬の年を終えて、青い春から朱の夏の年へ。
*八木保次・伸子追悼展ー5月11日(日)まで。
am11時ーpm7時:月曜定休。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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