昼映像作家石田尚志氏来廊。
昨晩鈴木余位さんとともに会場設定し、おふたりの映像を
初めて見たが感動する。
大画面と5台の小モニターに映し出された吉増さんの草稿
の数々は、圧倒的な迫力である。
これはきっと書き手の吉増さんの書き込む時の目の深度を
再現している。
否、それ以上にその宇宙を追体験させてくれる映像である。
時に近寄り、時に俯瞰し、時に流れる。
原稿用紙の罫線の桝目をはみ出し自在に書かれ、描かれた
文字・絵画のような描線が見事に躍動して飽きさせない。
この映像作品はきっとj海外で上映された時絶賛されるだろう。
日本語とか外国語とかいう範疇を超えた吉増ワールドが開花
している。
あの大草稿の紙裏を貫くような視覚追体験を経験させてくれる
大変な映像である。
到着後早速石田さんと鈴木さんが会場全体造りに入る。
折りしも昨夜から雪が降り、外界は白一色の世界だ。
深々と空気は澄み、寒気が会場を包む。
しかし中は熱く揺れている。
吉増さんから電話が来る。
今羽田空港で、一便遅れるという。
雪の影響だろうか。
吉増さん本人に早く見てもらいたい、と電話で話す。
作家自身が一番感動する筈だ。
アーサー・グルミオのバッハ無伴奏バイオリンソナタを流し、
白く澄んだ音と光の中会場設営は進む。
*吉増剛造展「怪物君」-12月14日(土)-1月5日(日)
am11時ーpm7時:月曜・元旦休廊。
*佐々木恒雄展ー1月14日ー19日。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り微視向き
tel/fax011-737-5503