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テンポラリー通信

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2013年 01月 26日

あと2日ーイシカル・1月(15)

高臣大介展まであと2日。
月曜日には展示だから、作品制作は今日と明日が勝負。
昨年清華亭と結んで展示した「野傍の泉池」展に印象的
だった泉が溢れ結晶したような流水のような作品が
百本集中して創られているようだ。
このところツイターもブログもフェースブックにも普段饒舌
な大介が寡黙であるのは、それだけ作品制作に集中して
いる所為であると察する。
今日の久し振りのブログ記述でその近況が分かる。
千葉から洞爺の湖を見下ろす月浦に移住して10年余。
新たな海を自らが創っている。

to:とー:湖・沼ー古くは海をも言ったらしく、北海道の山中の
忌詞では海をtoと言い、・・・海の凪を「ノと」noto(よい・海)
の意だった。
      (知里真志保「地名アイヌ語小辞典」)

洞爺の語源もこのアイヌ語のto:とーから発している。
昨年の「ヌプサムメム・野傍の泉池」に触発されて創られた
流水の作品は、洞爺の語源である湖・海にも通じてさらに
大きな水の源へと深化して形象化されているはずである。
かって札幌扇状地の伏流水が湧いた場所が、野傍の泉池
(ヌプサムメム)と呼ばれた清華亭の在る場所であり、その
今は見えない幻の泉を主題に展開した昨年の展示のさらなる
深化が、今回の百本の波浪の作品となって展開されるのだ。
伏流水の泉は、深々としたto:トー:沼・湖・海ともなって
新たな高臣大介のトーヤ湖となって再生するのかも知れない。


*高臣大介ガラス展「あふれでる。」-1月29日(火)-2月3日(日)
 am11時ーpm7時

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2013-01-26 16:25 | Comments(0)


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