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テンポラリー通信

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2012年 12月 16日

DMカンパスー星雲・12月(17)

酒井ブンタ君の技術と河田雅文さんのデザイン力だろうか、
今回のフライヤーの評判は大変良くあっという間に無くなっ
てしまった。
そこへ吉増さんからの追加注文が150枚程あって、新たな
刷り増しにかかっている。
4色刷りなので、一回一回乾かしてから手で刷り上げるので
時間がかかる。
サイズも葉書最大で23cm×12cm、厚さも2mmと色紙
の半分位ある。
紙の手配と印刷の手間を考えると、これから増刷するのに
大分時間がかかる。
そこで遅れてDMを出すのではなく、もうこれは小さな色紙
カンパスのように吉増さん自身の筆跡で原稿の一部のよう
に作品のようにして、これはこれとして独立して考えようと
いう方向に向かっている。
今回の草稿256葉を見ていると、これはもう通常の原稿と
いうよりも絵画作品のような文字を超越した美しさがある。
その分身として、今回の展覧会の延長線上に作品として
考えてはどうか、という事である。
それ程今回のフライヤーは、画布としても心をそそるだけの
魅力をもっている。
今から会期途中でDMとして宛名書きし郵送するよりも、同じ
書くなら吉増さん自身の独特の筆跡、詩の原稿の一行のよう
な自在な行間で何かを描かれたものの方が、このカンパスも
活きると思うのだ。
正にDMの形をした吉増剛造の小作品「ノート君」の誕生とな
るのである。
たった一枚のDMでも、これはもうただの通知だけの葉書で
はない。
小さなカンパスとなって、作品に転化しようとしている。
これも一枚の葉書制作に心を篭めたブンタくんとマサさんの
力である。
今朝早速ホテルから試案を描いたfaxが吉増さんから届く。
赤の点が三つ入った案である。
吉増・ジョン・ケージ案だなあ、これは・・。
会期中新たな展開が、面白い事が起こりそうだ・・・。

*吉増剛造展「ノート君~’古石狩河口から書きはじめて」
 :吉増剛造(詩草稿・映像)・吉原洋一(写真)・鈴木余位(映像)
 12月11日(火)-1月13日(日)am11時ーpm7時月曜定休。
 正月1,2,3日休廊。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2012-12-16 13:18 | Comments(0)


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