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テンポラリー通信

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2010年 05月 17日

伊藤邸敷地高層ビル?-青き繁みに(15)

日曜日の道新朝刊に「名誉会長邸敷地高層ビルを計画」の記事が載っていた。
以前この場所については、道庁赤レンガ前庭、植物園、清華亭、北大構内と
連なる貴重な自然文化遺産として触れたが、その時の危惧がいよいよ現実
のものとなってきた。
東西の駅前通り北5条通に面し植物園の原生林と梢を連ねるこの邸宅は、

 「伊藤邸は北大植物園北側の中央区北5西8にあり、敷地面積約1万4千平方
 メートル。敷地内にはハルニレやヤチダモなどの天然林が残り、古くからの
 自然景観が保たれている。」(5月16日道新朝刊2面から)

この邸宅の北側はJR線に隣接していて、当然将来新幹線敷地にも関る事
になると思われる。
前庭の樹林を残しながら現在の住居を解体し高度利用する考えとの事だが、
樹林と同時にこの庭に残る地形が、かっての原始林と川の痕跡を深く残して
いるのである。
個人の邸宅ではあるが、ここは同時にかっての泉池(メム)の跡として、
上記公的遺産地と繋がる貴重な自然ゾーンでもある。
都心のど真ん中に、これだけの規模の札幌の自然がまるまる残されてある
という点で、これはもう個人だけの問題とは思わない。
大規模地下通路に膨大な建設費用をかけ、アート広場などという発想より、
余程この一帯のゾーンの保全の方が、掛け替えのない文化としてある。
幸い伊藤邸以外は、公的な地域として存し重要文化財にもなっている。
これを機会に、何とか道庁赤レンガから北大構内までをひとつのゾーンとして
有機的に保存し、森と泉と近代建築物の散策路として整備してはどうだろうか。
無機質な地下通路などより、はるかに歴史的にも文化的にも優れた道程と
なるのは明白と思う。
この問題は一個人一会社の問題ではなく、札幌としてこの景観を守る事に
ゾーンとして考慮し、文化として活かすべき問題と考える。

*「交差線」4人展ー5月18日(火)-23日(日)am11時ーpm7時
*梅田マサノリ展「マニノ・アル・シツナイ」-5月25日(火)-30日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2010-05-17 16:45 | Comments(3)
Commented at 2010-05-17 22:13 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kuma at 2010-05-18 00:45 x
できるとの範囲で頑張ります。
Commented by kakiten at 2010-05-18 13:48
kumaさま>そうですね、お互いでき得る範囲で声を出しましょう。


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