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テンポラリー通信

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2009年 07月 30日

夏日幻想ー朱夏(28)

雲が払われて、陽光が射す。
風あるが、少し夏らしくなる。
九州も関西も梅雨明けせず、ひどいらしい。
夏日幻想、ふっとそんな言葉が浮かんだ。
昨夕若い美術家M・Mさんが来る。
お米のような、変わり玉のような、小学生のような人。
詩人のFさんが作品を評価していたので、
先入観があってもっと大人びた人を想像していた。
話していても暫らくそのギヤップが埋まらない。
今夜まで某地下画廊でグループ展参加中。
岩見沢に帰る前どうしても此処に一度寄り話したかったと言う。
光栄な事だ。
素直でまっすぐないい人で、ついつい最初のギヤップを超えると、
随分話し込んでしまった。
おかげで夕飯食べそこない、帰りにコンビニで冷麦買って帰る。
途中来たもうひとりの若い作家Sくんと、中嶋幸治さんのDVDも見て
時間が過ぎたのだ。
Sくんも8月某地下画廊で個展をするという。
何故か対照的な此処と、磁石のように往来する。
まあ自然といえば自然。必然といえば必然。
若い人の感性は素直だ。
あとは自らの踏ん切り、意志である。

今日はさっぽろと那覇は晴れ。
沖縄へ心は跳ぶ。
豊平ヨシオさんの、青に亀裂の絵画。
冬の雪明りに浮かべたい。
南の島と北の島。
その南北の磁極が、深い磁場を保っている。
青の磁極。
もう少し体調を整えなければ。
食い物に気をつけよう。

久し振りに陽光が射しこみ、ぎらりと一原有徳さんのステンレス版画
外界を映し込む。
村上善男さんの華麗なモダーン津軽が花のよう。
坂口登さんの野草が夏草のように揺れて、
安斎重男さんの掌(てのひら)のジャコメッテイーが、
モノクロームな光に浮かんでいる。
それぞれの<境界>への眼差し。
個を深め、類へと開く。

*テンポラリースペースアーカイブス展ー8月7日(日)まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休・休廊。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2009-07-30 12:25 | Comments(0)


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